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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
学園生活開始~学園祭。
58/232

57話『学園祭準備』

会話少な目・・・。申し訳ない><;



それからしばらくは、サロンに呼んだり、呼ばれたりする日々を過ごした。

ベリアル様も順調に夜会を開催し、参加されているようだった。


思ったよりも早くサロンの課題は終わりそうだ。


学園祭の準備も徐々に本格的になってきている。

10月の後半にある学園祭は、1年生は劇をすることになっている。

本番直前にナナリーの服がズタボロになるイベントだ。

もちろん、犯人は私ではない。だって、そんなことしないもの。


うちのクラスの劇は、シンデレラとロミジュリに

近い内容のバッドエンドの劇だ。


『王子が下級貴族の姫に恋をするが、姫の腹違いの妹に意地悪される。

 お城の舞踏会に招待され、姫にドレスを贈る王子。

 贈られたドレスで出席して、王子と踊る。

 姫は、踊るところを見ていた妹に嫉妬され、毒薬を飲まされ殺される。

 嘆き悲しんだ王子は、姫の棺桶の前で永遠の誓いを口にする。

 棺桶の姫に誓いのキスをして終了だ。』


本当は、続きのストーリーがあるのだけれど、劇の時間が決まっていて

ここまでの内容になっている。


もちろん、私は裏方。

姫役はマリエラで、王子役はエドワード殿下だ。リアル王子だ。


裏方に回ったのだから、精一杯、劇を盛り上げるつもりだ。

私が考案した新魔法であるスクロールを使って、タイミングで光や

白い霧などの演出も簡単にこなせるようになるはずだ。


授業後に、クラス全員で教室で劇について話し合う。

事前に集合の連絡を聞いていたので、誰一人欠けることなく集合していた。


ちなみに、うちのクラスの名称は一ノ実クラスだ。

シンボルマークはノームの枝についた木の実の数が1つだからだ。

他のクラスになると木の実が増える。


二ノ実クラスには、イケメンsナンバー2のカイン様とケヴィン様が。

三ノ実クラスには、イケメンsナンバー3のコンラート様とナナリーがいる。


カイン様はマリエラと一緒のクラスじゃないのかって?

違うんだなぁ、これが。

本当は同じだったのを、マリエラのお願いでラナー様の口ぞえがあったのだ。

そのおかげでマリエラは一ノ実になったのである。権力ってすごー。


演出班と主演班、小道具班や衣装班に分かれてそれぞれ話し合う。

私とベリアル様はもちろん演出と小道具をはしごだ。

ああでもない、こうでもないと皆で話し合った。


「小道具には、このスクロールをお使いください」


「エミリア様、こちらは?」


クラスメイトたちは私の開発したスクロールに興味津々だった。


「これは、スクロールと言って、魔力を込めるとスクロールに

 付与された魔法を発動できる道具ですわ」


私は、スクロールの使い方を説明する。


「使い方は魔法ペンと同じで魔力を込めれば発動します。

 効果は、込める魔力量で調節していただきます」


一通り説明し終わる。


その後、主演班のメンバーが舞台の広さの感覚を掴むために、

会場を見たいと言い出したので、移動することになった。

劇の会場は、教養の教室だ。

舞台の設置は横10m奥行5mくらいの広さだった。


実際に動きやセリフ時の振り付けをして、感覚を覚えるのだとか。



学園祭に向けての準備と練習に励む日々を過ごす中、

学園祭1週間前という一番忙しい時期に、事件は突然起こった。


マリエラとエドワード殿下がダンスを踊るシーンを練習中に、

衣装係の子がドレスの帯を引きずったまま移動していたらしく、

その帯を踏んだエドワード殿下はマリエラと一緒に派手に転んだという。


覆いかぶさる形で倒れた際、エドワード殿下はマリエラの頭をかばうために

左腕を犠牲にし、マリエラは、倒れた際に足をひねったのだった。


左腕の骨にヒビが入った殿下と、足を捻挫したマリエラは

もちろん主役の座から降りたのだった。


その後、王子役と姫役の後釜に回ってきたのが、私とベリアル様だった。

クラスでの投票の結果だ。多数決に勝てるわけが無かった……。


「二人とも、すまないな。出来るだけ練習には立ち会うようにするよ」


エドワード殿下が申し訳なさそうに言った。

マリエラも、少し大げさなくらいに包帯を巻いて杖をついている。

彼女のお世話をする侍女に支えられて悲しい表情だった。


「エミリア。 

 私もエドワード王子と同じで、出来る限り練習を手伝います」


私とベリアル様は、劇に向けて練習を頑張るのだった。


あきまへん! 演劇なんてやったことありまへんがな!!


焦って変な関西弁? が久しぶりに出てしまった。

というか、本番一週間前ってどんな試練よ。 神様。




ありがとうございました。

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