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勇者少女群  作者: お休み中
第五幕 百合の花嫁
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「あれは絶対宇宙海賊の仕業だ」キュアは腕組みをしながら言った。「今こそ……、勇者(サージェント)の力を発揮する時……。ユリ、準備はいいか?」

 スミレたちは、他の人間と別れ、公園に移動していた。公園の茂みに隠れながら話をしている。

「ああ。このままでは地球は滅んでしまう」横にいるユリは真面目な表情で言った。「キュア、早くしてくれ」

「あのー、ちょっといい?」スミレは手を挙げ、目を細めながら言った。「ていうかさ、あれ、本当に宇宙海賊の仕業なの? 宇宙を制服しようとしているやつらが……、メイドロボなんか作るかな? ていうか、そもそも、メイドロボが存在することを、もっとみんなつっこんだ方がいいと思うけど……」

「おい、スミレ。こんな非常時にふざけるな」ユリが言った。「今は、一刻を争う事態なんだぞ」

「ふ、ふざけ……」スミレは脱力した。「す、すいません……」

「で、どうすればいい?」ユリはキュアを見ながら言った。「そういえば……。キュアが使ったのを見ただけで、私自身は使ったことはなかったからな。やり方をもう一度確認させてくれ」

「この」と、キュアはどこからともなく、ハートの飾りがついているステッキをとりだした。「これを……、天に掲げ『勇者(サージェント)、降臨』と叫ぶんだ。地球人がこの力を使うには、契約の他に、こういった補助アイテムが必要だからな」

「それ……、どう見ても、魔法のステッキですよね。魔法少女ものとかに、よくある……」とスミレ。

「さあユリ、やってみろ」キュアが言った。

「わかった……」ユリはキュアからステッキを受けとると、それを天に掲げ「いくぞ!」

 大きな声で叫んだ。

勇者(サージェント)、降臨っ!」

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