表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/232

81話『昼休みの庭で。』

短いです。



お昼になりました。

ついにこの時がきた!!


エドワード殿下にエスコートされて、私達は中庭に向かう。

今日も殿下とベリアル様は仲良しだ。お茶会の話で盛り上がっていた。

私にもお茶会を誘ってくれると話を振られたので一緒に会話を楽しんだ。


エドワード殿下、ここ最近でかなり成長したなぁ。

しみじみと思うのであった。


雪が積もった中庭は太陽の光をあびてキラキラと綺麗に輝いていた。

雪避けの魔法のかかった石畳前で私とエドワード殿下、ベリアル様が

王族用の馬車に乗り込もうとした、その時―――。


「エド様っ!?」


あれ?なんかデジャヴ……。


声がしたほうを見ると、ナナリーが凄い勢いで走り寄ってきた。


「エド様、あの、お昼ご飯っ――」


「すまない、ナナリー。 今日は、一緒にお昼は食べれない」


ナナリーの言葉を遮ってエドワード殿下が言葉を放った。


「えっ!? ど、どうしてですか!?」


ナナリーは泣き顔を作りはじめる。うーん。やっぱりデジャヴ。


「今日は、エミリアとベリアル、3人で食べる約束をしていてね」


「だ、だったら、私もご一緒したいです! いいですよね?」


ここまでパターン一緒!!

ど、どうしよう……。


ナナリーは私に視線を向けて、キっと睨む。


「エド様、またエミリアに酷い事を言われますよ!

 私もついて行って守ってあげます!」


違うパターンきたーーー!!!


私と殿下は困った顔になった。

どうしようかと目配せしていると、ベリアル様が口を開いた。


「であれば、私がナナリー嬢と食事をしよう」


「「「えっ!???」」」


驚いた声に込められた思いはそれぞれ違った。


私は少し焦りのある驚き。

殿下は純粋な驚き。

ナナリーは歓喜の驚きだ。


同じ言葉なのにこうも表現が違うとはなぁ。


「いいんですかぁ!? ベルアル王子ぃ!」


媚びた口調になったナナリーはすすすーとベリアル様に近づく。


「ああ。行き先は同じ貴族食堂だ。

 馬車に乗ろう。 時間が惜しい」


そう言って、ベリアル様は馬車に真っ先に乗り込んだのだった。

あとに続くナナリー、そして私とエドワード王子だ。



普通はね、ベリアル様がナナリーをエスコートして

馬車に乗せないといけないんだけどね……。


ベリアル様の、あの不機嫌オーラを感じ取れないナナリーが強すぎた。



ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ