同居終了!?
今日からいよいよ夏休み! もう私の頭の中には夏休みのスケジュールでいっぱい。なので今の私は、テンションがいつもより高いのです!
ピーンポーン
誰だろう? お客さんなんて珍しいなぁ。
「はーい。あっ! 大家さん!!」
彼女は神代雪菜さん。ここ、グリーンコーポの大家さんで、腰よりも少し上にある髪が横で結ばれている。足も細くて長い美人さん。
でも、大家さんが来るなんて珍しいなぁ。どうしたんだろう?
「大家さん、今日はどうなされたんですか?」
「あっ! あの、藤咲君はいらっしゃるかしら」
藤咲君に用事?
「ちょっと待ってくださいね」
私は急いで藤咲君のところに行った。
「藤咲君、大家さんが呼んでるよ」
藤咲君にそう伝え、私は昼ご飯の仕度をすることにした。でも、大家さんの一言が、私の手を止めた。
「部屋の修理が終わったから、もう部屋に戻れるよ」
えっ!? じゃぁ、もう藤咲君とは一緒に暮らせないってこと?
「わかりました。わざわざありがとうございました」
私は頭の中が真っ白になってしまい、なにも考えられなくなってしまった。
「桃山」
たぶん、部屋のことだよね。でも、なんか藤咲君の口からは聞きたくない。だから私は、
「聞いたよ。部屋の修理終わったから、戻れるんでしょう?」
「あぁ」
やっぱり、本当なんだ。
「よかったじゃん」
私は藤咲君の顔を見ずに言った。藤咲君の顔見ながら言ったら、笑えてないのが気付かれてしまうから。
「今までありがとな。お礼ってことで、どっか遊びにいかねぇ?」
遊び? まぁ、気分転換にはいいかな。
「うん、行こう」
私は笑顔を作った。
私と藤咲君はただの隣人。今日からそれに戻るだけ。なにもおかしくない。
「じゃぁ、どこに行く?」
どこ行こう? ショッピングだと思いっきり遊べないし。あっ! そうだ!
「遊園地がいい!!」
遊園地なら気分転換にはちょうどいいし。まぁ、同じ学校の子に会う可能性もあるけど、逃げれば大丈夫!
「じゃぁ行くか」
「うん」
もう忘れよう。私はもう、あんな思いしたくないんだ。
ふぅー。やっと着いた。さて、遊ぶぞー。
「桃山、早く行こうぜ!!」
そう言って子供のように笑う藤咲君。
こんな笑顔も、もう見れなくなるのかな? そんなことより、今日は思いっきり遊びまくるぞー!
「はぁー。楽しかったー」
「桃山、思いっきり遊んでたな。びっくりした」
思いっきり遊びまくってしまった。だって、この遊園地、遠すぎて全然行く機会なかったし。
「さて、帰るか」
「うん」
もう今日は満足。すっごく楽しかったなぁー。
我が家に到着。今日は疲れたー。
「桃山、じゃぁ俺、部屋に戻るな」
えっ! もう帰っちゃうの? でも、こんなこと言ったら藤咲君に迷惑だよね。
「うん」
と、そっけない態度で返事をした。
これがいつも通りの生活。もとに戻るだけ。
部屋の中を見ると、一人というのに少し違和感があった。




