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若者短編集

新型ウイルス

作者: 鷹野 砦

 その一家は平和に暮らしていた。母親こそいないものの、父親が毎日必死に働いているおかげで、一家はなんとか暮らせていた。

 ある日、三男が熱を出した。初めこそみんな気に留めなかったが、その熱は上がったり下がったりを繰り返しながら、どんどん悪化していった。父親は驚いて、三男を急いで診察してみると、どう見ても新型のウイルスが増殖していた。そのウイルスは日に日に増えていき、とうとう七十億個を突破した。父親は原因の解明を急いだ。

 すると、ある事実が判明した。三男だけ綺麗だが青い物が顔面に付着していたのだ。どうやら、ウイルスはその青い出来物から発生したらしい。

 また、ウイルスはどうやら感染型らしい。しかし、その青い出来物がなければ活動できないようだ。そこで父親は、世界中の人々にこの事実を発表し、青い出来物がある人は三男から急いで遠くに避難して、診察を受ける事を勧告した。

 それを聞いた人々は、一斉に避難を始めた。


 「あれ、おかしいな…。」

 「新入り、どうしたんだ。」

 「昨日見つけたはずの地球型惑星が、なんか消えちゃっているんですよ。」

 「宇宙は何が起こるか分からないんだ。そんなこともあるさ。」

 「そうですか…。」

 職場の先輩に相談した新人は、落胆してまたもや新しい惑星を探し始めた。

 人類の進歩のために。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 表現が素晴らしい。 [一言] アースさん、ちぃーっす!おつかっれしたァー! 四男あたりに移住後の話だと思ってます。
2015/09/08 08:55 退会済み
管理
[良い点] 宇宙的恐怖というかSSらしいオチ [一言] 三男という表現が絶妙。太陽系に掛けてあるのだろうが、地球を卑下する呼称として秀逸
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