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ノーマン物語-サバイバル刑務所  作者: じゃむ
プロローグ
66/153

.32

ここら辺に基地はあるはず。

だが行けども雪と氷しかない光景。


ついさっき歩いた場所だったんじゃ?…そんなデジャヴ感(既視感)すら感じる。


[この向こう側かな?]

ノーマンの1人が左手にある急な勾配の丘を指しながら言った。


これを登るのは、疲労した身体にはかなり苦しい。


他を見渡す…全く平坦でどんなに目をこらしても白。白。白。


太陽が沈むのはまだ先。


ドミトリーはドクターに一瞬、視線を向けた。

ドクターの目は[任せる]…同意の意味が()もってた。


気力を振り絞り登る事を決めた。


足を踏み外したら滑り落ちるだけ。

落ちても怪我の心配は全くない。ただ、再び登ろうと思う気力がなくなるだけだ。


ゆっくり一歩ずつ、這うように丘を登る。


登るコツは、未来の希望を持たない事だ。希望を持って登り、もしそこに基地がなかったら…。


考えていいのは、ただ目の前の一歩だけ。足を上げる作業だけを考える。


ゆっくりと左右の足を交互に上げていく。その作業を繰り返す。

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