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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
動き出す新たなる運命編。
124/232

123話『バイゼイン伯爵夫人の落胆。』

連続で次はまさかの、コンラートのママン視点!




私は、室内訓練場に呼び出した息子のコンラートを睨みつける。


教え込んできた騎士の所作をして、何食わぬ顔をして立ち尽くす息子に

私は剣を振りぬいた。


ガキン!!


とっさに鞘を横に構えて身を守った息子にさらに追撃をする。

いままでに教え込んできた、バイゼイン流の連続斬りだ。

型通りの剣戟を受けきったコンラートのクセを突いて、

握っていた手首に柄を当てて、剣を床に落とさせる。


ガッという音と共に、手首を押さえて膝をつく息子に私は剣先を向ける。

驚くコンラートに問いかける。


「お前にとって、騎士とはなんだ?」



「は、母上……?」



呆ける息子にさらに追撃の回し蹴りをはなつ。

鈍い音を立てて転がり、咳き込む息子にもう一度、剣先を突きつけて問う。


「バイゼイン家の掟、第11項を述べよ」


「コホッ……か、か弱き者に対して、け、剣を向けてはならない」


息子は私の事に素直に従ったほうが良いと判断したのか、

素直にバイゼイン家の掟、第11項を述べた。


「お前は、掟を、騎士としての心意気を守り抜いているか?」


困惑した表情の息子は、一瞬考えたあと、頷いた。


(そうか。 こいつは理解していないのか。)


私は、自分の息子に落胆した。


「お前の騎士としての家名の剣を取り上げる。

 今後、お前が我が家の騎士を名乗ることは許されない」


私の言葉に驚いた息子は驚愕の表情で聞いてきた。


「なぜですか、母上!?」


息子こいつには剣一筋に教え込んできた。

 もっと別の教育もさせるべきだっただろうか?)


「コンラート。

 掟を破り、騎士としての誇りもないお前に剣を持つ資格は無い」


そう言って、私は王印のされた書類を息子に見せる。

先日のエレノア様のお茶会で話を聞き、

その場で受け取った暗部の者からの報告書だ。



「ここに書いてある内容は、お前がエミリア様に行った粗暴の数々が

 記載されている」


書類を確認した息子の顔色は青白く染まる。


(書いてある内容は全て真実であるようだな)



「お前のおかげで、我が騎士団へのエミリア様が開発された

 新薬とスクロールの供給が減った。

 旦那様の騎士団は、いままでエミリア様の新薬のおかげで

 安全な訓練が出来るようになっていた。

 しかし、今回のお前の失態のせいで、その数を減らすそうだ。

 我が家が降爵されなかっただけマシだと思うがな。


 まぁ、王宮の騎士達は、訓練ばかりで外に出ている兵士よりは

 稽古で出来る傷も少ないだろう。

 

 しかし、印象的には最悪だな。

 兵士には供給されるものがうちの騎士団だけ少ないのだからな。

 

 本当に必要な時になれば、回してくれるだろう。

 その時はヴォルステイン家に大きな借りが出来てしまうがな」



私の話を聞いて、事の重大さに気づいたのか、息子はうな垂れた。


もう一つの王印のしてある手紙を取り出し、

それを息子に見せながら読む。


「コンラート。

 お前の今後の処遇は、来月から学園を退学し、

 コルニクス領にあるハイライト王国との国境の境の砦に配属となった。

 これは、王命でもある。 謹んで受けることだ」


顔を上げて聞いていた息子は、落ち込んだ表情で頷いた。


「謹んで、お受けいたします」


うな垂れる息子を無視して、私は訓練場を後にした。


アニメとかゲームで見かける女性騎士の

声優さんのしゃべり方がなんか好き。

某テイル○の女性騎士さんとか、

このすばのMネスさんの声優さん。

あのしゃべり方を、書いてみたかった!!

という理由で思いついた話。


次はエミリア視点に戻ります。


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