主人公による主要登場人物紹介(1章終了時点)
長谷川流星
俺。千葉県白木市立第二中学校2年1組。テニス部所属。家族は、父の星長と、母の美鈴と、超絶スーパーウルトラ可愛い天使な妹の輝星がいる。
俺はナルシストではないので俺の外見の中庸さを客観的に知っている。まあ、身長が158cmと小さい方、ほんのり痩せぎみて、童顔で三白眼なところが特徴ぐらいか。
勝利のためにはプライドなんて関係ないと思ってるので、たまにとる行動が卑劣だの情けないだの言われて、好感度が下がってしまっている。あとは、女性の判断基準は1に内面、2に胸と言う実に真っ当な判断をしているのだが、顔を主とした外見至上主義者から何故か非難されている。異常者どもめ。また、割と人の欠点が気になるのかもしれない。
とまあ尖ったところは所々あるかもしれないが、どこにでもいるような普通の中学生で、多くの一般人が経験するような普通の人生を送る、と思っていた時期が俺にもありました。あのリスに出会う前は。
5月10日、14歳の誕生日に、通学路でレンタと出会ってから、別世界に転移し、悪の組織『サタンガルド』の戦闘員に追われ、男で変身できないのに『ミリス』契約をし、そしたら何故か他人の女の子を変身させる能力が手に入りました。『普通』がオホーツク海ほど遠いです、本当にありがとうございました。
『悪の組織』と戦うのは『仮面サイバー』とかでも辛いのに、直接戦闘能力の無い俺とか命が200万個は無いと足りないんじゃないか。というわけで俺は極力敵の正面に立たず、安全な場所に隠れて5人に戦わせてる。だって死ぬのは怖いじゃん。……ね?
ハルカの言葉から、俺は『プロデューサー』を名乗っている。今後はこの肩書きを盾にして問題の多いアイツらをコントロールしていくつもりだ。
レンタ
『モルク』(異世界の名前)から来た『アトマ』(生物名)の1人……1匹?瞳は水色、体毛は黄色で、見た目が完全にリス。『アトマ』はリスの親戚の生物なのだろうか。
『学園』(モルクでの教育機関)を首席で卒業したため、『ミリスシステム』(女の子を魔法少女『ミリス』に変身させるシステム)の資格者となった。個人のミリム(エネルギーの一種)保有量を嗅ぎ分ける能力を持ち、その他翻訳の魔法や『鏡界転移』(フォロウ界(俺達が普段生きている世界)とオルタナ界(フォロウ界と形が同じだが生物の存在しない青モノクロの世界)を行き来する魔法)を使える。……あれ、なんか括弧の数多くね?この作品だけの固有名詞が多いから仕方ない。
極限状態から男の俺と『ミリス』契約をしてしまったおっちょこちょい。俺に女の子を『ミリス』に変身させる能力が出てこなかったらどうするつもりだったんですか。その結果、コイツは常時俺の周囲3メートル以内に居なければならなくなった。そこで、いつもは俺の左肩に乗って楽をしている……と思ってました、すみません。
年齢は俺より4つも年上だが、ぶっちゃけ頼れる年長者のイメージが全く無いし、それでいて見下している節がある。ウザい。あと食いしん坊。そろそろ夜食と言って冷蔵庫からコイツのために食材をくすねてくるのは無理がある。
新しい情報が出るたび、出来る限り教えてくれる解説係。解説してくれなきゃ困る。
親父さんのプラチナは最強の『ミリス』、『ゴールド』と契約していたらしいが、あまりに強すぎる逸話からか全く信じてもらえなかったらしい。
俺とは違ってマトモな女の子と友人らしい。
秋山春火
俺と同じクラス、2年1組の女子。おっぱい指数10。身長は俺よりちょっと高い。ストレートのロングヘアで、大人的な容姿端麗な顔、ほぼ完成されたスタイルと、外見だけは立派。その見た目で多くの男子生徒を虜にし、「ハルカ派」まで出来ている。
コイツは内面に問題がある。まずは極度の方向音痴である。とりあえず一人だと絶対に目的地に辿り着けないし、奇跡的に辿り着けても10分で行けるところを3時間はかかってしまう。行き慣れた場所であっても例外ではなく、一人では登校さえ出来ない。そのため毎朝俺がわざわざコイツの家まで行って一緒に登校することになっている。学校でも一人だと迷うので、基本俺と一緒にいる。部活も同じだし、先生の計らいなのかずっと同じクラスである。そのせいで俺とハルカは付き合ってるだとか、夫婦だとかからかわれるのが腹立たしい。
それだけならまだ許せる。コイツはその上バカで、根拠も無く常に自信満々なのである。余計な言動をしてはこっちが被害を受け、ちょっと謝るだけで済ませてまた同じような失敗を繰り返す。俺が注意すると数時間は言うことを聞くこともあるがすぐ忘れる、学習能力の低い女なのだ。これを「ハルカ派」に言わせると「ちゃんと謝っているのだから許せよ、器の小さい男だな流星は」となる。ふざけるな。俺のストレスの要因である。
5人の中で唯一俺が昔から知っている人物。小3の時に出会ってから朝のルーティンが始まったが、小4の終わりぐらいにコイツのダメなところに気づいてから地獄だった。
5人の内、最初に『ミリス』に変身した。髪の色は赤く、『バーニング』と名乗っている。『固有魔法』は炎を出す能力である。炎を放射すれば10メートルは行けるが、方向音痴なため敵に当たらない。炎なんだから多少ずれても熱が敵を襲いそうなものだがめちゃくちゃずれるのでノーダメージ。仕方がないので炎は拳に纏わせて使っている。5人の中で攻撃力が1番高い。防御力は1番低い。なのに考えなしに敵に突っ込む。バカか。
それでも上手くすれば重要なダメージソースである。
桐谷楓
1年6組の女子で俺達の後輩。おっぱい指数0。身長が140センチあるかないかの小柄な体格。髪型はストレートのショートカットで、ぶっちゃけロリ。
知識欲のかたまりで、気になることがあると、無いはずの胸がモヤモヤして他人に聞かなければ済まなくなる。新聞部に所属していてその体質を存分に活かしているが、そこでたまに空気を読まないことも。
身長の低さと胸の小ささを酷く気にしており、少しからかっただけでめちゃくちゃ根に持つ。
後輩なので俺達には敬語で話す。5人の中では中身が割とマトモなのかもしれない(当社比)。
2人目に『ミリス』に変身した。髪の色は緑で、『ストーム』と名乗っている。『固有魔法』は一方向に広範囲に強い風を起こす能力で、俺はおろかガタイの良い敵さえも吹き飛ばせる強さである。――ああ、吹き飛ばすじゃなくて吹き入れるだ。何故かカエデにとって向かい風になる仕様である。一説にはカエデの物を知りたい、知識として吸収したいという意識構造が原因とされている。使い所を間違えるとただ相手を加速させて不利になるだけなので慎重に使わなければならない。5人の中でスピードが一番速いが、敵に対して有効な攻撃手段が無いため、カエデが単独で戦闘を行うのは避けたい。逆に誰かと組めばサポート役として十分な働きが出来ると思う。
鈴木黄名子
2年3組の女子。 おっぱい指数5。身長は俺よりちょっと低いくらい。髪型は天パがかったショートヘア。
澄みきった目、クドくないアヒル口でいつもニコニコしている、よく腰あたりで両手をぱたぱたさせている、おっとりとした口調から繰り出される優しい言葉の数々など、庇護欲をかき立てられる男子は数知れず。実際キナコは争いを好まない優しい性格であり、笑顔で周囲と接しようと思っている。俺にはそう見える。
しかしコイツにもいくつか問題がある。まず、物事を深く考えていないし、先が見えていない。まあ、それも彼女の持ち味なのだろうが、俺にとってはいつも問題ばかり起こすアイツと重ねてしまっているので、少し受け付けられない部分もある。現にハルカと一緒にポンコツを発揮したりもしている。
2つ目に、コイツはすごく泣き虫である。ちょっとしたことで泣く。涙腺が緩い。感動とかじゃなくて、嫌なことですぐ泣く。浅慮な部分も合わさって、精神年齢が非常に低いように思われる。見た目小学生がカエデなら、中身小学生がキナコである。
最後、これだけ言動が幼い癖して、気に入った男子の写真をいつも持ち歩いているらしい。しかも、別に恋愛感情とかではなくて、男子が男子同士で仲良くしている様が好きなのだそうだ。これで腐女子って。キツイわ。
色々とヤバイところがあるキナコだが、少しでも機嫌を損ねると泣いてしまい、そうなると恐怖のストーカー集団「キナコ様親衛隊」が俺を粛清しに飛び出してくる。とんでもない爆弾で、俺はそんな危険物を仲間にしてしまうという大チョンボをやらかしてしまったのだ。ああ、時を巻き戻してえ。
素の身体能力が高く、スイレンと勝負しても良い感じなのではないかと思うほどである。ただし帰宅部。
俺がコイツを知る前からハルカ、ユカリとは親交があったようだ。特にユカリとは仲が良く、ユカリの体質も前々から知っていたらしい。
3人目に『ミリス』に変身した。髪の色は黄色く、『サンダー』と名乗っている。『固有魔法』は両手から電撃を放つ能力である。ただしコントロールは出来ず、電撃は自然の法則に従って流れやすいところを流れる、即ち近付かないと雷が地面に落ちるだけである。つーか味方が近くにいたら被弾する。
スピードは速い方で、防御力は5人の中で最高。まだダメージを負ったような場面が無い。だが生来の平和主義からか、パンチなどの普通の攻撃力は皆無。力はあるらしく、鎧を着た巨漢の敵を上空に放り投げたりしている。
複数で戦う時は敵の攻撃を受け止める役回り、と俺は考えている。
寺門水連
2年8組の女子。おっぱい指数10。身長は俺より高いどころか、5人の中で1番高い。ハルカより親指2本分は高い。髪型はポニーテール。
ハルカと比べられるほどスタイルが良く(特に胸)、顔も中々整っている。
剣道部所属で、どんなに辛い稽古にも真面目に取り組み、空いた時間があれば素振りをするような真面目な性格らしい(クラスメイトで剣道部員の男子の談)。
……よし、良いところは言ったな。これからコイツのヤバイところを言おう。
コイツは自分ルールがあるらしく、曲がったことは出来ない。悪く言えば柔軟性が無い。剣道ってそんな物なのだろうか?いずれにせよ、この性格が敵と戦う時に悪く作用してしまっている。だって奴ら、仁義もクソも無いじゃん。どんな手を使ってでもこちらを殺しにくる奴らに、馬鹿正直に一騎打ちするとか危なくてしょうがない。それで勝ててるうちはいいんだけどね。
あとは、筋肉が大好きらしい。大会で男子選手の袖下から見える締まった筋肉が大好きだとか、ただ魅せるための筋肉ではなく身体的パフォーマンスに直結する実用的に鍛えられた筋肉が好きだとか、事細かに語ってくる。ヲタクが自分の推しの話になると止まらなくなる感じっぽいが、これは正直引くレベル。
これはヤバイところではないが、テレビを見たりする習慣が無いらしく、魔法少女の世界観についていけないところがあった。あとお約束には疎い。
4人目に『ミリス』に変身した。髪の色は水色で、『ウォーター』と名乗っている。『固有魔法』は水の塊を出して、自在に形状を変化させる能力である。めっちゃ欲しい。5人の能力の中で一番欲しい。何でもできるやん。しかしスイレンは剣士の誇りが何たらで刀しか作らない。剣士キャラで、剣道部で毎日のように稽古してるからすごく戦えるのは良いんだけどさあ、もっと色々なことが出来るのにというもどかしさが募る。しかししかし、潔癖症なのか知らないが戦いが終わった後に返り血などを洗い流すのにも使ってる。……あれ?
攻撃力が高く、防御力が低い、ハルカと同じタイプ。アタッカーとしての役割を俺は期待している。
野口紫
2年5組の女子。おっぱい指数8。身長は俺よりちょっと低いくらい。髪を二つにまとめている。
ユカリは内気な性格で、たどたどしい話し方をする。仲の良いキナコ曰く、本が好きで昼休みはいつも図書室にいるらしい。他の女子メンバーと比べて大人しく、物分かりが良いため俺からの好感度はそこそこ高い。
例によって欠点もある。引くほどのドMである。読んでいる本の内容も過激なもので、自分がハードな仕打ちを受けているのを想像して快感を得るという、中々の上級者。
実は二重人格で、俺が最初に出会った人格は『ユカリ』で、別の人格『ゆかり』が存在する。ゆかりは荒々しく攻撃的な性格で、強い言葉を使う。しかしコイツもドM。何故だ。
最初に『ミリス』に変身したときに『ゆかり』が出現し、以降は変身/変身解除で人格が切り替わるようになってしまった。そのため『ユカリ』は『ミリス』として戦った記憶が無い。逆に『ゆかり』は『ユカリ』が出ているときの記憶があるようだが……?
5人目、つまり最後に『ミリス』に変身した。髪の色は紫色で、『ポイズン』と名乗っている。『固有魔法』は毒を作り出せる能力である。敵を溶かしたり、デバフをかけたり出来そうで便利な能力に見えるが、作れる毒の量が決まっていて、自身が攻撃を受けた分しか作れない(受けたダメージの量と作れる毒の量のレートはまだ不明)。能力を発動させるために敵に殴られに行って、読み間違えれば死の危険という使いにくさである。本人は「自分にピッタリの能力」と評している。よかったね、おめでとう。
ゆかりの性格もあって積極的なファイトスタイルだが、それに反して物理攻撃力はそんなに高くない(ハルカやスイレンと比べてしまうのは酷だが)。その代わり防御力がキナコほどではないが高く、『固有魔法』に繋げるのに適している。
キナコと同じように敵の攻撃を受け止める役割を俺は期待している。
※個人の意見です。