帰路
バルザークの依頼を達成し、ザイオンへの帰路についたチーム「エンジェルウィスパー」の3人。魔物の素材確保のため遠回りして海路で帰路についたが、途中で上位魔族の襲撃を受けてしまう。そして、さなか会話に見え隠れするマリアンルージュの秘密。戦いの中明らかになって行くのか。
マーリィ達は南の大国バルザークの指名依頼をクリアしてザイオンへの帰路についた。
「早目にバルザークを離れて正解でしたね。聖女シャルティアが姫様の正体に気付きかけてましたからね。」ルーナが胸を撫で下ろして言った。
ザイオンへは、ワザと遠回りして海路から帰還するルートを選択したのは、魔物退治をしながら帰る予定なのだ。
「さて、この時期ですとリバイアサンやクラーケンが狙いなんですが、この旅客船を狙って来てくれるかな?」
「ドドオォォォォォン!」大きな音とただ事ではない振動が伝わってきた。
早速、海龍や巨大イカあたりがこの船を攻撃してきたかと、3人は甲板に飛び出した。甲板は黒い炎で火の海になっていた。
「匂うぞ・・・お前だな・・・古代魔法大国アンブロシアの子孫・・・だなあぁぁ。」巨大なアークデーモンが賢者マーリィを見て話し出す。
アークデーモンは人間と同じく個体ごとに使える魔法や、魔力、スキルに個体差があり今回の悪魔はかなり強そうだ。
「ダーク・ファイア!」
アークデーモンはマーリィの心臓を焼きに来る。
アークデーモンの闇魔法は標的とした相手の急所に直接術式を展開するのだ。従って回避のしようが無い。見事マーリィの弱点をついた攻撃であった。
「私を覚えているか?」
「悪魔に・・・親しい・・・知り合いはいないわ。」
マーリィは心臓を生きたまま焼かれる苦痛に耐えながら、途絶えがちに答える。
「300年前にわたしは其方にこれ以上無い程の屈辱を味わったのだ、憶えていまい。」デーモンは嬉しそうに笑う。
「そうね!貴方みたいな薄汚い悪魔きっと相手にもしなかったでしょうね。・・・って、私まだ15歳なんですけど。」
「まだ、記憶が完全では無いのだな。まぁ良いわ、これから其方を我が奴隷としてボロ切れの様に辱めてやろう。」
「出来るかしら?あなた程度の悪魔が私を自由に出来ると思わないほうがいいわ・・・」
「インペリアル・ミュート・オーダー!」
自分よりも魔力で劣る相手の全ての魔法を無効化する対極魔法である。
アークデーモンの魔法は全て解除されてしまった。守る事も攻めることも出来ない。
「そう!あなたは私にとってあくまで格下でしか無いわ。せめてもう悔しい思いをしなくても良いように、この世から消してあげるわ。」
「オメガ・フォトン・バースト!」
マーリィの両手に現れた真っ白い光の光球が、上位魔族を包み込んで行く。
究極の光が上位魔族の身体を光の粒子に分解して行く。
「おやすみなさい・・・」
アークデーモンは、跡形もなく消えて行った。
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