いつもと違う景色
久しぶりなので腕は落ちていますが、毎日10分くらい書いてためました。ご指摘大歓迎です!お願いします!
久しぶりの出陣に少し緊張しながらも、いつもと違う景色に心が躍る。
本陣付近でどっしり構えているというのはどうも落ち着かない。義父の命令で出陣したのはいいもののべつに最前線でもないので平和である。勿論我が軍は現在進行形で戦っているが、別に策は決まっているから俺と義父はやることがない。
「義父上、そろそろ始まりますかな?」
すると猿とも鼠とも言える顔の低身長の男が振り向く。
「まあ殿のことだ……すぐ終わらすだろう」
羽柴秀吉。後にその名を歴史に残す天下人。関白としての政治活動も幅広く、教科書にも載る太閤検地や刀狩り、バテレン追放令など数々の出来事を行った人物である。そして元俺のお世話役だ。
そして明への侵攻を試みた人物としても知られる。
俺、織田太郎信継、現羽柴太郎秀継だが、別に改名する意味はなかったが、俺を拾ってくれた父上が、
「養子として出て行くんだ……名前を改めて覚悟を決めろ」
とのことなので秀継にしたというわけだ。秀信や信秀は存在して、秀長もいるのであまり聞いたことのない秀継にした。
俺は羽柴太郎秀継に改名して、たった今行われているであろう「比叡山焼き討ち」の邪魔をされないように周りを制圧していた。といっても今回はどっしり構えていればいいので気楽ではある。
史実であれば出陣しなくてもいいこの戦い
「伝令!比叡山へ火をつけるのが完了したとのことです!」
「予想以上に早かったな……秀継、お主は先に帰っていいぞ。わしはまだやることがある。300人ほど連れて行くといい」
ここでは織田家以上に大切に扱われる。何故なら嫡男だからだ。子息がいない秀吉なら便宜上の理由にもなるし、織田の空中分裂も当分は防げる。けど、今はだ。
まあ養子とはいえ嫡男だし、上司の子供だし?
年齢的にもまだ戦にガンガン出るような歳でもないしって事で今は帯同だけが多い。
比叡山焼き討ちをこの目に焼き付けながら、目を背けるように城へと戻る。今回の任務は通路の封鎖くらいだからな。旧朝倉領は居心地は良く、前ほどやることもないし、シリアスな雰囲気になることがない。
比較的平和な生活を満喫しているわけだが、こういう光景を見ると、自分だけ安全でいるのは嫌だという気持ちが強くなる。
戦国の世は残酷だ。けどそれを受け入れて進まないといけない。何故心がこんなに苦しいんだろう。
ーーーーーーーー
馬を走らせて帰ってくると色々な人が……まあ出陣してるから女中さんとか、台所の人とか、留守番ばっかりだけどさ。けどありがたいよね、自分を待ってくれる場所があるってのは。
「ただいま戻りました。今日からまたお願いします!」
頭を下げて笑う。比較的にみんなとは壁を作らないようにしている。戦乱の世だと甘えだって信長様には言われたからやってなかったけど、今の父は居ないことが多いからね。
俺は自室に戻ると早急にお守り系統をしまい、一人にやけて、ゴロンと寝転んだ。こんな感じで平和に暮らせたらいいのにな。そんな俺の願いはいつまで続くのだろうか?
太陽が照りつける地球には必ず影がある。
嘘で覆われた世界で息抜きには
「嘘しかない……か」




