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兄崎灯寿①鬼面接官 未来の自分へ手紙でも書く
―――過去の自分からの手紙をしんみり眺めるってのもいいよね。
「西奈、面接どうだった？」
お姉ちゃんが分厚いオカルト本を読みながら聞いた。
「まだだよ」
メール通知だから、いつ結果が来てもおかしくはないと思うけど。
「あ、きた!!」
「ナイスタイミング」
「合格だって!」
「おめでとう」
私は嬉しくて思わず近所を一周したくなったけど、雨がふってきたので止めた。
――――――
合格祝いにチューハイでも飲もう。
あれは前にお父さんに一口もらったことがあるけどジュースみたいで美味しかった。
姉はお菓子に少しでも酒が使われていると具合が悪くなるので結果的に私のほうがお酒には強い。
