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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
学園生活開始~学園祭。
37/232

36話『喪女でウブ』

によによ展開です。


またしても、醜態しゅうたいを晒してしまった。


魔王ベリアル様はとっても優しい笑顔で隣に座っている。

そして、手を繋いでいる。


え……これなんなの?


手を繋いでいる。そう、手を組むように繋いでいる。

いわいる、恋人つなぎである。


ボフッと顔が熱くなる。

自分で言っておいて赤くなるとか、私ってウブー。

私は、自分の熱をごまかすためにベリアル様に話しかける。


「ベリアル様って、変わってますよね」


なにその顔、どういう気持ち?

ベリアル様の表情が私には読めなかった。


驚いてるような?うれしいような?

例えると、富士山の山頂から見た景色を眺めたときにする表情かな。

ほわわー!って感じ。なに言ってるんだ 私。


「変わっているのか? 

 自分ではわからないな。どういうところか聞いても?」


ベリアル様は、うれしそうに聞いてきた。

さっきのも、きっと無意識だったんだろうなぁ。

なんて表現しようか。


「ベリアル様は、優しいです。でも、厳しいです」


親指の腹で私の親指を撫でないで頂きたい。また顔に熱が!


「それで?」


「別に、叱られたのが嫌とかではなくて、

 なんていうか……その…………」


言葉にしがたい感情に戸惑う。叱られて、うれしいだなんて。

馬車の中のエドワード殿下もこんな気持ちだったのかな?


『大丈夫――私は、君の味方だ――』


ボフン!と顔に熱がこもる。

~~~っなんって、恥ずかしいセリフを言えるんだこの魔王はっ!


形容しがたい感情に翻弄される。


「わかった。私でよければ、いつでも叱ってやるぞ」


ふぁっ!??? 心を読まれた!?


「私は、ただ、エミリア嬢が心配だっただけだ」


ベリアル様は、体ごとこちらに向けて顔を覗き込んでくる。

手は持ち上げられて、繋がれたままだ。

私の体温はものすごく上昇中であります!


「君はあのままだと、いつか自分の感情に押しつぶされていた。

 吐き出せるときに吐き出しておいたほうがいい気持ちもあるのだ。

 君が元気になってくれて良かった」


ベリアル様はそう言って、私の手の甲にキスを落とした。


ボフン!!



この後、頭がパンクして私は気を失った。

知恵熱ってやつですかね。


気が付いたら夜になっていて、ベリアル様とポアソン君は

自分の部屋に帰ったあとだった。


無理もないよ。イケメン耐性なんて皆無だもの……。

前世では忙しくて、19歳まで喪女だった者さ……。


私は、その日ずっと、によによ顔の侍女達を見るたびに、

顔を赤くするのだった。



皆さんは気づかれたでしょうか?

エミリアが、ベリアル様のイケメン対応に

ふざけたリアクションを取るのは照れ隠しのためです。


私の友達のR氏は、照れ隠しで相手の男性にすぐに手を上げていました。

彼氏にからかわれる→ もー! パシ!パシ! てな感じでした。



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