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親子そろって悪役令嬢!?  作者: マヌァ
記憶と状況理解とゲーム知識。
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11話『ヴォルステイン家。2』

分けても、長くなりました。

休憩しながら、ゆっくり読んでくださいませ。


治癒機関の内容は、

人の傷や病気、健康に対して取り組む医療機関である。

王政の中に加えられたこの機関は、ヴァルステイン家が大々的に取り仕切り、

ヴァルステイン領では、医療関係に関しては大陸一といわれている。ドヤァ。


治癒機関の代表であるエレノア院長を筆頭に采配、発案、約定が組まれた。

エレノア院長のおかげで、領民には半年に一度の無償の健康診断の義務化、

治癒保険(日本でいう健康保険のようなもの)なる先進的なアイデアと

治癒学校なる医療関係を学べる学校を設立したのである。ドヤ ドヤァ。


治癒学校で学べる内容は基礎知識から人体構造、

さまざまな病気の知識や医療器具の使い方から、

治癒魔法の総合習得など、大陸一と呼ばれるだけの機関である。

驚くほどの支持と国への貢献度がすさまじいまでになった。ドヤヤァ。


それほどの功績はエレノアひいてはヴァルステイン侯爵家が

王国を見限らない限り繁栄を約束されているのである。ドヤァーーン。


ちなみに、ここまでの功績なら陞爵しょうしゃくされるんじゃないかって思うよね?

貴族にはいろいろ派閥とかがあって……

面倒なことにならないように、断っております。



閑話休題。



治癒院は王都とヴァルステイン首都にしかない。


治癒学校はヴァルステイン首都と、王都、王立オリジム学園のみである。



(ちなみに、治癒学校への在学期間は3年間である。)


治癒学校に受かった者は、戸籍や爵位にかかわらずに、

治癒院所属に強制参加である。(治癒院預かりである)


治癒院から卒業した生徒たちは医師という、貴族でいうと男爵クラスの位が

約束される。医師達はそれぞれ、医師研修生(3年未満)として

3年間さまざまな場所で研修をかさねる。

3年後からやっと医師を名乗れるのである。


医師になると、希望して王都かヴァルステイン領の治癒院に配属。

さらにそこから、教会や王都周辺の街の小さな診療所に配属される。

「病気や怪我をしたら教会や診療所、治癒院へ行く」というのは、

ここ20年くらいからの常識になったのである。(意識改革ってやつね。)


先進医療の知識は国の財産でもある。

そんな先進医療の知識は他国も欲しがるわけで……。


そんな処置のために、治癒学校に受かったものは皆、

「聖霊の契約」をほどこされる。


それは、先進医療の知識が外国にもれないようにするためである。


(つまりは、学校で教わった内容は他言無用ってことね)



ここで、「聖霊の契約」とはなんぞや? と思うでしょう。

簡単に言うと、魔法を使った契約みたいなものである。



「聖霊の契約」は、種類豊富で、強制力の強いものや一方的に結ぶものもある。

契約に違反した行為(他人にしゃべる、手紙やノートにしたためる)を

行った場合に発動される。


それらが違反された者は契約内容に『関係する知識』を抹消される。

命の危険などは皆無な契約であるが、

がんばった学校生活すべての時間が無駄になるのであった。


どうやって魔力で契約をするのかと言うと、

聖霊使いが作った「聖霊の契約書」を使うだけ。

この紙なんと、聖霊が宿っているのだ!


話が変わるけど、この世界(大陸?)でのペンは

全て魔法のペンが使われている。

自分の魔力を注ぐことで文字を書くことができるもの。

もちろん、色も念じた色で書ける優れものだ。


魔法のペンで本人の魔力を注ぎながら「聖霊の契約書」に署名する。

すると、どうでしょうか!


[宿っている聖霊が本人と名前と魔力を把握する]ので偽装などできない。

聖霊は本人の魂の魔力を見ることができるので、

偽りの魔力を使って魔法のペンを使おうとしても無駄なのである。


ちなみに、[魔法のペン]と対になる[魔法の刷毛]というものがある。

これは、いわゆる消しゴムさんだ。


[魔法のペン]で書いた文字を[魔法の刷毛]で掃けばいい。

綺麗さっぱり消える。


でも、「聖霊の契約書」は消せない。

宿った聖霊がそれを阻止するため、普通の刷毛では消せないのだ。



閑話休題。



そういうことで、我が一族ヴァルステイン家は

このドルステン王国に無くてはならない存在であった。



ジェバース・ブルード・ヴォルステイン侯爵は

王都のドルステン城の治癒機関大臣として毎日、切磋琢磨せっさたくまし、


エレノア・ナスカ・ヴォルステイン侯爵夫人は

自領の首都の治癒院に勤務して、日々人々の命を守っている。



観光ガイド本「ドルステンの栄え」より。




……。


……? 


ここまで読んで私は気づいてしまった。

治癒保険と健康診断って、何か聞き覚えが・・・?


それだけじゃない。

私の前世って医者一家だったのよ?



この世界では、お母様が治癒機関を立ち上げた。

しかも、内容は日本の医療機関と近しい。


そして、そんなお母様から私が産まれた。


こんな偶然ってある?


え、えええ~~~!?

ま、まさか、まさかよね……?



でも、本当にそうだったら……?




あきまへん。 あきまへんやん、お母様。


困惑して、変な関西弁?が出てしまった。


てゆーか、内政チートしてますやん。お母様。

一度、じっくりと話し合ったほうが、いいかもしれんね。お母さん。



長文読み、おつかれさまでした。



陞爵しょうしゃくとは、王様に功績が認められて爵位が上がることを言います。

断る理由はヴォルステイン家がこれ以上力をつけないように配慮されています。

エミリアも将来の王様に嫁ぐのだから、爵位まで上げてしまうといろいろ面倒くさくなるのですよ。

その説明はおいおい詳しくしていく予定です。



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