第十話 強者との戦闘
リアルが忙しくて更新が遅れてしまいました。
申し訳ありません。
黒坂の斥候があってから一週間。
その間は奴らからの攻撃は一切なかった。高須も何もしてこなかった。逆に不気味だ。しかも今日に限って、
「また早起きしたな。こりゃなんかあるな」
僕は自然と考える。勿論黒坂のことだ。奴のことだから今日、絶対何かしてくる。それは確かだ。それより起きてから気になること。
「(えらく外が静かだな……)」
そう、普通なら近所の人達が駄弁ってるからその話し声が聞こえるのだが、今日は全く聞こえない。少し窓から外を見ると、そこには……。
「なんだ……?この数の機械人間は……」
僕の自宅の付近に四、五十体ほどの機械人間がいた。
この様子からしたら黒坂と高須は深桜高校に向かったな。つまりは、
「僕を来させないようにするための時間稼ぎ、いや、僕を殺すための総力戦、か」
こりゃ少し骨が折れるな。って言いたいけどこれは数が少ない方だ。なら全滅させて、皆の無事を確認しに行かなきゃな。
すぐに制服に着替えて刀を出し、窓から出てすぐ近くにいた機械人間を斬る。そしてそいつらに刀を向けて、
「来い。全員斬ってやる」
宣告したら残りが一斉にこちらを向いた。そして一気に襲ってきた。…………返り討ちにしてやる!
ーー
黒坂と高須は深桜高校に着いた。そこには登校中の生徒が多くいた。高須はその中の気の弱そうな男子生徒を捕まえ、
「ねぇ、雨音愛奈はどこだい?答えないと殺すよ?」
「ひっ!?」
男子生徒は怯えた。黒坂も銃口を突き付けて何人かに聞く。
「雨音愛奈はどこだ?来ないと生徒が死ぬぞ」
そう言ってキョロキョロする。すると、
「おい、高須。いたぞ」
目敏く黒坂は愛奈を発見した。愛奈はそれに気付き、急いで逃げ始める。だが五神将の身体能力は知れている。並の人ではすぐに捕まるだけだった。たちまち拘束された愛奈。愛奈は恐怖心に晒されていた。そこに高須が来た。
「やあ愛奈。待たせてごめんね?やっとあの男を葬れたんだ。さ、僕と行こう!」
それを聞いた瞬間、愛奈は「え……?」と思った。それは自分の最愛の人が殺されたということを聞かされたからだ。
「そりゃ死ぬだろ。俺が造った機械人間を計五十体も送ればな」
黒坂は坦々と言い退ける。愛奈は顔を青くした。
「(秋渡……さんが……死ん……だ?)」
それは愛奈にとってはかなりの痛手だった。自分が彼を好いたばかりにそれで殺された。愛奈は罪悪感に見舞われた。そこで、
「待ちなさい」
凛とした声。それは深桜高校、生徒会長、関澤冬美のものだった。
「会……長……さん?」
彼女は一振りの刀を持って現れた。そして、
「私がその子を助ける!だから雨音さん、待ってて!」
言って冬美は刀を構える。しかしそれを見た高須は鼻で笑い、
「ふん、やはり愛奈以外は駄目だなここは。貴様ごときが僕達に勝てるわけないだろう」
高須も黒坂も強い。ましてや黒坂は遠距離に特化した五神将。しかも強さは棗以上だ。しかし冬美は怯まずに、
「駄目なのは貴方よ」
と、きっぱりと言った。それは高須にとっては侮辱だった。
「棗に敗れた奴が……、大口を叩くなぁっ!」
言って剣を取り出して冬美に斬りかかる。愛奈は自分のせいで犠牲が大きくなることを想像した。高須は五神将に匹敵してると言われている。つまりは五神将同様に並の人では勝てない。
しかし冬美は違った。
「いやぁっ!」
冬美は高須の攻撃をかわし、その隙を突いて一撃を加える。その一撃は見事に命中。当たった理由は簡単だ。彼が怒りに捕らわれたため、一発が大降りになり、隙が大きくなったからだ。そこを冬美は上手に突いた。それだけだ。
「がはっ!?」
高須は血を吐いた。それを冷静に見ていた黒坂は冬美を見ていた。
「(なるほどな。高須の欠点である短気な性格を上手く利用して隙を作っての一撃か。しかも見た感じ一発が強い。棗に敗れたのは力の差か)」
と、考えていた黒坂。なら相手は自分がした方がいいだろう。黒坂はそう思って自分の愛銃を取り出す。
「関澤冬美。次のお前の相手は俺だ」
冬美はそれを聞き、汗を流す。棗よりも強い五神将、黒坂。冬美は自分が勝てる自身がなかった。と、そこで、
「会長!」
恋華と星華がきた。室川、工藤もいる。冬美は全員を見て、驚いた。恋華は弓を、星華は投げナイフを、室川は短刀を、工藤は剣を持っていた。冬美はさすがに、
「みんな、相手は五神将なのよ?怪我をしたくなければ下がってて!」
と言って退かせようとするが誰も動かない。仕方なくすぐに諦めた冬美は黒坂を見やる。黒坂は余裕の笑みを浮かべ、笑っていた。
「さて、そんだけでオレに勝てるかな?」
直ぐ様に銃を構え、撃つ。狙いは工藤。工藤は剣でこれを防いだ。しかし、
ドガン!
「っ!?」
「工藤!?」
突然の爆発により、工藤は飛ばされた。思わず室川は工藤に駆け寄る。
「くっ!」
冬美は室川と同様工藤に駆け寄りたい気持ちが強かったが、それが出来なかった。なぜなら……、
「遅いよ。会長さん」
いつの間にか黒坂が背後にいて、尚且つ銃口を冬美の後頭部に突き付けていたからだ。しかもチラリと横を見ると、そこにはいつの間にか倒された室川、恋華、星華がいた。冬美は全く黒坂の動きが見えなかった。
「いつの……間に……?」
強者たる五神将に背後に立たれて声が震える冬美。同時にズガンッ!と銃を足に撃たれて倒れる冬美。それを見て黒坂は鼻で笑う。
「弱者は強者の前にひれ伏す。そんなの当たり前だろ?ハナからお前らじゃ俺は倒せないんだよ。例え何人来ようとな。はっはっはっ!」
黒坂はまだまだ本気を出してない。それに冬美は直ぐ様に気付いた。何よりも四人をすぐに倒した早業。全く見えなかった。そんなやつを相手に勝ち残れる確率は極端に低い。
また……守れなかった……。
冬美はまた悔しさを覚えていた。
その時だった。黒坂が造った機械人間が校門に現れた。数は三体。
「どうやらあの男もやっと死んだみたいだな」
黒坂はクツクツ笑いながら言う。あの男とは秋渡のことだ。冬美、そして愛奈はそれを悟った瞬間、涙が出た。人間は誰しも愛しい人が死んだら悲しむ。それは自然と出てくる感情だ。冬美と愛奈は今その感情に襲われていた。
しかし、
「あーあ、こいつらでやっと終わりか。さすがに数が多すぎて大変だったぜ」
あからさま機械人間とは違う声がした。冬美と愛奈は驚いて同時に校門の方に目をやる。
そこにいたのは、残っていた三体の機械人間を同時に斬ってこちらに向かって来る銀髪で瞳の色が左右対称である、深桜高校、最後の要である世刻秋渡その人だった。
どうも、アイギアスです。
いきなりですが十二キロ走るっていうのは正直辛いです。
無駄に疲れるし。こういう日はどしゃ降りの雨が降ってくれたらなぁ~…、とついつい思ってしまいます。
そんなこんなで更新しました。
なろうコン大賞出してみようかな……。
まぁヘタレで文章力皆無の私が出してもあまり意味ないか。
とりあえず今回はここで失礼します。
それでは。