表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/54

31話 合同チームでダンジョンへの誘い

「さて、これでランクアップ出来て俺達と同じダンジョンへ潜れるようになったって訳だ」



 ラビリントカンパニーの外の方へ出て来た僕達。ランクアップを無事に済ませて、次はどうしようかという所に盾山君が僕達を見る。



「あ、護君がDランクになったからアイアンシールドと共闘でDランクダンジョンに潜ろうってお誘い?」



「んー、半分正解だな」



 リオンさんが盾山君の考えを予想して、当てようとすると結果は正解半分。どっちが正解なんだろこれ?



「確かに行くダンジョンへ一緒に潜ろうって誘うつもりだけど、行くのはDランクじゃなくてEランクダンジョンだ」



 盾山君が行こうとしていたのは、自分達のランクより一つ下のダンジョン。確かCランクへのランクアップは低ランクのモンスター討伐は無効って話だったけど……。



「僕達はあるレアフロアボスを討伐する為、潜り続けてるのです。浅草にあるEランクダンジョンにね」



 説明を引き継ぐように暗夜さんが、クイッとメガネを上げて煌めかせる。



「何でそこに? Dランク行く方がランクアップの条件も満たせてそっちの方が良さそうですけど……」



「効率的にはそうだけど、そこのボスの素材がいるんだよ。それは今のランクのダンジョンを確認する限りそこしかねぇんだ」



 効率を無視してでも、そこのレアボスに拘る盾山君。一体そこのボスに何があるって言うんだろう……?



「そこのダンジョンはカチカチにかったい石のモンスターが多くて、Eランクの中でも骨のあるダンジョンニャ!」



「うわ〜、また食料収納が出来ないっぽい〜」



 シュンちゃんから情報を聞いたリオンさんが頭を抱えてしまう。ダンジョン料理人としては現地で、食料調達の出来ないダンジョンとは相性が良くない。



 となるとあまりに時間がかかったら、食料が尽きる可能性もあるから早めに攻略しないといけないか。まぁでも6人もいるし、そこは大丈夫そうかな?



「浅草のレアフロアボス……スチールゴーレムの事か?」



「そうそう! お前よく知ってんなー!」



 護君がボスに関して心当たりがあったみたいで、盾山君が正解と頷く。いかにもゴツそうなボスモンスターが出て来たよ。



 RPG系のゲームとかやってれば、ゴーレムのモンスターとは十中八九戦ったりする。そこで大きくてゴツく、凄くタフなモンスターだと大体皆そういう印象を持つはずで、僕もその1人だ。



「そいつが出て来るまで何度も行き来してたんだけどなぁ、通常ボスのストーンゴーレムしか出て来ねぇんだよ」



 通常の方も結構強そうな感じするけどね、堅い岩のモンスターで並の攻撃が効かなそうだし。



「スチールゴーレムの素材って鉱石とかそういうのが採れそうだけど、ひょっとしてそういうの?」



「その通り!」



 リオンさんの言った事はドンピシャの大当たりだったようで、盾山君達の目当てはスチールゴーレムの体から採れる素材らしい。



「それを加工してもらえば良い武器、防具になるって高評価なんだよ! 上のランクに行く為には強い装備は絶対欠かせないし、今の内にゲットしときたいから!」



 盾山君の顔は真剣そのもので、心底スチールゴーレムの素材が欲しいという気持ちが伝わってくる。けど相手はレアフロアボスで、どんなに立派な目的があっても都合よく現れてくれないはず。



「これまで2回レアボスに会ってるお前らの運が加われば会えると思うんだ。アンフィニアーミーの事は俺が体を張って守るから頼む! 一緒に潜ってくれ!」



 そう言いながら盾山君は僕達に頭を下げてくる。これだけお願いしてくる彼への答えはもう決まっていた。



「僕は行くけど2人は?」



「そりゃ神城君が行くならあたしも行くっきゃないでしょ、初のチーム合同でのダンジョンだし!」



「守りの固い敵を打ち崩す練習に丁度良い、傷が癒えてからのリハビリにもなるし付き合おう」



 これだけ真剣にお願いされて、それが出来る事だったら断る理由は無い。僕が行く決意を固めると、リオンさんと護君へ視線を向ければ2人も同行する事が確定。



「ありがとな! 前衛は俺が絶対守るから安心してくれよ!」



 盾山君は僕達に感謝すると自分の胸を強く叩き、守りは任せろと言い切る。彼の身に付ける頑丈そうな鎧が頼もしい。



「私も張り切っていくニャー♪」



 シュンちゃんはマイペースに笑っていて、正直彼女がどういう戦い方をするのか一番想像し難いんだよなぁ……とりあえず素早い動きで翻弄する感じかな?猫っぽいし。



「傷の手当てならお任せを、と言っても無傷で無事に終わるのが一番だとは思いますけどね」



 暗夜さんは僧侶だから回復を当然得意とする。彼の言うように怪我は無く無傷で終わるのが理想的だけど、僕としては潜った事の無い未知のランクのダンジョンだから、どうなるか分からない。



 とりあえず浅草には明日準備して行こうとなって、今日の所はアキバでオフ会を楽しむ。



 それからゲーセンでゲームをやったり、カラオケで結構歌ったりと結構遊んで交流を深めたりした。これだけの人数で遊ぶのって初めてだから楽しい。



 ダンジョン潜って戦い、大食いで動画を撮って配信したりと、あんまり遊んでなかったけど何かこういうの良いなぁ〜。僕としてはすっごい骨休めになったね。





 翌日、僕は浅草の地に足を踏み入れる。ダンジョンが現れても浅草の街並みは変わらず、昔ながらの下町を思わせた。



「神城くーん!」



 浅草にある大きな寺の前まで行くと、既に来ていた先客と顔合わせ。リオンさんがもう来ていて僕の姿を見れば、こっちに向かう。



「リオンさん、早いね?」



「初のチーム合同だから遅刻しないようにって思ったら早く着きすぎちゃってね。はい、おはぎ」



「ありがとうー」



 リオンさんから僕は手作りのおはぎが入った包みを受け取る。これがダンジョンでの僕の力の源となって欠かせない。



 このリオンさんが作る手作りおはぎが食べれるから、最近ダンジョンに潜るのがちょっと楽しみになってきてるんだよね。



「よ、お前ら速いなー」



 そこへ現れたのは盾山君と護君、後ろには暗夜さんの姿もあった。暗夜さんは右手に白い杖を持ち歩いている。



「駅で丁度2人と会ってな」



「これで来てないのは……彼女だけですか」



 護君はアイアンシールドの2人と駅で会った事を伝え、暗夜さんが辺りを見回せば来ていないシュンちゃんに気づく。



「ま、あいつが遅れるのはしゃーない。何しろ装備すっげぇから」



「装備?」



 盾山君からシュンちゃんの装備が凄いと聞かされ、どんな装備で来るのか僕が気になった時だった。



「ニャー! もう皆いるー!」



 猫みたいな鳴き声でもう分かる。シュンちゃんが近くに来ている事に。



「別に遅刻じゃないと思うから大丈夫……」



 一番最後に来てしまった事を気にしないよう、僕が振り向いて伝えようとしたら……。



 隣のリオンさんと共に言葉を失ってしまう。




「やっぱこれを持ち込んで来るのが大変だったニャー!」



 シュンちゃんはオフ会の時と同じ服装、その時と明らかに違うのは彼女の背負う大きなカバンと手に持っている武器。



 大きなカバンに関して特に驚く事は無い、リオンさんもそういうカバンを背負っているし。ただそれより驚くのはシュンちゃんが肩に担いでいる武器の方だ。



 明らかにシュンちゃんの身の丈ぐらいにある銀色に輝く大きなハンマーで、かなりの重量がありそうに見える。



「春林は剛力のスキルを持っててな、そのパワーを活かして武器はああいうの使ってんだよ。大きくてバスとか電車に乗る時いっつも大変なんだよなぁ」



 盾山君からシュンちゃんのスキルについて教えてもらったけど、正直半分くらいしか入って来なかった。



 人は見かけによらないと言うけど、これ寄らな過ぎー!猫っぽい女性の戦士が重そうな大きいハンマー持ってくるとか想定外だからー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ