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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
白魔法の文献編
194/232

193話『合流 3』




テントが立ち並ぶ区画を歩き出す。


大き目の盾のマークの旗が掲げてあるテントから見覚えのある少女が出てきた。

マリエラである。

こちらに気づいたマリエラは手を上げてこちらに合図した。


「エミリアー!」


私達は、マリエラに近づいた。


「マリエラ! もう報告はいいの?」


「もう済ませたわ。

 明日から私もお世話になるから、よろしくね」


マリエラは何が何でもついてくる気まんまんだった。

「それと……」と呟いたマリエラは、急に真剣な顔になり、

私達が出てきたテントをチラリと見て小声で話す。


「ヒロインの事は、大丈夫なの?」


マリエラが聞いている「ヒロイン」の意味は、リーテ様についてだろう。


「率直な意見としては、私は大丈夫だと思うわ……」


この旅の中、ナナリーや私に接するリーテ様は

全然不自然なところなんて無かった。


ナナリーと結託して、わざと現代用語などを一般会話に混ぜて使って

リーテ様に話をふったりしたけれど、困惑されたり、

「難しいことを知っているんですね」と関心されたりと

転生者である可能性が無かった。


ナナリーの歌を私が正しい音程で口ずさんでみたけれど

何の反応もなかったしね。


あと、ナナリーとも打ち解けた事も教える。

ナナリーの話になるとマリエラも嬉しそうだった。

なんだかんだ言ってマリエラはナナリーのこと嫌いじゃなかったのかもね。



「じゃあ、リーテ様はまだ記憶が戻っていないか

 エドワードの一回目の時のナナリーと同じで

 前世の記憶を取り戻さない可能性もあるわね」


「ええ、そうね」


マリエラの考えている事は、私やナナリー、ベリアル様も考えていたことだ。


「まぁ、記憶が戻るにしても戻らないにしても、

 今の内に仲良くするに越した事はないわね」


というマリエラの言葉に、私も頷いた。


「ああ、それとね――」


マリエラは自分がここにいる本当の理由を教えてくれた。


なんでも、私達のテスト期間前から、エドワード兄と協力して

白魔法の文献を集めていたんだとか。


やっぱり魔法の文献は5冊で1つの魔法が組みあがるように仕組まれていた。

現在3冊を入手済み。

残り2冊の内1冊は、なんと、明日向かう砦にあるらしい。

最後の1冊は王都に帰ってから入手手段を検討するらしい。

たしか、エルフの森だっけ?


それにしても、もう3冊って……

私手伝うとか言って全然役に立ってないじゃん。


軽くショックを受けた。


「そういうわけだから、明日、私も同行するの。

 今回の件は、エミリアは自分達のことに気を使ってなさい。

 最後の1冊は帰ってから考えましょう」


なんというか、これもマリエラやエドワード兄の気遣いだったのかもね。

私結構いろいろあったもんね。

湖の件とか。


「ありがとう、マリエラ」


「どういたしまして」


とびっきりの笑顔で答えるマリエラに私は抱きついたのだった。

やっぱり、親友って素晴らしいね!


ちなみに、ちゃっかりエドワード兄の事を呼び捨てにしていた件について

話を振ったら、顔が真っ赤になったマリエラが可愛かった。

それ以上は、からかわなかったけれどね。



話の進みが、ぐだぐだしているなぁ……


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