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子供がしたことですし③

信長の過去と絡めたお話です


あとジャンル別一位ありがとうございます!

「父上、失礼します!」


俺が入ると信長に手招かれ隣に座った。いいのだろうか?信長から招いたとはいえ、信長の子供とはいえ上座に座るなど許されるのだろうか?この時代の習わしはよくわかんない。


「先程話したんだが柴田は何処の馬の骨かもわからんお前に忠義を尽くすことはできないと言った」


目の前には青ざめた柴田勝家が座っていた。少々可哀想だが俺の立場が追々弱くならないようここで叩いとくべきだ。柴田勝家は清洲会議にも出るんだし、味方にしといて損はない武勇もある。


「だがそんな何処の馬の骨かわからんでも俺が拾い、育てると決めた「息子」じゃ。俺に喧嘩を売ったも同然、もちろんその覚悟あっての言動だろうな?」


どんどん小さくなる柴田。多分俺が来る前も似たような内容で絞られたんだろうな。


「まぁ良い、今回だけは許してやる。だが次はないからな……」


織田信長にしては賢い選択だ……いや別にバカにしてるわけじゃないよ?ただただ短気な信長がよく我慢したなと。


「柴田下がれ!!」


信長が少しきつく言うと柴田は素早く退出した。


「桜捨丸!安心して過ごせ」


威圧感たっぷりの顔に少し怯えるも、気持ちで負けてはいけないと胸を張る。


だがここで素朴な疑問が口からこぼれてしまった。


「なんで私のような捨て子をよくしてくれるのですか?」


信長は「ほう……」と少し驚きながらも真面目に話し始めた。


「俺には血を分けた弟がいた」


いた……てことは……信行か?一説には信勝とか信成と名乗ってたとか言われてるけど。


「知ってるかどうかはお前次第だが、俺は「うつけ」と呼ばれていた。だから母は大人しく優秀だった弟を推した」


どこか悲しげに話す彼の瞳は何か遠くを見るようなそんな目だった。


「親父は俺に家督を継がせた。そして弟は謀反を起こした。一度ではないしな。それで俺は暗殺を命じた」


ここで言わんとしていることがわかった。そして信長が史実のような残酷な人物ではないことが。


「親に愛されない、なんてことはあってはならない。でないとこんなうつけができてしまうからな!」


ガハハと笑う声には少し弱々しさが残っていたがいつもの力強さに戻っていた。


「ありがたきお言葉!では私はここで」


俺が退室すると藤吉郎が近寄って来る。


「……柴田殿も弟君を推していたとか、だからこそここで話したんでしょうね」


父は悪魔なんかではない。そう思ったら史実の有様を鵜呑みにしていた自分が恥ずかしくなった。


少し胸を締め付けられる感じがした。

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