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(旧)闇夜に踊る  作者: 東雲飛鶴
五章 緑地公園の惨劇
96/134

【1】


 丁度シスターベロニカの話が一段落した時のこと。


 外から何台ものパトカーのサイレンが聞こえる。教会から五十メートルほど先にある、県道の大きな交差点の方からだ。続いて数台の救急車がパトカーを追った。

 これだけの騒ぎになっているということは、きっと大物が出たに違いない。さっきあんなに遙香が自分を帰したくなかったのは、何かを感じ取っていたからかもしれない。


 部屋の空気が、ピンと張り詰める。

 そのとき、部屋の電話が鳴った。即座に受話器を取ったシスターベロニカが、応対をしている。さっきのパトカーとやはり関係があるのだろうか。

 勝利はシスターの指示をその場で待った。

「用意しろ、C装備だ。緑地公園で二人食われた」

(C装備、だって? やはりそんな大物が……)

 彼の背筋に冷たいものが流れた。

 C装備とは、先日のカエルのように図体の大きな異界獣と戦うための標準的な装備だ。といっても、直接戦うのではなく、自分を囮にし、狙撃ポイントに敵を誘導するためのものだ。機動性と防御を考慮した装備となっている。

 この方法だと、狙撃手は通常二名用意するのだが……。

「補充要員は? 狙撃手は二人要るでしょ」

「大丈夫だ。お前が学校に行っている間に一人着任している。さあ、着替えてこい」

 そう言って、シスターベロニカは勝利の背中を軽く叩いた。


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