第四十話
日々の雑務お疲れ様です( ´ ▽ ` )
実は新しく小説書き始めました、“ジェネリックスキルは世界への処方箋”という作品名です。
良ければ読んでやってください!(キーメイカーのモチベよ、戻ってこい!)
「俺達は今!」
「“這いずるナメクジ”のダンジョンに来ています!」
「解説の楓さん、ここで出てきた敵は鑑定の結果、まだ“大ナメクジ”1種類でしたが、この先どういった敵が現れるんでしょうか?」
「多分、この先も大ナメクジだけだと思いますよ、実況の解さん」
「なぜお主らはそんなに陽気なんじゃ?」
目の前では低レベルの鍵でお馴染みの一本道の洞窟の中を、緊張したおじさん2人が交互に剣と斧をぎこちなく振り、でっかいナメクジを次々と倒していく。
その後ろで俺達は見守りながら、実況まがいの事を始めたのでルキが不思議な目でこちらを見ていた。
「こ、これで強くなれるんですか?」
敵を倒して一息ついている斉藤さんは厳つい斧を肩に担いで、優しそうな顔で質問してくる。
そのあまりに似合わない姿に俺は笑いをこらえながら答えた。
「今回は〈天啓力〉1しか使ってない鍵ですからね、レベルは上がりにくいと思います。ただこれから戦う上で自分の武器に慣れるのは大事だと思うので頑張ってください」
「それでもレベル2位は上がりますよ、そしたら次はもうちょっと強いダンジョンにも行けるからファイトです!」
楓も横から2人を応援する。
因みに手伝いはしない、何故ならあのでっかいナメクジに近寄りたくないからだ。
「ふぅ、ところで倒した敵から貰える〈天啓力〉は一緒にいるメンバー全員に均等に貰えるんだったね?」
次に現れたナメクジを斉藤さんに任せて、日下部さんが俺達の近くに戻ってきた。
「そうですね、確認しましたが5人でダンジョンに入ってもちゃんと貰えるみたいです」
「やはりレベルが低いダンジョンという事で〈天啓力〉も増えにくいみたいだな」
そういって日下部さんは自分のステータスを出す。
ネェガさんの店に行ったことにより日下部さん、斉藤さんのステータスは〈天啓力〉以外も表示されるようになった。
因みに日下部さん〈天啓〉はカリスマ、斉藤さんの〈天啓〉は情報共有で共に☆3と言う事をその時知った。
「そんなもんです、もっとレベルの高いダンジョンに行けばすぐ上がりますよ」
それより気になるのはどれだけパーティーの人数を増やせるかだよな……考えもしなかったけど、言ってしまえば〈天啓力〉を上げるだけなら大人数で入って、入り口に〈天啓力〉が低い人を待たせてダンジョンを攻略すれば簡単に〈天啓力〉を上げれてしまう事になるよな。
「なあルキ、ダンジョンに入れる人数って決まってるのか?」
「ん? それは試した事無いから分からんが……10や20は入れるとは思うぞ」
「そんなにいけるのか……」
なんの根拠に10〜20は分からないけど、まあそんくらいはいけそうってことだよな。
これから先、もし一般人が塔の中に入れるようになっても、上手く能力を底上げするシステムを作れば塔を攻略する時に出る犠牲者も多少は少なく出来る様になるかもしれないな。
「南條さん、赤い扉が見えてきましたけど、あれがボスの部屋に繋がる扉ですか?」
斉藤さんはこちらを振り向き尋ねてくる。
「あ、そうです。これまでの戦いを見ても負ける要素がないと思うので早く倒して宿屋でゆっくりしましょう」
「おう、それは楽しみだな!」
日下部さんは目をキラキラさせながら赤い扉を開ける。
中には大ナメクジ3体が固まってウゴウゴしていた。
「悪いが早く終わらせて久しぶりの休暇を満喫したいんでね」
そう言ったと思ったら、日下部さんが思い切り走り出し、右手に持った剣で大ナメクジ3体を横一線。
一撃で3体を同時に倒してしまった。
「え、なんか日下部さんめちゃくちゃ動きすごくないですか?」
楓がポカンとした顔で斉藤さんの方を向く。
「実は日下部は若い頃、キャリア組のくせにかなりやんちゃで現場では“鬼の日下部”とか言われ恐れられてたんです、仲間内から……。身体能力が上がって昔の感覚が戻ってきたのかもしれませんね」
俺達は恐ろしい人を目覚めさせてしまったのかもしれない……。
……
……………
………………………
「いやぁ、久しぶりに嫌というほど寝たよ! レベルと〈天啓力〉も上がって身体も軽くなったし、本当に若返った気分だ!」
その後俺達はダンジョンを出てシエさんの宿屋でゆっくり休んだ。
シエさんの宿屋の部屋は広くはなかったが行き届いた掃除に清潔なベッド、そしてお手頃な価格。とてもゆっくり体を休めることができた。
そしてダンジョンで手に入れたアイテムは全て2人に譲ることにした。と言っても大したものは出なかったのだが、秘密裏にアイテム達を調べるとかなんとか言ってたので有効活用してくれるだろう。
帰ってきてから再度痛感した事は、向こうの世界であんなに沢山過ごしたのに、こっちの世界ではまだ昼を過ぎたくらいだ。
これを続けていたら俺達だけ周りの高校生より老けていくんだろうか……。
「じゃあまた時間が出来たら一緒にダンジョンに連れていってほしい! なに、お礼はもちろんするから……」
日下部さんがめちゃくちゃ悪い笑顔でお願いしてきた、余程今日の事が気に入ったらしい。
「おい、日下部……。南條さん、佐藤さん今日はありがとうございました。頂いたアイテムは外部に漏れないようこちらで責任を持って調べさせてもらいます」
そういって2人は予め呼んでいた黒塗りの車に乗り込み帰っていった。
玄関からリビングに戻るとルキは日下部さんのおみやげの東京のお菓子を両手いっぱいに抱え込み満面の笑みで寝ていた。
■作者コメント
ここまで読んで頂きありがとうございます<(*_ _)>
心身共に疲れが取れ健康になった日下部さんでした( ๑˙―˙๑)
■次回の更新は【近々】の予定です。
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