表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者少女群  作者: お休み中
第三幕 赤い鎖
18/42

「なんだと? できるだけ地味にしたつもりだったが……、あれのどこが派手なんだ?」

「全部よっ!」

 一時限目が終わった後の、休み時間。

 スミレ、ユリ、キュア、ミカゲの四人は、階段の踊り場にて、緊急会議を行っていた。

「あのね、なんで私がこんなこと言ってるかわかんないんだけど」とスミレは前置きしながら「あなたたち、仮にも、隠れてる身なんでしょ? 学校なんてきちゃダメじゃないっ。ていうか、百歩譲って、まだ学校にくることをよしとしましょう。でも、なんなのよ、あの登場の仕方は。あんな、宇宙一目立つ登場して、見つからない方がどうかしてるわよっ!」

「ふっ、褒めてもなにもやらないぞ」キュアは髪を手でなびかせた。

「褒めてないっ」

「でもでも、聞いてください、スミレさん」横にいるミカゲが言った。「大佐とユリさんが使う、勇者(サージェント)の力は、常に契約者二人がともにいないと、成立しない力なんです。ですから、この転入は、ある意味地球の存亡を賭けた転入なんです」

「う、うーん……。それにしても、もっとやり方あったと思うけど……」

「あ、ちなみに、私は、大佐のボディガードのために、一緒にきたので」にっこり微笑むミカゲ。

「へいへい」項垂れるスミレ。

「でも、私は嬉しいよ」ユリが微笑みながら言った。「そこまでして、私と一緒ににいてくれるなんて」

「当然だ」キュアは腰に片手を当てながら言った。「私たちは、赤い鎖で結ばれているからな」

「まあいいや。でさ」スミレは言う。「あんたたち、この学校にきたってことは、泊まる場所はどうするの? 寮に泊まるんだよね?」

「ふっ、わかりきったことを聞くな」キュアは腕組みをしながら「まあ、今宵を楽しみにしておけ」

「は、はあ……」

「そういえば」と、ユリが言った。「もう二人の……、転入生は、キュアとミカゲの知り合いか?」

「いや、全然」首を振るキュア。「まあ、似たような顔のようなやつは見たことあるが……。宇宙は広い。おそらく違うだろう。名前も違うし」そして彼女はミカゲを見ながら「なあ?」

「ええ」頷くミカゲ。「ちょっと、顔が、宇宙海賊のトップワン・トップツーに似ているような気もしますが……。おそらくは他人のそら似、ってやつでしょう」

「え? それ、そうなのかなぁ……」スミレは、目を細めて脱力しながら「なんか、私の勘だと、また、ややこしいことになっているような気がするけど……、うーん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ