え、フランス?おしゃれなのはパリだけですけど何か。
CDGに降り立って、ついに憧れのフランスに着いた!!パリは最高に綺麗だし道行く人はおしゃれだし、フランスやばいかっこよすぎるとか思ってたら。
ん・・・・?ん~?
フランスに1年間留学するんだと決めてから早2年。生まれ育った田舎でフランスに留学するとか言ったらなんかえらく大げさなことになって、送別会とか開いてもらったりして、なんだかんだでみんなに見送られ飛び立った故郷。
現地の高校に入って勉強することになっているので、近くのおうちにホームステイさせてもらうことになっている。
場所はブルターニュ地方。イギリスのお隣。
ブルターニュ!なんか聞いたことある。よく分かんないけどワインとかつくってる的な所じゃない?かっこいい!
田舎もんなので、とりあえず舞い上がってガイドブック見たりして浮かれてた。
だから気づく余裕なんか無かったんです。ブルターニュって、日本にあてはめると青森県みたいな位置なことに。
ステイ先に着いた私。お母さんは日焼けして健康的な体型のいかにもフランスのおばさんって感じ。ものすごく声が大きい。怒ってるわけ・・・じゃないみたい。
「イノ!よく来たわね!電車はうまく乗れた?お昼ごはんはもう食べたの?え、まだ?あら大変お腹空いてるんじゃない?帰ったら何か作りましょうね。さあ車に乗って私たちの家に行きましょう!」
すごい勢いでまくしたてて、はあ・・・うん・・・ええ・・・とか返事しているうちに車に乗せられ30分ほど走る。道路のよこは行けども行けども見渡す限り畑だ。あれ?パリとはずいぶんちがうのね。
着いた家はやっぱり畑に囲まれた青い屋根の一軒家。こういうドールハウス見たことあるなあ・・・。すごくかわいい家だ。田舎だけど、トウモロコシ畑が太陽に照らされて光っている。
フランスはほとんどがこんな田舎らしい。おしゃれじゃないけど、道には人じゃなくて牛がいるけど、こんなすてきな田舎がたくさんあるなんて、フランス人は幸せ者だ。
他の家族のメンバーにも会った。長女のシャロン、妹のノラ、パパ。
「イノ、どう?ここは気に入った?」
「はい、とっても!」
あと、べつにいいんだけども、私はイノじゃなくてヒノです。日乃。
フランス語はHの音が無くて、「はひふへほ」は「あいうえお」と発音するので、八王子もアチオウジになってしまう。ハローキティはエロキチだ。HELLO KITTY
「ママ、たぶんヒノだと思うんだけど。そうよね?」
ノラが確認した。お、わかる人もいるのね。
「うん、でも別にどっちでもいいよ。呼びやすければイノでも。」
結局、私はイノになった。どうもあの動物を思い出すけど、気にしない。
お母さんがパンとバターとジャムを出してくれた。あと、例のチョコレートソース、ヌテラも。
フランスではポピュラーなチョコレートとノワゼットのクリーム、ヌテラはパンに塗るのが一般的だ。
うふ。軽食といって普通にパンとジャムっていうのがフランスっぽくて、なんだか嬉しくなった。
食パンをパクパク食べながら、これから始まる一年間を思った。