100話『テーマ 2』
友A氏「ナナリーとケヴィン君のフラグ立つんじゃない?大丈夫?」
うp主「ケヴィン君はカレン様に一筋なので大丈夫。
というか、ナナリーのエドワードやベリアル様への態度は
校舎内でもたびたび見かけられるでしょうね。
イケメンsを侍らせて動き回るところとかもね。
きっと好感度というか印象は最悪だろうね~。」
友A氏「ふーん。納得!」
「どうやら、女性陣は何かいいテーマが見つかったようですね」
そう声をかけてきたケヴィン君と男性陣に、私達が話していた内容を教えた。
なんと、全員『勇敢なる魔術師団』の小説を知っていたのだった。
それならばとテーマは『勇敢なる魔術師団』に登場する者達の格好で決定した。
今から2週間後までケヴィン君の商会で全員分の服を仕立てるのは無理なので、
『勇敢なる魔術師団』の特徴である属性マントに
それぞれアレンジを加えたオリジナルの魔術師団っぽい格好をすることに
決まったのだった。
まぁ、お金のある人は本格的な格好をしてもいいしね。
ここに居る人はほとんどが上流貴族なので、
専属の仕立て屋を抱えている。
もちろん、我がヴォルステイン家は、
ケヴィン君の家のロットナー商会にいつも頼んでいる。
属性マントのみだったら人数分、ケヴィン君のところで
仕立てられるらしいので、欲しい人はお願いしていた。
ちなみに私の衣装が決まった場合は優先的に仕立てる事が出来る。
今更ながら、ケヴィン君の家のロットナー商会は主に仕立て屋メインだ。
エルフ織というエルフ独特の織物を取り扱っている。
この国の代表的な布類は、全てエルフ織の生地を使っているのだ。
エルフモス族というエルフの森に住む、
エルフの近親種の人たちが作り出せる糸を使っているのだとか。
モス族は森から出てこないので、人間や他の亜人達はあったことがない。
エルフ族特産の糸なのだ。
他にも、エルフ独特の装飾品なども多い。
ヴォルステイン領にケヴィン君の実家の商会があり、
王都の商店は副店舗でほとんどケヴィン君が取り締まっているのだ。
話がそれた。
ケヴィン君の家の商会でマントや衣装を仕立ててもらえるのはいいが、
私は誰の格好をしようか?
キャラによってはマントはいらないしね。
『勇敢なる魔術師団』に出てくる女性キャラは全部で8人。
団員にいるのは以下4人だ。
聖女ローレライ。 弓使いシシリア。 隠密イレーネ。
賢者メーデリア。
5人目は王子の妹の姫であるキャロル。
彼女はローレライのライバルキャラだ。
6~8人目は魔術師団の敵側の女性3人だ。
ローレライは当然、ナナリーだろう。
さっきの話を聞いたときにローレライの格好しそうだなぁと思ったし。
マリエラは何となく、レヴァンヌとお揃いで悪役になってきそう。
あ、フラグを立てるのはやめとこ……。
カレン様はイメージ的にはシシリアだ。
シシリアだと、男の魔術師団のエルフの青年エルハルトがいる。
その弟子がシシリアなので、予想では師弟のペアできそう。
シンシアとジョシュアはまだ参加するかもわからないので予想はできない。
そうなると、被らないようにするのがいいと思う。
皆も何となくだけど、被りを避けたいだろうし。
まぁ、被ったら被ったで別にいいんだけどね。
どうせなら、ベリアル様とペアでもいいかもしれない。
あ、エドワード兄はどうせ、ルートガード様の格好になるよ。
きっとナナリーにさせられるのだ。
今もナナリーに兄は言い寄られている。頑張れお兄ちゃん!
テーマが決まり、ケヴィン君のところで
マントを仕立てるのはイケメンs全員とナナリー、カレン様だった。
ベリアル様はそっと私に近寄って耳打ちしてくる。
ほぅほぅ? ほほーぅ。
なるほど、それは面白いかもしれないね。
私とベリアル様は頷いてお互いにニヤリと笑う。
私とベリアル様の格好は決まった。
もちろん、それぞれ登場人物の1人だ。
パーティ会場である教室の雰囲気もそれっぽくしよう。
あとで、ケヴィン君家の商会に仕立ててもらわなければ。
くっくっく。
私とベリアル様は皆の驚く顔が今から楽しみなのだった。
次回、ツンデレ回。 お楽しみに!!