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女装剤(ある女騎士の事情)  作者: 嬉々ゆう


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第7話 魔女と匠

鍛冶師ファブロの工房に、

大魔女ラカがふらりと現れる。


新しい魔導具の相談から始まった会話は、

やがて“ある女騎士”の装備を巡る

とんでもない企みに発展していく。


第7話は、

魔女と匠が手を組む回。

グラムレスがファブロの工房を訪れた、

 ちょうど先日のこと。

 工房には、あの大魔女ラカが訪れていた。



 カァーン! カァーン! カァーン!

  キキン!

 カァーン! カァーン! カァーン!

  キキン!


「ん!……おや、これは珍しいお客様だな」


「お久しぶり! お邪魔しますわね

 ファブロの、おやぁ~っさん!」


「はっ! 魔女殿におやっさん呼ばわりされるとは

 ワシもそろそろ隠居かね?」


「何言ってるのよ!

 あなたは私よりも100歳は若いでしょおにぃ!」


「ふふふ……若い……ねぇ

 違いねぇ……違わねえが、なんとも複雑だな」



 そう言ってラカは、ふくよかな胸の間から、

 やたらデカイ扇子を取りだし、

 パタパタと自分を扇いだ。



「相変わらず熱いところねぇ?」


「そりゃあな!

 真っ赤な鉄を相手にしてるんだ」


「まったくぅ……ふぅ~~~

 空調って概念、発明してくれないかしら?」


「なんだそりゃあ?」


「あ、私が作ればいいんだわ?」


「……なんだか分からねぇが、

 まあ、頑張ってくださいよっと!」


 カァーーン!



 また、何かを思いついたラカだった。



「で? 今日は、何か御用ですかぃ?」


「ん! えっとねぇ~

 それより、今何作ってるの?」


「これかい? ふむ……

 まあ、あんなになら、話してもいいか」



 そう言って、ファブロは、

 今、鍛えているものが何かをラカに話した。



「あらぁ! そうなの?

 騎士団に新しく女の子が入団?!

 いいわぁ~~~滾るものがあるわね!」

 (自分の胸を抱きクネクネするラカ)


「……そうか?」

 (ジト目で、ちょっと引いてるファブロ)


「ねぇねぇ、それってさあ、

 何か仕込みはあるのかしら?」


「ふむ ……まあな」


「うんうんう~~~ん!

 いいじゃなあい! いいじゃなあい!

 それ、私にも手伝わせてくれない?」


「ん?!……これをか?」


「うんうん!」


「…………ううむ

 ちょいと、訳ありなメスガキなんだが?」


「うんうん!」


「………………そうか

 まあ、構わねぇがよ?

 でも、そんなことで、あんたに何か

 得るものでもあるんかね?」


「損得で言えば、

 これには投資価値があるわね!」


「…………そういうものかね?

 まあ、いいさ!

 どれ? 仕込みたいものを言ってみろ?」


「うんうんう~~~ん!

 そうこなくっちゃ!!」


「……でもまあ、ほどほどにな?」


「分かってるわよぉん♡」

 (わかってない)


「……」



 こうして、ファブロが今鍛えている

 女性用軽装アーマーと、ビキニアーマーは、

 ラカの企み……

 提案する仕込みをすることとなった。


 実は、この軽装アーマーと、ビキニアーマーは、

 グラムレスのものである。

 このときラカは、そんな事など知る由もない。

 ただ、面白そうだから……なのである。



「じゃねえ! じゃなねえ! こうしましょう!」

 (人さし指を立てるラカ)


「あん? まあ、言ってみろ」


「まず、アイドリング時!」


「あいどり……なんだって?」


「平常運転のことよ!」


「知らねえよ

 そりゃあ、いったい……」


「まあ、聞いて!」


「お、おお……そら聞くがな?」



 このときファブロは、ラカの話が長くなる予感がした。



「うん! ”平常運転時”には黒ね!

 ”もの想い”にふけってて、

 決めるか決めないか迷ってる時はね!

 まだまだ決められないって感じなのかしら?」

 (人の話を聞かないタイプ)


「……それは」


「そして次の段階では、”ステップアップ”!

 ああ、一段階を上げるってことね!

 色は、ピンクがいいわねぇ!

 ”私のことを想って!”って、色じゃない?

 ここでは、スカートを大きくするのも

 いいかもしれないわねえ~~~♪

 あ、そうそう! インナーは、

 ビキニアーマーだったわね!

 それ、着なきゃ軽装アーマーが

 着れなくなるように施してね!」

 (胸の中が熱くなるラカ)


「…………ん、なあ?」

 「冷ややかなファブロ」


「そしてそして! 本気と書いてマジ!!

 本気バージョンのときには、

 紫がいいわね! これ、絶対よ?!

 紫には ”揺るがない魂”を感じるわ!

 ほら勝負よ! って、ここでドン!

 いやあん! もう我ながら素敵ぃ!

 ああ、そうだわぁ!

 ここは、”魔法少女”でいきましょう!

 魔法名は、そうね、そのまま”ビオラ”!

 あらまあ、ピッタリじゃなあい!!

 名前も可愛いし、それぞれの役目も

 花言葉に因んでいて、尚いいわ!

 いやあん! どうしましょう~~~

 滾ってきたわあぁあぁ~~~ん!!」

 (もう、半狂乱状態のラカ)


「………………まあ、落ち着け」

 「流石にタジタジなファブロ」



 と、興奮するラカだった。


 今のグラムレスには、

 フルプレートアーマーは重くて早着できない。

 なので、軽装アーマーにした訳だが、

 それでは守備力に乏しい。

 そこで、グラムレスの体にピッタリな、

 ビキニアーマーをインナーとして、

 基本守備力を底上げする仕組みだ。

 

 因みに、ビキニアーマーは、

 ファブロの趣味である。


 ここからが、ラカの提案。


 ビキニアーマーは、どうしても着てほしい。

 ラカにとってはまだ知らない女の子だが、

 とにかく、その姿を見てみたい!!

 そこで!!

 ビキニアーマーが無いと、

 軽装アーマーが装着できない仕組みに

 ファブロにしてほしいと言うのだ。


 そして、極めつけが、

 「魔法少女」である!

 これは、ラカの趣味である。


 また、変身すれば段階的にパワーアップ!

 その際、ビキニアーマーの色が変わる設定だ。



「ね! どうかしら?」


「ね、って……なあ?

 お前さんの話の意味はよく分からんが

 とにかく、凄いってことだな?」


「そ! 凄いのよ!

 んっとに、奥が深いんだからぁ~ん♡」


「……そうか(汗)」



 とにかく、ファブロはラカの言う通りに、

 今鍛えているものに、仕込みをした。


読んでくださり、ありがとうございます。


ラカとファブロの手によって、

グラムの新しい装備は“とんでもない方向”へと進み始めました。


軽装アーマー、ビキニアーマー、

そして魔法少女ビオラ。


果たしてグラムは、

この装備をどう受け止めるのか。

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