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恋の果実  作者:
19/21

偽りの自分から

 あれから数日が経った。

 彩ちゃんとも、昔みたいに楽しくやってる。完全に戻ったっていうわけじゃないけど、でも、それでもいいと思ってる。過去となんか比べてたら、いつまで経っても前に進めない。少しずつ、絆を強くしていけばいいと思ってる。

 そういえば、彩ちゃんとのことが片付いてから、少しずつ明るい自分に戻ってきてます。実行委員ってこともあって、クラスの子とも話す機会が多くなったから、変わるのにはいい機会だと思うから。

「桃山さん、メニューこんな感じでいい?」

「オムライスの値段をもう少し下げて。それからメニューが多すぎるから、もう少し少なめに。ドリンクの種類は、5種類ぐらいでいいと思うよ」

「わかった」

 もうすぐ文化祭! 最近は準備で大忙し。

「桜、衣装こんな感じでいい?」

「さすが華! そんな感じでいいよ」

 裁縫得意だよね、華。

「桜、メイド服着てみてよ」

「えっ!」

「そうね。実行委員が着て確認しないとね」

 彩ちゃんまで……。

 反抗しまくったけど、結局着ることになってしまった。


「可愛い」

 更衣室で着替え、教室に来てと言われたので、しかたなく教室に入ったら、彩ちゃんがそう言った。

「桜、めちゃくちゃ可愛い」

「ちょっと、華!」

 華が抱き着いてきた。

「男子も、ノックアウトされてるね」

「彩ちゃん!」

 変なこと言わないでよ。

「桜、何か言ってあげなよ」

「この格好で?」

「もちろん」

 恥ずかしい……。

「みんな、文化祭まで残りわずか!気合入れていくよー」

「おー」

 みんなやる気満々だし、当日は、きっと成功するよね。


 そして文化祭当日。

「みんな、今日は思いっきり楽しんで行こう!」

「おー」

 やっぱりこういうお祭りって楽しいよね。

「桜、学校でも明るくなったね」

「うん。変わってみるのもいいかなって」

「そう」

 いつまでもそっけなくしてたら、周りの雰囲気も悪くしちゃうし。みんながいたから、今の私がいるんだよね。

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