63話『うちあげ』
今更だけど、この小説って恋愛小説なんだよね。
恋愛ってどう書けばいいんだ!?
結果→ とりあえず、イチャイチャシーンいれとこっ!
カーテンコールが終わり、クラスの皆はせっせと片付けを開始していた。
私は、衣装室で着替えたあと、なかなか外に出られなかった。
もちろん、理由は自分の鎖骨の下についているアレのせいだ。
首筋にはついてなかったのが幸いだ。
いや、目立つ首筋にはつけなかったが正解だろう。
ちくしょう! 魔王め!!
でも、嫌ではなかった自分がいたのだ。
こればっかりは、自分の気持ちを認めるしかないかもしれないね。
ガチャ!!
「ひゃ!?」
急に開いた扉に私は軽く悲鳴を上げた。
「エミリア? 着替えが終わったのなら、教室に早く行きましょう。
今から皆で打ち上げですって!」
入って来たのはマリエラだった。
私はほっとした表情で、自分の荷物をまとめた。
最近のマリエラは、私の前では結構砕けたしゃべり方だ。
繕う必要がないから楽らしい。
「なーにその顔? ベリアル王子に愛でも囁かれた?」
ハイイイイイ!?
がばっとマリエラに顔を向けた。
ニヤニヤ顔のマリエラは私に近づいてきた。
「どうしてって顔してるわね?
エドワード殿下相手だと、きっとエミリアは何も思わないでしょ?
貴女がそんな表情をするのは、ベリアル様にだけよ」
「ううううう、うそ……。」
動揺して声が震えていた。
「まさか、気づいてなかったの?」
気づいていませんでしたよ……。
マリエラは、急に、真剣な表情になって、小声で話す。
「でも、気をつけなさいよエミリア。
私は、エミリアとベリアル王子を個人的には応援するわ。
表向きに公開している護衛という名目があるから、
今のところ多少の接触は大丈夫だけれど。
貴女とベリアル王子の仲を疑う人達も少なからずいるのよ」
確かにそうだ。
私は、護衛だからと言って甘えてたのかもしれない。
き、気をつけねば……。
私はマリエラにお礼を言い、一緒に打ち上げに向かったのだった。
教室の中は、イスや机など別の場所に移動されてスッキリし、
衣装に使った時のあまったレースなどで飾りつけられていた。
並べられたトルソーには役に使った衣装が飾られている。
侍女カーラが持っていた衣装もそちらに飾られ始めた。
丸テーブルが等間隔に置かれて、シャンパンや紅茶、果実ジュースに
豪華な食事が置かれ、皆それぞれ食事と会話を楽しんでいた。
「主役2人目のエミリア様がやっと来られたぞー!」
「「「お疲れ様です!」」」 「「「お疲れ様!」」」
クラスの皆から注目されて、労いの言葉をもらう。
私も、皆にそれぞれ返した。
ふと、女子メイト数人に囲まれているベリアル様と目が合う。
ニヤリ顔を向けられて、顔が熱くなった。
私はプイッと視線を外す。
恥ずかしさと熱をごまかすためにシャンパンをあおった。
一息ついて、レヴァンヌに声をかけられた。
そちらを向くと、レヴァンヌの後ろにいたエドワード殿下と
目が合ったような気がした。
エドワード王子は、近くの男子メイトと会話を続けている。
(きっと気のせいね。)
レヴァンヌと複数のクラスメイトに劇中の裏方の話など
聞いて話して、楽しい時間を過ごしたのだった。
補足
女子メイト=女子のクラスメイトのこと。
男子メイト=男子のクラスメイトのこと。
造語です。勝手に言っているだけです。




