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「おい!」

作者: みくた

 仕事のため遠方に出掛けていた私は夜の高速道路を走っていた。

 そして、最悪なことに私は体調を崩している。

 先ほどまでは身体に違和感を感じる程度だったが、この数十分で急激に体調が悪くなってしまった。

 次のサービスエリアで休息を取るため、カーステから流れる陽気なラジオ番組を聞いて気を紛らわせる。

 サービスエリアまであと数キロ。まずいことに意識が朦朧としてきた。最悪、道路脇に停車することも考えなければ・・・

 ぼんやり考えているとやかましいくらい爆笑をしていたラジオDJが急に沈黙する。いや、番組そのものが電源を切られたように打ち切られてしまった。だが、スピーカーから独特なノイズが流れていることからラジオ自体は生きているようだ。

「おい!」

 突然、耳元で低い男の声が響く。

 驚いたことによって一時的に意識がはっきりし、前を見るとトラックが横転して道路を塞いでいる。私は慌ててブレーキを踏んだ。

 いつの間にかカーステからは先ほどのラジオ番組が何事もなかったかのように流れている。

 あの声がなければ自分はトラックに突っ込んでいた。全身から血の気が引いていく。


 その後、事故処理によって道路は通行止めになり、私は一時間ほど足止めされた。しかし、その間に上手く休息を取れたので、私は無事帰宅を果たすことが出来た。

 結局、あの声が体調不良から来る幻聴だったのかオカルト的な力が働いたのかわからないが、あれがなければ大惨事になっていたことは間違いない。

 今後は身体に少しでも違和感があれば無理せず休養をしようと心に決めた出来事でもあった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] やはり、体調が悪い時に無理をしてはいけませんね。 耳元で響いた「おい!」という声は、体調不良を無視して運転を続ける理性に向けた、無意識下のSOSだったのかも知れないと感じました。
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