表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/54

28話 オフ会への誘い

「優勝おめでとう神城君!」



「お兄ちゃんおめでとう!」



 ステージ上で優勝した賞金を受け取り、僕は舞台を降りるとリオンさんと甘利の2人が出迎えてくれた。



「なんとか……勝てたよ」



 他の参加者も手強いの揃ってたけど、なんとか大食いJTuberとしての面目を保つ事が出来たかな。



「途中までリードされててヤバい展開だったけど、でも動画的にも面白い展開になったから、これバズリそうかもー♪」



 甘利はしっかり仕事をしていたようで、撮影は終えている。




「お前凄ぇな!」



 そこへ男の大きな声が僕の耳に飛び込んで、声の聞こえた方に振り向く。



 腕を組んで立っているのは僕と同じ大会に出てた参加者だ。



 近づいてくればかなりの大柄で、僕だけじゃなくリオンさんも見上げなければならない程に背が高い。



「えっと確かアイアンシールドの盾山さん?」



「おう、ランクDのアイアンシールドのリーダーを務める盾山大地(たてやま だいち)だ!」



 盾山さんは人懐っこい笑みを浮かべ、結構好青年という感じがする。しかし名前とチーム名が漫画みたいにマッチしてるなぁ。



「まずは優勝おめでとさん、俺も食う事には自信あったけどまさか負けるとはなぁ〜。悔しいけどそれよりも全然小さいのに滅茶苦茶食う事に驚かされたぜ!」



「いや、でも1皿差で危なかったからさ……」



「おいおい1つ500gの巨大唐揚げだぞ? 1皿差がついたら結構な大差だろ!」



 盾山さんは素直に負けを認め、僕の優勝を称えてくれた。途中まで彼が1位だったし、唐揚げで3キロ行けるのはかなり大食いのポテンシャルが高い方だと思う。



「チームとか所属してるのか? それともソロか?」



「あ、所属してるよ。アンフィニアーミーっていうチームに」



「アンフィニアーミー……聞いた事ねぇチームだな」



 盾山さんが聞いた事ないのは無理もない。つい最近出来たばかりだし、活動もまだそんなやってないからね。GランクとFランクのレアボスを倒したぐらいだし。



「これから有名になっていくチームなの、無限の軍団としてガンガン活躍しちゃうから!」



「無限の軍団ってまた凄ぇ名前つけてんなそれ」



 チームの関係者であるリオンさんも話の輪に加わり、彼女も自己紹介を済ませていく。



「なぁ、折角だからチーム同士でオフ会とかどうよ?」



「オフ会?」



 ダンジョンに挑むチーム同士が実際会って交流を深める。それは今の世界となってからよくある話みたいで、チームを組んでいなかった僕には縁の無い事だったけど、今なら関係はあった。



「どうして僕達と?」



 こう言ってはなんだが僕達は無名でランクも低く、交流するならもっと強くて有名なチームの方が、共にダンジョンへ潜り共闘して攻略の効率が飛躍的に増す。



 それで盾山さんが何故僕達とオフ会をしたいのか、理由が気になる。



「ただの俺の勘なんだけどな。お前らが結構ビッグになりそうな気がしてさ、近づき難くなる前に交流しとこうと思ったんだよ」



「あたし達が? そりゃまぁ現状に満足せず上には行くつもりだけど、勘だとそんなトップクラスになっちゃうんだ?」



「俺は勘に結構自信あるからな!」



 リオンさんの言葉を受けて盾山さんはドヤ顔を見せ、余程勘に自信があるのか胸を張る。



「えーと、それは直感が鋭くなるスキルを身に着けてるとか?」



「んなスキル持ってねぇよ。これは天性の勘さ!」



 うーん、とりあえず好感持てるけど変わった人だ。



「あたし達にはもう一人の仲間がいるから、行くかどうか確認してみるね」



「おう、こっちも急だから仲間に確認してみるわ」



 オフ会の予定は進み、療養中の護君から連絡が来るとOKの返事をもらい、盾山さんの方も仲間2人とも良いとの事。



 まさか大食いの大会を切っ掛けに、こんな縁が出来るなんて全然思わなかったよ。



 チーム同士の集まるオフ会は明日と決まり、護君の方は立樹ちゃんを甘利の住む喫茶店まで送ってから向かうらしい。



 高大叔父さん……くれぐれも立樹ちゃんにまで変な事を吹き込まないようにね?それがあったら護君へ報告してやる!




 迎えたオフ会の当日。



 場所は秋葉原と決まり、僕は途中でリオンさんと合流して一緒に待ち合わせ場所の駅に到着。



 東京や新宿程じゃないけど、やっぱりアキバも結構人の行き来が多いし人気の場所だ。個性的な人も多いから、これだと盾山さん以外のアイアンシールドのメンバーが来ても分からない。



 そもそもどんな人達だろ?盾山さんがああいう感じだったし、皆がゴッツい鎧を身に着けて盾山さんみたいな体格良い男揃いで、ザ・漢なチームっぽいイメージを僕は勝手に持つ。




「おおーい!」



 僕の耳に聞き覚えある男の声が聞こえて来た。



 間違い無い、この声は盾山さんで振り向くと、大会の時と同じ格好のせいかすぐに分かる。



 そして彼の周囲には2人、僕の想像とは全然違う人達。



「おー、その子達が盾ちゃんの言ってた2人かニャ?」



 茶髪の長い髪でウェーブの女性は肩と両肘と胸部、膝に赤いプロテクターを身に着けて、その下はノースリーブの黒シャツにデニムのショートパンツ。



 結構活発そうな女性だ。



「……」



 もう一人はメガネをかけた短めの黒髪男性。格好は緑色のローブだけど、中心にアニメ女性キャラがプリントされている。なんだっけ?すぐには出て来ないけど、とりあえずオタクっぽい雰囲気なのは間違いない。



「えーっと、随分個性的な仲間……」



「すまない、待たせた」



 僕がそう言いかけた時、立樹ちゃんを送ってきた護君が到着。



 すると盾山さんがその存在に気づき、振り向くと叫ぶ。




「護ぅぅ!何故お前が此処にいるんだぁぁ!?」



 秋葉原の駅で叫び、僕達は人々の注目を浴びてしまう。初のオフ会は早くも波乱の予感をさせた……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ