偽りの自分から
あれから数日が経った。
彩ちゃんとも、昔みたいに楽しくやってる。完全に戻ったっていうわけじゃないけど、でも、それでもいいと思ってる。過去となんか比べてたら、いつまで経っても前に進めない。少しずつ、絆を強くしていけばいいと思ってる。
そういえば、彩ちゃんとのことが片付いてから、少しずつ明るい自分に戻ってきてます。実行委員ってこともあって、クラスの子とも話す機会が多くなったから、変わるのにはいい機会だと思うから。
「桃山さん、メニューこんな感じでいい?」
「オムライスの値段をもう少し下げて。それからメニューが多すぎるから、もう少し少なめに。ドリンクの種類は、5種類ぐらいでいいと思うよ」
「わかった」
もうすぐ文化祭! 最近は準備で大忙し。
「桜、衣装こんな感じでいい?」
「さすが華! そんな感じでいいよ」
裁縫得意だよね、華。
「桜、メイド服着てみてよ」
「えっ!」
「そうね。実行委員が着て確認しないとね」
彩ちゃんまで……。
反抗しまくったけど、結局着ることになってしまった。
「可愛い」
更衣室で着替え、教室に来てと言われたので、しかたなく教室に入ったら、彩ちゃんがそう言った。
「桜、めちゃくちゃ可愛い」
「ちょっと、華!」
華が抱き着いてきた。
「男子も、ノックアウトされてるね」
「彩ちゃん!」
変なこと言わないでよ。
「桜、何か言ってあげなよ」
「この格好で?」
「もちろん」
恥ずかしい……。
「みんな、文化祭まで残りわずか!気合入れていくよー」
「おー」
みんなやる気満々だし、当日は、きっと成功するよね。
そして文化祭当日。
「みんな、今日は思いっきり楽しんで行こう!」
「おー」
やっぱりこういうお祭りって楽しいよね。
「桜、学校でも明るくなったね」
「うん。変わってみるのもいいかなって」
「そう」
いつまでもそっけなくしてたら、周りの雰囲気も悪くしちゃうし。みんながいたから、今の私がいるんだよね。




