休息を
ちょっとエロ書いて
10年書いて
それから続きを
待っている方がいたら嬉しいです
あ、グラムですが
量を計るグラムじゃなくて
アニメキャラのように
語尾が上がる感じで
イメージして下さると近いかと
出来るならそのまま会いたくなかったけど、収容所は私しか知らないから翌日ガウとグラムに念話をした。
チェスター国は時間が止まってるから、ガウと話してグラムが飛んでからどれだけ時間が経っているのか分からないのがちょっと不安だった。
収容所の人たちはどうしてるだろう。
カレンの言葉に凹んでたとかは理由にならない。
カレンの言葉の暴力に負けないで人命を優先するべきだったと、今になって深い後悔が襲ってきた。
前に決めた待ち合わせ場所に居ると言われて飛んだ。
グラムは波紋を隠してなかった。
ガウに寄り掛かっているカレンは不機嫌だった。
それをグラムが宥めている。
まるでお嬢様と下僕だった。
雰囲気からかなり時間が経ってると分かった。
「今更来て何の用?」
カレンの言葉にムッときたけど、今は人の命が掛かっていると思って堪えた。
『収容所から助ける手助けはする』
「場所を知ってるの!知ってて黙ってたのねっ!グラムっ!やっつけてよ!やっつけて吐かせてっ!」
グラムが困った顔で私に向いて、私があげた武器を殺気を込めて構えた。
「話せ。話せば命は取らない」
「何言ってるのっ!ルアンは黙ってたのよっ!仲間の居場所を知ってるのに私に黙ってたのっ!殺して!」
「それは聖獣の主の言い付けでも出来ない」
「良いわよっ!グラムが出来ないならガウに頼む!」
聖獣の主の命令?
ガウの主は炎の竜じゃないの?
グラムはカレンが主と思い込んでる?
これはもうムリだ…。
グラムがカレンを押さえてる間にカレンとグラムとガウを見て、書いておいた地図を地面に置いた。
念話で伝える。
『今までありがとう』
返事を待たず10の町に戻った。
10の町へ戻って、気持ちも体も疲れきっていた。
カレンが感情に飲まれやすいのは理解しているけど、カレンとグラムの関係はおかしかった。
グラムはガウの主は炎の竜だと知って飛んだのに何故カレンを主と呼んだ?
こうして思い返してみても、グラムはカレンを聖獣の主と呼んでいた。
それに…、グラムは波紋を消してなかった。
嫌な予感がした。
考えてたら嫌になって、voiceを切ってふて寝した。
寝ても悪夢で飛び起きる。
ため息をついたらクラークさんが来た。
「昨日からグラムの念話がしつこく入っている」
『グラムの?何故?』
クラークさんに昨日の話をなるべく感情的にならないよう気を付けながら伝えた。
「なるほどな、だからか。グラムはチェスター国に入れないとクレームをつけてきた」
『入れない?何故?この前は来たのに?』
「チェスター国の民に殺意を向けて結界に阻まれた」
『民って、私?』
書いてる手が震え た。
「民と認めてなければ他国から戻ってこれない」
恥ずかしいけど涙が出て止まらなかった。
自分が居ても良い場所があることがこんなに嬉しい。
『ありがとうございます』
クラークさんに言われてグラムとガウに念話した。
『私によう?』
『奪還の計画が失敗した』
グラムの声が妙に緊張しているように聞こえた。
『そう』
『ルアンの力を欲している』
ガウに頼まれても行く気にはなれなかった。
『私にはムリ。カレンのあの言葉を聞いていていたのに止めなかった。それなのに私に頼むの?』
『奪還を手伝ってくれ』
『何故?カレンがガウの主って何?ガウの主は炎の竜のはず。炎の竜も私にそう言ってた』
『何だってっ!』
グラムの声が高くて耳がキーンとした。
『主に会ったのか』
ガウの口調もおかしかった。
『35の町のダンジョンのボスの先で会った。カレンとガウが27の町の神殿に地の竜の禁忌を犯して囚われてると教えてくれたから助けられた』
グラムもガウも沈黙していた。
しばらくして、ガウの硬い声がした。
『カレンは我主から命を受けたのではないのか』
『疑うなら自分で聞きに行ったら?』
『俺も行く。俺は炎の竜に会いたい』
『カレンは何て言ってたの?カレンは威張り散らしてて、グラムとガウはカレンの下僕みたいだったけど』
『我主がカレンの命に従えと告げたと』
『直に確かめなかったの?私が話した感じだとかなり怒ってたよ。あれは我の僕だって言ってたから』
『主が我を僕と?』
『確かに言ってた。土の竜から解放されたとき、直ぐに来ると思ってたんじゃないかな』
『俺には仲間を助け出したら炎の竜に会わせてやると言ったんだ』
私の話を半分も聞かないで、ガウを呼び止めるグラムの声が念話で聞こえた。
『俺もガウと行くっ!』
『主従で話もあると思うから。先にガウだけで』
『俺はどうしても話すことがあるんだ!』
グラムは神化の話を炎の竜にするのかもしれない。
その話は後からグラムにするつもりだった。
グラムはカレンと一緒にいるうち感化された?
そう感じる言動だった。
グラムの強引さにムッときてつい言い返してしまったのは私だから、グラムを止めに行くべきだと思うけどあの強引なグラムと話すのは気が重かった。
1回大きく息を吸ってから、35の町のダンジョンへと転移した。
ボス部屋の裏の黒い空間に出たはずが、ボス部屋に出てしまった。
慌てて倒しても黒い空間への扉は現れなかった。
『ガウ』
ガウの返事は返ってこなくて、その場に立ちすくむ。
その時思い立ったのが氷の龍の剣だった。
これなら入口を開けられるかもしれない。
出して振り上げたら扉が現れて開いた。
考えて剣をしまって闇の中へ足を踏み入れた。
『炎の竜。いるの?』
『我はここにいる』
『ガウは?』
『あれは我の僕。2度とその名で呼ぶな』
『ならあなたの元に帰れたのね?良かった』
『何故お前が安堵する』
『が…聖獣は帰りたがってたから』
『我僕が帰りたいと?偽りを申すな』
『カレンの言いなりになったのはあなたの命があったと言われたからじゃない』
『我は言わぬ』
『カレンの嘘に踊らされたのもあなたに会いたいからではないの?あなたが恋しいから戻りたかった』
『恋しい?』
『あなたの側に居たいと思う気持ち』
『我の側に』
『あなたは『我の僕』と言って、聖獣は『我は炎の竜の僕』と私に言ったから』
『真か』
『嘘は言わない』
長く感じる沈黙が流れた。
『ルアン、感謝する』
『が、主の元に戻れたの?』
『お側に仕える事を許された』
が…の声は嬉しそうだった。
『良かったね』
『感謝する』
『グラムは?』
『ルアンの思い人はここにはおらぬ』
が…は言いにくそうだった。
『思い人?誰のこと?私に好きな人はいないよ』
『ルアンはグラムを奴隷から解放し治療をし大金を使って龍人の村に帰そうとしたのではないのか?』
『うん、帰る手助けをしたよ』
『それは思い人だからではないのか?』
『違うよ。あなたたちなら信じて貰えるかな。白い世界の人が助けさせた。その理由は知らされてない』
『神が助けよと?』
『何故グラムを助けさせたか私も不思議なの。カレンと会ってからもっと自己チューになったし』
『おそらく彼には役目があるのであろう』
炎の竜が穏やかに言った。
やっぱり炎の竜もが…を側に置きたかったんだ。
『役目?時代を動かす駒みたいな?』
『それは神のみぞしる』
『そうなのかな。グラムを見てると不吉な事が起こりそうな予感がするの。彼は龍人なのに波紋を隠してなかった。長にはなりたいようだけど人を見下す彼が龍人を治めるには足りない物があると思う』
『他の役目があると思わぬか』
『グラムは何処に居るの?出来れば会いたくない』
『グラムはカレンと共に』
『まさか仲間を助けて神化を叶える竜を2人で探すとかなの?』
答えが無かった。
『私はチェスター国に戻ります。懲りない私は彼らを見たら手を貸さずにはいられないと思うから』
『ルアン』
『なに?』
炎の竜が呼び止めた。
初めて名前を呼ばれたのに気付かなかった。
『誰も生きてはおらぬ』
『…え?嘘…私が早く教えてれば…』
力が抜けてペタリとしゃがんだ。
『お前が話を聞いたその前にな』
炎の竜の言葉が理解できなかった。
私が収容所を突き止めた時にはもう生きてはいなかったと感情の無い声が教えた。
最初から間に合わなかったんだ…。
『それをカレンは知ってるの?』
『我僕をたばかった罪と思え』
………
『礼だ』
ボスの後ろに、炎のメダルを彫った扉が暗闇に浮かび上がった。
あぁ、裏ボスの扉だ…。
でも無理。
力が抜けてて立ち上がる気力も無い…。
『ご主人様の元で幸せにね。今までありがとう』
気力を振り絞って10の町へ転移した。