表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/47

14話 勉強と冒険者活動

投稿します。よろしくです。

オリバのおかげで少し立ち直れた俺は、オリバが伯爵家を去った後、当主と面会して王都の学園にどこでもいいので入学したいと伝えた。本来は、10歳から入学して6年間勉強するところらしい。俺の場合は、13歳になるので、高等部からの入学になるようだ。


伯爵家の客人という扱いをガラテアの死後も変わらず行ってくれているので、すぐに紹介状と学費まで出してくれた。ガラテアは、5年位通っていて、もう少しで卒業だったらしい。ガラテアが何を見て、そこで学んだのか興味が湧いた。


さらに当主からガラテアが使っていた魔力銃を渡された。君に使ってほしいと言ってくれた。魔力銃は学園でも練習するので持っておいた方がいいとも言われた。父の形見のナイフ同様に大事にしようと思った。


とは言ってもすぐに入学ではなく、来年になるので家庭教師をつけてもらえる事になった。ガラテアの通った貴族しかいない学園ではなく、王都にいくつかある平均的なところに3年間通うように当主に言われたので了解した。


それからは、自室でひたすら本を借りて読んだり、手配してもらった家庭教師に勉強を教わった。正直、自分は何も知らなかったことを思い知らされた。数字などは前世と変わっていなかったが、追加された歴史は新たに覚えたつもりである。


ジェノム王国の歴史は、200年位でエルフの里やドワーフの国と人族が協力してノア帝国から独立して出来た国のようだ。度重なる圧政に耐えられなかったらしく、その際にミスリル帝国の力も借りたらしい。


東の新ガイア帝国は、ここ数百年の間内乱を繰り返し、現在は悪の帝国に成り下がったようだ。正直なところ観光気分で行けば、生きて戻る事はないと言われるほど治安が悪いところらしい。家庭教師は、絶対に行くなと言っていたが、気になるので、機会があれば行ってみたいと思った。土地が痩せていて、統治してもメリットが少ないらしい。


魔法の家庭教師に魔力銃の使い方を教わった。はじめに適性検査を行い、使えるのは無属性の魔法のみとわかった。ファイアーボールは無理なようだ。楽しいので、魔力銃の的あてとマラソンだけは毎日行うようにした。魔力をこめればこめるほど強力な玉が射出されるので、人間であれば貫通するし、魔物にどの程度通用するかは今後試してみようと思う。


ある程度基礎も出来ていた?ので、3ヶ月過ぎた頃には家庭教師も教えられることがないと言われて太鼓判を押された。1ヶ月後の入学試験も問題ないようだ。おそらく伯爵の紹介状があるので、たぶん合格はするが、入学してから大変なので家庭教師をつけてくれたのだろう。


入学試験までは、冒険者活動を行う事にした。一番下のF級冒険者では仕方ないので、せめてE級冒険者になるためだ。出来れば、ガラテアと同じD級冒険者になれれば一人前として扱われる。先は長いが、軍人になるにしても今後役に立つだろう。王都内の配達を行ったり、王都から割と近い草原で薬草採取など行ったりした。


護衛依頼や魔物討伐は冒険者ランクが低いため受注出来なかった。冒険者パーティーを組んでいないのも情報が入らないためよくなかった。いつもの通り王都の冒険者ギルドでFランクの依頼を見ていたところ、俺と年の近そうな男女の4人組が掲示板の所に紙を貼りつけているのが見えた。


「これでよし!」と聞こえたので、何がよしなのか4人がいなくなってから見てみる事にした。前衛が出来る仲間を募集している事がわかった。正直なところ実力的にも俺よりはるか下に見えたが、気まぐれだから受付に紙の件を聞いてみた。


「あそこに貼ってある募集の紙に興味があるんだけど!」


「あぁ、白牙のパーティー募集の件ですね。夕方には依頼から戻りますので、その時にご紹介させて頂きます。夕方にここに来て下さい。リーダーのビクタさんに伝えておきます。」


その後、いつもの様に薬草採取に出かけて、草原に向かう途中にレッサーウルフに襲われたので魔力銃で3体仕留めた。この魔力銃のいいところは、汚れないし扱いが簡単な所にある。夕方になる前に冒険者ギルドに戻り、薬草とレッサーウルフを納品した。金貨1枚になったのでよかった。また、毎日依頼をこなしていたので、やっとE級冒険者になることが出来た。


受付嬢のケリーさんに戻ってきたことを伝えて、同じ建物内にある飲食スペースで待つことにした。しばらくすると、白牙と思われる4人が俺の所までケリーさんと一緒にやってきた。


「こちらは、E級冒険者のルークさんです。パーティー募集を見て興味を持たれたようです。」


「俺は白牙のリーダーをしているビクタという。後ろの3人は、リズ、ティナ、エレナだ。実は、俺達は同じ学園に通っていて来年高等部に上がる事になっている。」


「そうなんだ。俺はルーク。1ヶ月後にエール学園を受験して、高等部から入学しようと考えているんだ。」


「えっ!私達と同じだよ。次年度が、高等部だからね。」とリズと呼ばれていた小柄な女の子が答えた。


その後、席について色々と話をして、4人ともE級冒険者であり、ビクタが剣士、リズが斥候、ティナが魔法使い、エレナが回復士だとわかった。学園の中等部では平民ではあるが、4人ともそこそこ出来る方らしい。将来はエレナ以外は軍人志望らしいが、先の事はいいだろう。バランスのとれたチームである。


「ルークの実力をみたい。」と言われたので、ギルドの地下にある訓練施設に向かう事にした。模擬戦を行う事が出来る設備があったので、空いている所を借りてビクタと向かいあった。刃引きした剣をお互い持ち構えた。見た感じ明らかに弱いな。


「いつでもいいぞ!」とビクタが言うので様子見に軽く打ち合うことにした。振り下ろした剣を受けたビクタがよろけていたので、よこなぎにはらったところギリギリ剣で受けて、くるくる転がっていた。リズ、ティナ、エレナの目が点になっていた。


「どうやら油断してしまったようだ。今度はこちらから行くぞ!」と言い剣を振り下ろすが、すべてかわした。これが、本当の殺し合いなら既に何回死んでるかわからないだろう。ギャラリーが集まり出したので、ビクタの剣を弾いて終わりにした。


「俺の負けだ。こんなに出来るとは思わなかった。これでも中等部では3席の剣士なんだけどな。一緒に冒険者をやろう。」ギャラリーの冒険者の中には俺の実力に気付いた奴が幾人かいたが、この程度なら問題ないだろう。


4人は現在学園の休み期間らしく明日も冒険者活動を行うようなので、さっそく一緒にやることになった。泊まりの依頼でも大丈夫だと念のため伝えておいた。翌日、冒険者ギルドに行くと4人の姿が確認できたのですぐに合流した。


「こんにちは!今日からよろしく!何の依頼を受けるつもりだ?」


「今日は、5人の連携を実践で確認したいので、魔物討伐を考えている。さっそく、ケリーさんの所に行こう。」


受付嬢のケリーさんに白牙の冒険者パーティーに俺も追加してもらい、ゴブリン討伐の依頼を受注した。王都から南西に歩いて3時間程の所に小さい村があり、その村の家畜がコブリンに襲われているらしい。4人とも平民というのもあるが、歩いて向かうと言うのでついて行くことにした。


前世から思いだしても仲間と一緒に行動することなどなかったので、よい経験だと思った。これが楽しいって事なのかもしれないと少しだけ感じた。

眠すぎるので寝る。おやすみです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ