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凡人の大逆転劇  作者: 池田力
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一般人の人生のやりがいを感じていない男の大逆転劇2

それから、女優と話し合えた派遣社員は徐々に会話術を習得し、この会社で一番、派遣先の依頼が多くなった。彼女の活躍で徐々に、自分の会社に派遣を申し込む人が増えた。その後、僕は、個人的にコンタクトをとって、女優と会うことになった。僕にとって久しぶりのお酒で大変酔ってしまい、その後からの記憶がない。翌朝目覚めるといつもと違う感じがした。朝のおはようという挨拶で昨日、女優と飲んでいたことを思い出した。しかし、なにを話したかは覚えていないので、女優に聞いた。聞いた話によると、自分の身の上話をしたらしい。

僕は、水戸に生まれて、勉強して一流私立大学に入った。その後前の会社に就職した。そこまで頑張れたのは、好きな女優のおかげだった。よくテレビで見かける顔立ちの整った、多趣味でモデル、監督、女優もこなしている女優の方だった。毎日会えるわけでもないのに会えたことを想像して笑みを浮かべてた。しかし、先日それが現実となった。僕は、とてもうれしくて、興奮して、うちに帰って喜びを爆発させた。その女優と今度は、個人的に会えることが嬉しかった。そんな事を語っていたと女優から聞いた僕は、とても恥ずかしくなっていた。それから、僕は止めてくれたお礼に菓子類をあげて部屋を後にした。その後、自分の会社に一本の電話がきた。相手は、テレビ局だった。何の用か受話器を取り通話をすると、今一番会いたい人という番組の企画で女優から自分の名前が挙がったらしい。僕は、快諾した。その後、テレビ局のカメラスタッフなどが来た。その背後には、その女優もいた。彼女の名前は、池田紗絵といった。僕たちは、テレビ局の取材が終わると、今夜あるレストランで食事をする約束をした。僕は、嬉しくていつも以上に仕事が進んだ。そして夜レストランで夜景を見ながら食事をした。すると恵がある話を切り出してきた。それは、告白だった。なんでこんな僕を好きなのかと尋ねると、真面目で誠実で女優の私にも対等に接していると感じたからと答えた。僕も好きだと返事をした。後日、僕のマンションに彼女が訪ねてきた。僕は、さっそく中に入れた。一緒にテレビを見たり夕飯を食べたりとても楽しい時間を過ごした。数時間経つと、日が回っていた。彼女は、「今日は、帰るわ」といって、僕の家を後にした。彼女が去っていたあと僕は、嬉しさのあまり、酒を相当飲んだ。翌日、秘書に「二日酔いです。やすむ」といった。とても恥ずかしかった。紗絵とあって数日が経ったある日のこと、事件は急に起きた。友人から一本の電話がきた。「おい、お前の親父さん。倒れたらしいぞ」僕は、あまりの悲しさに、その場で足から、崩れてしまった。すぐ、病院に行くと、そこには、人工呼吸器をつけた、気力のない、父の姿があった。僕にとって、父は、とても頼もしく、いつも隣にいるだけで、元気になれるパワーを感じていた。そんな父の、こんな姿を見るのは、初めてだった。思わず、涙があふれた。医者によると、もう残りは少ないらしい。なんでと聞いた。すると母が「肝臓がん」と答えた。すぐに僕は「聞いてないぞ」と返すと、母が「あなたに心配させたくなくて黙っていたのよ」と答えた。心の中で、もっと頼れと叫んでいた。数時間後、父は死んだ。最後は、何も話せなかった。一回でも、実家に戻ればよかったと心の中で悔やんだ。2日後葬式があり、そこには、家族だけでなく、地元の知り合いまで、参加していた。僕は、改めて、父を尊敬していた。葬式から数日経ったある日、母と兄と3人で父の遺品整理をしていると、あるものが見つかりみんなして驚いた。


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