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【ログ鯖】オオカミニンゲンが潜む家  作者: ギルベルノさん
3/6

初日(夕方)


まず俺は自室に向かった


ギルベルノ「ここが俺の部屋か…」


扉を開けると、ベットとテーブル、テレビが置いてあるだけだった。窓は一つ。頑張れば出られそうだが…

よく見ると部屋にはカメラが付いていた。


ギルベルノ「今は迂闊に動かない方がいいかも…本当に首輪が締まったら…」


この首輪もそう簡単に取れそうにない。ワイヤーかなんかで出来ているのだろう。おそらく、ヤスリなんかが無いと外せない…


そうだ、テレビがある。なにか情報がもらえれば…。

試しに電源を付けてみた。


『…』


画面には砂嵐が映っただけだった。


ギルベルノ「なんでだ…リモコン使えってことか?」


そばにリモコンがあった。リモコンのボタンには番号ではなく、参加者の名前が書いてあった。とりあえず適当にボタンを押してみた。…だが何も起こらなかった。


ギルベルノ「なにこれ…変だな…」


チャンネルも変更できない。なんのために使うんだ?

…部屋を見渡すと、机の上にあったルールブックに目が行った。


ギルベルノ「ルールブック…これで役職の説明が見れるってあったな…」


中を開いてみる。


『村人:村人陣営 能力なし 12人中3人がこの役職です』

『人狼:人狼陣営 毎晩、村人陣営の者を一人だけ殺害できる 12人中3人がこの役職です』

『予言者:村人陣営 毎晩、指定した人物の役職を知ることができる 12人中1人がこの役職です』

『占い師:村人陣営 毎晩、指定した人物が人狼か村人かを知ることができる 12人中1人がこの役職です』

『霊媒師:村人陣営 前日、投票によって死亡した者が人狼か村人だったかを知ることができる 12人中1人がこの役職です』

『守護者:村人陣営 毎晩、指定した者を人狼の襲撃から守ることができる 12人中1人がこの役職です』

『双子:村人陣営 お互いが"双子"であることを認識できる 12人中2人がこの役職です』

『狂人:人狼陣営 素性は村人だが、人狼に加担する側。人狼が勝利した際に狂人も勝利となる 12人中1人がこの役職です』

『役職持ちの方へ:誰かを占いたい、指定したい場合は、部屋のリモコンを使ってください。夜12時から朝6時までは使用できません』


ギルベルノ「なるほど…ざっとこんな感じか…。俺の役職は…」


自分の役職を確認した。


ギルベルノ「…」


頭が働かない。今日はいろいろありすぎた…。ネットの知り合いと初対面、変な首輪付けられて、『殺しあってもらいます』とかなんとか言われて。

なんかもう疲れた。


ギルベルノ「…眠くなってきたな…」


…仮眠しよう。ベッドはある。どうせなら、目が覚めて「夢でした」っていうオチがいい。

起きる頃にはきっと自分の家で…。


――――――――――――――――――――――――


???「起きろ…」

声が聞こえる。誰だ…?

???「おい…」

うるさい…もうちょっと寝かせて…

ログア「ギル!」


ログアの一言で飛び起きる。


ギルベルノ「びっくりした…ログアさんか…」


いつの間にかログアが部屋にやって来たみたいだ。窓からは夕日が見える。


ギルベルノ「夢じゃないか…」

ログア「残念ながら現実です。よし起きろ」


ログアに叩き起こされる。


ギルベルノ「で急にどうしたんすか…」


目を擦りながら聞く。


ログア「ちょっと試したいことがあるんだ。来てくれんか?」


…?わざわざなんで俺を…?…この状況…誰も信用できないなかで信じて行ってみるか…?


ギルベルノ「いや…。」

ログア「…まあそうよな。誰も信用できない中だし…。無理にとは…」

ギルベルノ「いや行くよ…うん」

ログア「…わかった、よし。じゃあついてこい」


まだログアさんが怪しいとかそういう判断できない…大人しくついて行ってみよう…


しばらく歩くと、食堂のような場所に出た。ファルコンとアイランドも揃っていた。


ファルコン「よおギルー、お前も来たか」

アイランド「…」


アイランドはなぜか不機嫌なようだった。


ギルベルノ「でログアさん、なんで俺を呼んだの?」

ログア「いや…ちょっといい物を見つけてね」


ログアがそう言うと、ポケットからヤスリを取り出した。


ギルベルノ「それって…」

アイランド「俺が倉庫で見つけたんだ」

ファルコン「そう、それで首輪を外せないか試してみたいんだ」


首輪を外す?削ってって事か?でも…ワイヤーだよね…そう簡単にいくか…?


ログア「で、これをファルコンの首輪を外したいんだ」

ギルベルノ「でも何が起こるかわからないよ?もしかしたら誤作動で…」

ファルコン「いいっていいって、俺が申し出たんだから」


ファルコンがそういうと、ログアはアイランドにヤスリを渡した


ログア「うまくいったら、俺とか、ギルの首輪も外したいんだ」

ギルベルノ「うまくいったら…」


嫌な予感がする


アイランド「よし、じゃあ削るぞ」


アイランドがファルコンの首輪をヤスリで削り始める。

ガリガリと音がなっている。手応えはありそう。


ギルベルノ「…」


胸騒ぎがする。このままうまくいくはずがない。


ギルベルノ「ねえログアさん、やっぱりやめようよ…嫌な予感がする…」

ログア「大丈夫だって、なにもそんな怯えることじゃ…」


ギルベルノの予感は的中した。


『食堂にて、ルール違反者を確認しました。これより、ルール違反者の処刑を開始します』


館内にアナウンスが響き渡った。処刑って…。

すると。ファルコンの首輪が「ジジジ」と音を立てて締まり始める。

アイランドが手を止める。


ファルコン「えっ…?何が…!」

ログア「嘘だろ…おいアイランド!早く削れ!」


ファルコンの首輪がどんどんと締まっていく。アイランドが急いでワイヤーを削る。


ギルベルノ「嘘だ…」

ファルコン「早く…早く削って!」

アイランド「やってるよ!」


首輪がファルコンの首を絞め始める。アイランドは、苦しむファルコンの姿を見てヤスリを地面に落としてしまった。


ファルコン「早ク…首輪が…が…あ…苦し…ぎ…」

ログア「そんな…」


思わす尻もちをついてしまった。ファルコンが苦しみながら這いずり回って、ギルベルノの足を掴んだ。


ファルコン「助け…が…はずし…で…が…」

ギルベルノ「ファルコン…さん…」


目の前で人が苦しみながら助けを求めてくる。だが、自分はどうすることもできなかった。


やがて、ファルコンは動かなくなった。


ログア「嘘だろ…ファルコン…が…」

アイランド「…ログアさんのせいだ…」

ギルベルノ「え…?」

アイランド「ログアがやらせたんだ!俺は関係ない!」


アイランドはそう叫びながらどこかへ走り去って行った。

ログアは震えながら、ファルコンだった物を見つめていた。


あおい「ログアさん!何があ…嘘…」

アナウンスに反応して、皆が食堂に集まってくる。


ギルベルノ「逃げられないんだ…」


これは夢なんかじゃない、現実だ。目の前でファルコンが死んだ。苦しみながら。俺の目の前で。


かしわもち「…また始まった…」


かしわもちが呟いた。


ファルコンの死。その事実が、"それ"の始まりを意味していた。


「人狼ゲーム」


生存者 11名

ログア

のえる

ギルベルノ

オサシミ

あおい

よざくら

いちか

イリ―

アイランド

ペプシ

かしわもち


死亡 1名

ファルコン 死因:ルール違反

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