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『王家の面汚し』と呼ばれ帝国へ売られた王女ですが、普通に歓迎されました……  作者: ryo-k
序章

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16/21

16.王国の変わらない日常

-王国side-


王都は今日も変わらず、いつも通り人で賑わいを見せていた。

王国の中心ともいえるその場所には、王国内にとどまらず、帝国をはじめとした周辺諸国から、様々な物資や人が日々集まっている。

まさに王国の力を象徴するといっても過言ではない。


その王都に、国王と王妃は護衛を引き連れて視察に訪れていた。


「陛下!」

「王様ー!!」


国民の声に対し笑顔で手を振って答えている国王と王妃。

それから国王は、国民と直に話すために国民のもとに歩み寄っている。

王妃や護衛は、一歩引いたところから周囲を警戒しつつその様子を見ている。


「お主たちが今日も元気で暮らしているのは、余の喜びでもある」


国王はいつにも増して上機嫌に国民と接している。


「陛下。なんだか楽しそうですね。何か良いことでもありましたか?」

「うむ。長年邪魔だった大きなごみを最近処分できての。王宮の空気が前よりきれいになったのだ」

「それは良いことですね!」


国王のその言葉を聞いた王妃は一瞬顔をしかめるも、誰にも気付かれないうちにすぐに元に戻し、平静を装っている。


「最近はどうだ? 何か困ったことはないか」

「そうですね……。最近、役所の対応が遅れることが増えてきて……前まではこんなことなかったんですけど」

「それはすまない。余のほうからしっかりするように言い聞かせよう」

「ありがとうございます!」


国王の言葉に安心する国民。


「おうさまー」


と声がして、国王の元に駆け寄る子供たち。


「構わぬ」


護衛達は流石にそれを止めようとするも、国王はそれをさえぎる。


「こら、やめなさい!」


その様子を見た子供たちの保護者が慌てて駆け寄ってきて、国王から自分の子供を引きはがしている。


「大変申し訳ありません! 陛下。何卒ご容赦を……」

「よいよい。子供は元気が一番だ。しっかり成長している証拠だ」

「はい。陛下の寛大なお心。感謝いたします」


と国王は保護者を叱ることもなく、笑って許している。


「王様。はいこれー」


と子供たちは手に持っていた花を手渡す。


「いつもがんばっているおうさまにプレゼントー」

「おうさまのためにがんばってあつめたのー」

「そうかそうか。ありがたく受け取ろう」


と国王は笑顔でその花をすべて受け取る。


「王妃様がうらやましいですわ。こんあ素敵な陛下を夫にお持ちで、家のも陛下を見習ってほしいですよ……」

「……そうですね」




王妃は一瞬間があった後に、国民の一言に笑顔でそう答える。

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