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先ほどとはうって変わった、はっきりとした声で。
「いいわよ、って言ったわね」
その途端、私は暗闇に包まれ、何も見えなくなった。
次に私が見たものは、前方にある光だった。
その光はどんどん強く大きくなり、やがて私の全身を包んだ。
ふと気がつくと、私は河原に立っていた。
目の前の川に小さな船が着けてある。
その船にはなにかが乗っていた。
人間に似ているが、明らかに人間ではないなにかが。
それは私を見て手招きをしていた。
それを見ているうちに、私はあることに気がついた。
それはここは賽の河原で、私はもう死んでしまったのだと言うことに。
そのとき、私の手をなにかが掴んだ。
見れば先ほどの女の子だった。
女の子は満足そうな目で私を見ていた。
女の子を見ているうちに、私はもう一つのことに気がついた。
それは私が何故死んだのかということだ。
私が死んだ理由は、この女の子を哀れんで、お願いをきくと言ったからだ。
なぜならこの寂しがりやの女の子は、いっしょにあの世に行ってくれる人をずっと待っていたのだから。
終




