53話『サロン準備と新魔法開発』
エミリア視点です。
よろしくおねがいします。
エドワード殿下が訪ねてきて数日、私は徐々に体調を取り戻した。
そしていよいよ今日は第一回、サロン開催日だ。
呼ぶお友達はクラスメイトの6人だ。
招待状はもう全員に送って、参加する旨のお返事も頂いている。
その中には、マリエラとレヴァンヌ様も含まれている。
呼んだメンバー同士で、サロンを回して被りの無いように新しい人を加えつつ
それを5回繰り返す作戦だ。
新しい人は、今日呼んだメンバーに呼ばれたときに
他に呼ばれているであろう新メンバーの確保をその都度する予定だ。
開催時間は今日の放課後。
私は、メーデとカーラにそれぞれ準備をお願いした。
お菓子は出来立てを王都の屋敷から持ってくる作戦だ。
以前から考案していた魔法を試してみたくて。
と言っても、前世の記憶のネット情報やアニメとかで得た知識なんだけど。
私が考案した魔法は『魔法のスクロール』なのだ。
考案の切欠は『聖霊の契約書』について調べたときね。
紙に宿らせるのが「聖霊」か「魔法の効果」かの違いだけだ。
発動させるには自分の魔力を込める必要がある。
これは、魔法のペンの効果を代用できるんじゃないかな?と思った。
つまり、『自分の魔力を「魔法の効果の紙」へ込めると発動する』もの
を作れないかと試行錯誤したのだ。
第一号は保存と低温の効果のスクロールだ。
テーブルサイズの紙に魔法を込めてから発動させると、魔法の効果を
一定時間発動させたまま維持することを目指したものだ。
作ったスクロールは一瞬発動するだけですぐに切れてしまう。
発動を維持するところで第一号は躓いてしまった。
だけど、魔王ベリアル様のお陰で、発動維持を解決した!
それが魔法陣だ!
え?それだけって思うじゃん?しかし、魔法陣という技術は
この国、たぶん大陸中にはまだ広まっていない。
私はそれをチャンスだと思ったね!思っちゃったね!
維持の魔法陣の書かれた紙に、保存と低温の魔法を込める。
すると、魔力を注いで起動した2つの魔法が魔法陣の維持のおかげで
発動し続けるのだ。維持時間は魔力量で調節可能だ。
完成した第一号のスクロールの試運転もかねて、
今日のサロンで経過観察するのだ。
スクロールをしいた机の上にテーブルクロスをかける。
その上に、お菓子類を置けば完成だ。
込める温度の魔法によって使い道も広がりそうだった。
屋敷からもってくる途中のお菓子の状態維持にも活躍するだろう。
ゆくゆくは、いろんな用途に使えないか試すつもりである。
魔法陣の作成にはベリアル様の手伝いが必要不可欠なので、
この魔法のスクロールの考案の著名はベリアル様と私の共同制作に
なったのだった。
もともとの用途は薬品の傷み軽減のつもりだったんだけど、
作ったそばから次々にアイデアが浮かんでいる最中だ。
治癒の魔法を使えるスクロールも作成中だ。
これは画期的なアイデアだと父と母に褒められたものだ。フハハ。
そんなこんなで、今日、サロンを開催する。
私は、はやる気持ちを抑えつつ、準備に集中する。
今日の授業は午前が基礎学科で午後が治癒科だ。
午前はサロンの準備に使う予定で午後からの出席予定よ!
補足
魔法陣の技術は魔族特有の技術です。
まだ人間や亜人国家には広がっていません。




