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32話 岩石のダンジョン

 シュンちゃんの超重量級の武器に驚かされつつ、僕達6人の2チームは浅草にあるEランクのダンジョンへと向かう。



「くっそ! また出なかったか……」



「もう疲れたよぉ〜、レアボスなんてホントに出るのぉ?」



 その途中でダンジョン帰りなのか、冒険者らしき面々とすれ違いレアボスが出なかった事に、文句を言いながら引き上げる姿が見えた。



 やっぱり簡単には出ないのか……そりゃレアボスだもんね。簡単な訳がないよ。じゃあ2連続で会ってるお前らは何なんだ?とか言われたら返す言葉無いけどさ。



 あったとしても運が良かったと言うしかないし。




「此処が浅草のダンジョンだ」



 盾山君が見据える先に禍々しい雰囲気を放つ洞穴が見える。スマホに表示されている浅草のEランクダンジョン、場所的に此処で間違いない。



「此処にスチールゴーレムが出るんだよね?」



「ええ、しかし滅多に出会う事はありません。我々も潜り続けて戦いましたが数々のストーンゴーレムを薙ぎ倒し、最早正確な数を数えたくないぐらいに行ってます」



 数えたくない……何か気が遠くなるぐらいに、作業化してる程に行ってそう。



 というか僕達もレアボス会ってるけど、そもそも今回また都合良く遭遇出来ると決まった訳じゃないからね。さっきの彼らみたいに全然会えない〜、疲れた〜、無理〜で終わって引き返す可能性も全然あると思うし。



「とりあえず行ってみなきゃ何も始まらねぇ、先陣は俺に任せな!」



 そう言うと盾山君が剣を右手に持ち、盾を左手に持つ戦闘準備万全といった姿で真っ先にダンジョンへ踏み込む。まさに重装備の戦士という感じだ。



「私も片っ端からガンガン叩きまくるニャー♪」



 続いてシュンちゃんが巨大ハンマーを右手に担ぎ、ダンジョンに入っていく。盾山君と並ぶとかなり重量級の装備を揃えた戦士達で迫力凄いなぁ……。



「今回は俺が後方の敵を引き受ける。神城、姫島、倉田の3人が中央でサポートが良いだろう」



「ええ、僕もそれを言おうと思っていたので。現時点でこれが我々にとって最適なフォーメーションでしょう」



 殿(しんがり)を護君が務めてくれて、後ろもこれで一安心。回復が出来る姫島さんや暗夜さんは傷ついた人の治療役で、僕は魔法で援護する。



 自分の役割を確認した後に僕自身も、初めてのEランクダンジョンに足を踏み入れた。




 ダンジョン内は特に暗くなく、松明を付ける必要がない明るさ。壁がゴツゴツした岩みたいになってて、置物のように通路に岩が置いてあったりと堅いモンスターが出そうな雰囲気がありまくり。



「岩とか気をつけろよ、そこにモンスターが隠れてて不意討ちを仕掛ける時あるからな」



 盾山君から岩に気をつけろと教えられ、置いてある岩に僕達は警戒心を高める。




「ゴォォ〜……!」



 すると通路にある岩の方から唸るような声っぽいのが聞こえた。敵が潜んでる、と思う間もなく大きな岩の破片が僕達の方に飛んで襲う。



「おっとぉ!!」



 それを盾山君が左手の大きな盾で岩の破片を弾き、直撃から守ってくれる。



「そこニャー!!」



 シュンちゃんがハンマーを両手で握ると、そこから跳躍して思いっきり岩めがけて振り下ろす。ドゴォンッという効果音と共に、岩が正体を現した。



 生えてきた手足は岩のようで、頭部らしき部分からは両目が怪しく光る。



「……ゴォォ〜〜……」



 正体を見せたモンスターは襲ってくるかと思えば、そのまま岩の体がバラバラと崩壊して崩れ落ちてしまう。



 多分シュンちゃんのハンマーの一撃に耐えられなかったんだな。



「これが此処のダンジョンのモンスター、ミニゴーレムニャー!」



 なるほど、これがミニゴーレムニャー……って違う違う違う!それはシュンちゃんの語尾がくっついてそうなっただけだから!



 しかしミニって言うけど、今のは体格の良い護君や盾山君ぐらいにあったよね?あれでミニって事は通常の個体がもっと大きいって事か。



「硬い岩のモンスターか……斬撃での攻撃はあまり効かなそうだな」



「ああ、だから斬ろうとせず峰打ちの要領で思い切りドカッと殴っちまった方が良い」



 同じ剣の使い手である護君と盾山君が話し、防御力の高いモンスターへの対策を立て始める。



「リンちゃん凄いパワーね? 流石は剛力!」



「ニャハハハ、それほどでも〜♪」



 一方の女性陣はリオンさんが一撃で、ミニゴーレムを仕留めたシュンちゃんを凄いと褒めていた。



 ハンマーの攻撃力に加え、彼女のスキル剛力で威力が上乗せされている事を思えば、単純な物理攻撃力はシュンちゃんが最強かもしれない。



 とりあえず怒らせないようにしよう……あんなゴッツいハンマーで襲われたりしたら僕とかひとたまりもないし。



「ミニゴーレムって皆が岩に擬態して不意討ちを狙ってくるんですか?」



「いえ、それは一部だけで普通に群れで襲って来たりする時もあります。あまりにも沢山岩に擬態していれば、それは目立ちますからね」



 僕は暗夜さんからミニゴーレムについて、詳しく教えてもらう。どう来るのかはランダムっぽいみたいだ。



 後の不安は僕の魔法が通じるのかどうか、炎とか岩にあまり効くイメージ無いけどなぁ。でもそれはあくまでゲームのイメージで実際は分からない。



 効いてくれればラッキーぐらいに思っとこうか。けど仲間が多いと、こういう攻略情報も得られて良いね。



 ノーデータだったら凄い大変だと思うから。




「ほいー!」



 ドゴォッ



「それー!」



 バガンッ



「はいニャー!」



 バゴォーンッ



 擬態のミニゴーレムが出るも、此処はほとんどがシュンちゃんの独壇場。



 巨大ハンマーで叩きまくり硬い岩のモンスターを、剛力のスキルを存分に発揮して破壊しまくり。まさに無双状態だ。



「何か随分楽させてもらってるけど、2人とも大丈夫ー?」



「こんなもん全く苦労になんねーから平気だ!」



「もう何度もこれやってるニャー」



 ああそうか、彼らは何度もこの浅草ダンジョンに来ていて、スチールゴーレムの素材の為に潜ってはミニゴーレムを倒し続けている。



 討伐はすっかりお手の物で、おそらく彼らにとってはボス戦までのウォーミングアップに過ぎないんだろうな。




「……!敵だ!!」



 その時、最後尾で敵の不意討ちに備えていた護君の声がダンジョン内に響く。僕が振り向くと背後からミニゴーレムが数体、今度は姿を堂々と見せている。



「こっちからも来やがったぜ!」



「ゴーレムもいるニャー!」



 直後に盾山君とシュンちゃんの声がして、前を見ればそこにも多くのミニゴーレムがズラリと並ぶ。



 その中で一際大きい岩のモンスター、あれが通常ゴーレムか!



 挟み撃ちにされて戦いは混戦を迎えようとしていた。

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