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信長包囲網①

伊勢を制圧し、茶筅、勘八と養子になってしまったが、最近清須は穏やかで平和だ。奇妙丸もグングン成長している。


だが父信長と足利15代目将軍足利義昭の間には、目に見える溝ができ始めていた。


信長を我が父とまで褒め称えていた足利義昭。副将軍に命じるほどであり、逆に信長も二条城をつくるなどしてお互いの関係は友好にみえた。


だが義昭が合力を求め諸大名に書状を出し始めた。それに待ったをかけたのが我が父信長である。これを諌めるために送ったのが殿中御掟。9だか10の条?を書いたものだと父が教えてくれた。つまりクレームみたいなものだ。


考え込んでいると自室の襖が荒々しく開いて、丹羽さんが入ってくる。相当急いでいるようだ。


「殿が岐阜城へ登城しろとのことです」


「父上が?何事ですか?戦ですか?」


多分朝倉のことだろうが念のために探りを入れる。それにしても丹羽さんが伝言を伝えに来るとは、下のものはもう準備をしているということか?


「出陣ではないらしいですが一応鎧と兵は用意しろとのことです。今回は私も呼ばれておりますので留守は奇妙丸様とその他の兵で十分だと」


「わかった、すぐに準備する」








岐阜城に着くと父がいる部屋へとすぐ案内された。


「この度は何事ですか?」


青筋を立てた父がそこにいた。とても怖い。というか相当キレてるなこれは。


「朝倉が上洛命令を無視した。そして将軍も勝手な行動ばかり。誰のお陰であの地位にいると思っておる。目にもの見せてやる」


つまり朝倉攻めだ。この前長政さんに会っておいてよかった。というかあいも変わらず短気な事。尻拭いをさせられる身にもなってほしい。家来たちもよく我慢してくれてると思う。


「ではまず近江の浅井家に書状を送りましょう」


「なぜだ?」


語彙が少ない父ほど怖いものはない。これは会ったことのあるものにしかわからない。というか自分がした約束も忘れたの?同盟の内容に入ってるはずだよ?


「同盟時の約束があります。というか冷静に判断して昔からの恩がある朝倉と妻の兄、娘の婚約者がいる織田。どちらを選ぶかはわからない。なら細心の注意を払わうのが吉でしょう。しかも地形を考えても挟まれるのは必然です。私が小谷城まで行ってまいります。ですから待っていてくださいね?」


すると父はは不満をみせるも、首を縦に振る。


「くれぐれも我慢してくださいね!柴田殿、滝川殿にも言っておきますから……濃姫様と吉乃様にも言っておくべきですか?」


「うるさい、早く行け!というか書状くらい足軽に……そういうことか。くれぐれも兵を連れていくように。事が済み次第、書状をこちらへ送れ。そして織田の書状が長政に届き次第合流しろ。わかったな?」


「かしこまりました」


それにしても事がうまく進みすぎている。ここらでもう一つ対策しておかねば。


俺はこっそりもう一つの書状を藤吉郎の知り合いに託した。



あの人ならうまく立ち回ってくれるはずさ。




俺は屋敷には戻らず、そのまま小谷城まで直行する。それにしても村にお札を出すだけで来てくれる。今度お礼に何かしなくては。


そんなことを考えつつ、田畑広がる村を抜け、自然を感じる森の中を通る。豊かな自然を戦で失うことはしたくない。なるべく穏便に終わるとありがたいんだが、


こういう時経験豊富な丹羽さんがいてくれると助かる。一応俺の軍に連れて言っていいと言われ来てもらった。


「余所見しないでください!着きましたよ!」


三度も見れば見慣れた光景。俺は丹羽さんと勘助たちを連れて通された部屋には長政さんしかいなかった。

そりゃそうか。そうだよな。戦の話だし。ちなみに久兵衛だけ先に行かしてたんだ。足早いしね。


「早速ですが父から朝倉攻めについての書状を預かっております」


長政さんは手紙を読んでクスッと笑う。何かおかしなことでも書いてあるんだろうか?


「詳しくは太郎殿に聞けとのことです。流石兄上ですね」


父の自分勝手さに呆れながらも真剣な表情を呼び起こした。織田軍の明暗は俺の話術に託されたようだ。


深い深呼吸をし、浅いため息をつく。つくづく勝手な人だ。


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