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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
テスト期間編
129/232

128話『合同研修 3』

今回も説明過多です。

話も短いし、ぜんぜん進まない!

もうしわけなす。






掃除が終わると、私達はそれぞれ明日のテストについて話し合う。

正方形の机を囲んで座る。



ベリアル様は2段ベッドの下に腰掛けている。

センラ君はキャシーさんのすぐ後ろだ。

なぜか、センラ君には警戒されているようだった。


「エミリア様、先ほど私の友人から教えてもらった明日の班分けは

 さらに4人~3人加わるそうです。

 護衛含めての8人1組が基本グループで、

 護衛がいない者は、護衛がいるグループに組み込まれるようです。

 その場合、7人~9人の班になったりするようですね」


「教えて頂いて、ありがとう。

 明日組む人達は、良い人たちなら良いですね。

 それより、キャシーさん、センラ君。

 私のことは、様付けはしなくてもいいですよ。

 これから、3日間一緒に過ごすのだもの。

 貴族だからと気を使われたくはないの」


私の言葉で目を丸くしたキャシーさんはやわらかな笑顔で頷いてくれた。

センラ君はツンとして、「俺は護衛ですので」とつぶやいている。

まぁ、本人がそれがいいと言うのならそれでいいんだけどね。


「エミリアさんは、貴族なのに凄く親しみやすいですよね」


「そう言ってくれると嬉しいわ。

 二人は、貴族が苦手?」


私の問いかけで、キャシーさんは悲しい困った表情になった。


「苦手といいますか、治癒学校に入る前も後も、いろいろありまして。

 私達は、教会の孤児だったのですが、教会での治療も手伝っていました。

 教会に治療に来た貴族の男性に、私が治癒を施したところ、

 次の日に貧民が治癒したから悪化したのだと文句をつけてきたんです。


 その貴族の男性には、安静にしていなきゃいけないと何度も言いました。

 ですが、友達の貴族と一緒に狩に出かけて、

 同じ場所に怪我を負ったようでした」



なんて酷い話だろうか。

というか、その貴族は明らかに自業自得だ。

私の表情を見たキャシーさんはニッコリ笑って続けた。



「ですが、王都の教会にたまたま来ていたエレノア院長様が、

 私の治療魔法を褒めてくれたんです。

 紹介状を書いてくれて、王都の治癒学校への入学の手続きを

 してくださいました。

 治癒学校のお金は、卒業あとに治癒院に勤めたときの給料から

 差し引きで構わないと」



「まぁ! お母様が?」


おおお!

お母様、さすが!


「はい。なので、ヴォルステイン家の方には本当に感謝しているんです」


なるほど。

チラリとセンラ君を窺うと目が合った瞬間にプイッと視線を逸らされた。

少し頬が赤くなっているので、きっと恥ずかしかっただけなのだろう。


治癒魔法の使い手は現在の王国でも全体的に少ないのが現状だ。

治癒魔法を使えても家庭やお金の問題で、

治癒学校に通えない者も多くいるのだ。


そこでアスト陛下とお父様は、奨学金制度を実地し、治癒院所属後に

お金を給料から少しずつ回収する制度を設けたらしいのだ。


表向きは治癒学校で専門的な知識を学び、

社会に貢献させるという事だった。


実際は、隣国ハイライト王国が見せる怪しい動きを危惧している

というのが本当の理由らしい。


現在、ハイライト王国とは平和条約が成されているが、

150年ほど前までは、ドルステン王国とは戦争状態だったのだ。

もし戦争になった場合は、治癒の使い手が多くいる我が国は

有利に動けるのは当然ではあるけども……。


本当に戦争が再び起こるという訳では無いが、治癒の使い手は

さまざまな環境でも人手が居るしね。


そういう意味で治癒の使い手の若い芽を育てていくという方針の元、

考えられたのが奨学金制度だった。

治癒院所属にしてしまえは、レアな治癒魔法を使える人材を

管理下に置けるわけだしね。


「エレノア院長様の期待に答えられる様に、何としても、

 今回のテストを乗り切らないと!」


「そうですね。 一緒に頑張りましょう」


私達は、明日のテストに向けて活を入れ合うのだった。


このあと、夕食を知らせる先生の声が廊下に響いた。

私達はみんなで食堂に移動することにした。





ありがとうございました。

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