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『王家の面汚し』と呼ばれ帝国へ売られた王女ですが、普通に歓迎されました……  作者: ryo-k
序章

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21/21

21.王宮での記念式典(3)

「……姉上は相変わらずじゃのう」


「相変わらず……って、いいんですか? 今レオノーラ様のことを出来損ないって……」


レオノーラは、自身が貶められたにもかかわらず、あっけらかんとしている。


「まぁ事実じゃから。姉上はわらわとは比べものにならんくらい優秀じゃ」

「そうですね。リディア様は勉学、武術、魔法とすべてにおいてトップです」

「それはすごいですね……」

「次期皇帝も姉上じゃろうし」

「まだ陛下はお決めになっていませんよ」


皇帝陛下はまだ次期皇帝位を指名していない。

貴族たちの予想は、ほとんどの人たちがリディアだろうと噂している。

学園での成績が優秀で、既に一部公務も行っていることからだ。



式典はその後も何事もなく進んでいった。


そして終盤に差し掛かったところ。

本日の主役である皇帝陛下達が会場に入場してきた。


「本日は俺の誕生日を祝う式典に来てくれて感謝する」


皇帝陛下の祝辞に対して拍手で迎える参加者たち。


「皆も予想しているだろう。次期皇帝位についてだ」


皇帝陛下が自身の誕生日を祝う式典の今日、次期皇帝位の指名を宣言した。

参加者たちは一言も聞き逃すまいと、皇帝陛下の言葉に耳を傾けている。



「次期皇帝は…………レオノーラじゃ」



「……わらわ?」




その宣言に周りの参加者だけでなく、レオノーラやリディアも驚いていた。

参加者が自分たちの予想と違ったためか、ざわざわしている中、リディアが皇帝陛下に詰め寄る。



「陛下!! 何故私ではなくレオノーラなのですか! レオノーラに皇帝は務まりません!!」


リディアの様子をアシュリーとレオノーラが近くから伺っている。


「まぁ、そうじゃろうな」

「レオノーラ様……」

「正直。わらわが一番驚いておる。わらわも姉上だと思っていたからな」


皇帝陛下は、リディアが詰め寄ってくることも分かっていたかのように、リディアに言葉を返す。


「確かにお主は優秀だ。だが……お主には皇帝になるのに足りないものがある」

「足りないもの? 私にはなくてレオノーラにはあると?」

「そうだ」


リディアは、皇帝陛下の淡々とした答えを聞くと、周りを見渡した。



リディアとレオノーラの視線が交わる。


リディアはレオノーラのことを一瞬にらみつけたが、踵を返すと会場と後にした。




「姉上……」

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