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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
テスト期間編
155/232

154話『続・合同研修 4』

予約投稿中。

投稿日時は12月29日です。



蒸したカボチャは、水分を多く含んでいて少しだけネットリしているよね。

そりゃあ、あれだけ思いっきり振り下ろせば、カボチャも飛び跳ねるさ。


ナナリーの火傷した部分に治癒魔法をかけつつ、ナナリーの現状を把握する。


「ナナリー様は、天性の才能の様なものをお持ちなのですね」


(転生者で天性の才……いや、ナンデモナイデス)


「……どういう意味よ」


口を尖らせるナナリーに、私はそれ以上は何も言えなかった。


(不憫な子やぁ……)


私は、ナナリーの頭をナデナデした。

ナナリーはむくれた表情のままプイッとした。


ここまでナナリーの料理運が無いと、

ナナリーには何を任せられるかな……?


私は悩み、意見をキャシーさんに求める。


「キャシーさん、ナナリー様には何を任せたらいいでしょうか?」


「そうですね……。

 ナナリー様には簡単な調理を任せるしかないですよね?」


キャシーさんの言葉に頷く。


「であれば、私とライナー様がミンチにしたお肉を、

 ナナリー様に混ぜて頂くのはどうでしょうか?」


なるほど。

それならばナナリーでも出来るよね。

お肉を手で混ぜるだけだしね。


私がナナリーに視線を向けるとやる気を出していた。

本人もやる気になっているし、私は頷く。



「分かりました。

 ではナナリー様、キャシーさんとライナー様の指示に従ってくださいね」


自信満々で頷くナナリーに、男性陣が若干心配の表情だ。

「えー!? 料理させるの!?」 と顔に書いてあるよ……。

うん。 悪い予感のフラグかな?


ナナリーをキャシーさんとライナーに任せて、

私は自分の作業に戻った。


「つめたーーい!」


声がしたのは、やっぱりナナリーだった。

思った以上にお肉が冷たかったようだ。


振り上げた手からお肉がちょこっとだけ飛び散っている。

小さいけれど、フラグ回収したね。


私達の作業する場所には、空気調和機能じどうおんどかんり付きの

魔法陣の描かれたシートが敷いてある。

ちゃっかりここでも私の開発した魔法陣のシートが活躍中だ。


だけど、お肉は冷やされた状態で木箱に入っていたのだ。

冷たいものは冷たいよねー。



ライナーがナナリーに肉を粗末にするな!と怒っている。

そんなライナーに皆がお前が言うなという視線を向けている。

特にマリク君がね……。


私はそんな彼達を無視して、カボチャとジャガイモを蒸していく。


(無視して蒸し……ぁ、ナンデモナイデス)


蒸されている間に、カボチャをボールに入れて潰していく。

別の蒸し器で蒸したジャガイモは、

皮をむいてもらうために、19班の子に渡す。


それを繰り返しつつ、ナナリー達のほうにも視線を向ける。


ミンチ肉は徐々に出来上がりつつあった。

両手を使って、一生懸命に混ぜている。


ナナリー、ちゃんとやれば出来る子やね。

だけど、ボールが大きいからね。

混ぜるのも大変そうだ。



キャシーさんが、別の班からもらってきたお肉を切り分けに入っている。

別のボールを用意したマリク君とセンラ君、ベリアル様と護衛君も

お肉のミンチ作業に加わるようだった。

カボチャは今蒸しているので最後だからね。


蒸した最後のカボチャもマッシャーで潰していく。

もうすぐナナリーが頑張ってこねている、その大きなボールに加わえるよ~。


潰し終わったカボチャを持って、ナナリーの隣まで移動した。

ボールには、タマネギとニンジンのみじん切りも入れられて、

それを混ぜている最中だった。


カボチャがメインで入るから、タマネギとニンジンは少なめだ。

ナナリーが頑張って両手でこねているのを一旦中断してもらい、

カボチャの潰したものをヘラで入れていく。


「ナナリー様、熱いので気をつけてください。

 最初はヘラで私がなじませますから」


ボールを抑えてもらって、カボチャとお肉をなじませる。

そろそろいいかな?


塩と胡椒を入れて、ふたたびナナリーに混ぜてもらって、

1種類目のハンバーグのタネができあがったのだった!


お料理小説になってるね。

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