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第三十七話

日々の雑務お疲れ様です( ´ ▽ ` )ノ

「そんな、無茶ですよ。日下部はもう長い事現場には出ていません。いくら何でも足手まとい過ぎます。なあ日下部、流石に行くなんて言わないよな?」


 斉藤さんは日下部さんに戸惑いながら聞く。


「……いや、悪くない。むしろその方が後々動きやすくなるかもしれん、面倒事は増えるとは思うが……南條くん、佐藤さん、私をダンジョンに連れて行ってはくれないか?」


「……」

(どうする……流石に危険過ぎるような気もするけど……)


「解、一度低ランクのダンジョンに連れてってあげたらどうかな? そしたらステータスもレベルも解放されると思うし、そこで少しでもレベル上げれるんじゃない?」


「あ! 確かに、それなら安全にレベルが上げられるな! ナイスアドバイス!」


「でも良いのかい? 君達に迷惑を掛けっぱなしで申し訳無いのだが……」


「このくらい訳ないですよ、ただこの事は絶対に他言無用でお願いします」


「それは勿論なのだが……いつ頃行く予定かな? 私も時間を空けたいのだが、これでも忙しい身でね、中々時間を合わせられないと思うんだ」


「それなら今からでもいいですか? 解も今からでも良いよね?」


「ああ、俺は全然大丈夫だぞ、と言うわけで今からでも大丈夫なら行けますよ」


「今から……? もう夕方だが大丈夫なのか?」


 スマホを見るともう16時をまわっていた。


「あ、言ってなかったでしたっけ? ダンジョン内では時間の進みが遅いのでそこまで時間を取られないんです」


「時間の進みが遅い……? どういう事だ?」


「本当に言葉通りです。向こうで1時間活動しても、こっちでは10分しか時間は進みません」


「「え!?」」


 2人ともびっくりして立ち上がる、いや確かにめちゃくちゃだよな……。


「そうなんです、俺達も最初びっくりしました。因みに宿屋へ繋がる鍵もあるので、疲れたなら向こうで9時間泊まっても、帰ってきたら90分しか経っていない計算になります」


「私達もまだ泊まったことないし、ダンジョン終わったら行ってみようよ! てか行きたい!」


 楓が目をキラキラさせて俺に言ってくる。


「9時間が90分……? なんて夢の様な……睡眠不足が……休暇が……1人の時間が……なんて夢の様な……」


「おい日下部、帰ってこい。すみません、日下部も疲れてるみたいで……ただ本当に夢の様な話ですね、私もびっくりしています」


 斎藤さんが半分白目を向いてブツブツ呟いている日下部さんを揺すっている、相当疲れてるんだろうな、日下部さん。


「それなら日下部さんと斎藤さんにダンジョン攻略をしてもらって、その後に皆で宿屋に泊まりにいきましょう」


「あ、私もお供していいんですか? ならダンジョンに行ってみようかな……」


「勿論です、一緒に行きましょう。ダンジョンでは俺達が守りますから」


「なんかワクワクしてきた! 早く行きたいねルキちゃん!」


 興味なさそうに自分の麦わら帽子を触りながら椅子に座っていたルキに楓が声をかける。


「ん、儂も行くのか? 低ランクのダンジョンなどお主らだけで十分じゃろ?」


「おいおい、そんな事言っていいのか? ダンジョンにお菓子を持って行くけどルキが来ないなら全部食べちまうぞ?」


「うっ……ふん、儂はもうお腹いっぱいじゃ、家でゆっくりてれびでも見ておる」


 ちっ……お菓子とジュースをあげすぎたか。これからはあまり与えないようにしよう。


「ルキさん、今度来る時に東京のスイーツを沢山持ってくるからそれで手を打たないか? 東京のスイーツは色々な種類があって味も良いし見てるだけでも綺麗だぞ?」


 日下部さんがすかさず援護射撃をしてくれる。


「何!? あのよくてれびで出てくる美味しそうなすいーつ達か!? 食べたい、食べたいのじゃ! 儂は東京のすいーつが食べたいのじゃ!」


「では我々についてきてくれるかな?」


「あったりまえじゃ、儂がお主らに何かあった時は守ってやろう! 運がいいのお主らは!」


 ルキは満面の笑みで了承する。恐るべし都会の魅力。


「すみません、なんかお手数おかけします」


「いやいや、少しでも安全になるならこれくらい訳ないよ!」


 日下部さんははっはっは! と豪快に笑う。

 てか日下部さん速攻でルキを手懐けたけど本当にルキってちょろいんだな……。


「ただ、いきなりはやはり不安があるから来週でもいいかな? こちらもそれ相応に準備してダンジョンに臨みたい。そしてその後気兼ねなくゆっくり休みたい」


「日下部、心の声が漏れてるぞ……。確かに心の準備がありますし、今からより少し時間をおいて挑戦してもいいですか? もちろん南條さん達がよろしければですが……」


「確かにそれもそうですね、でしたら来週の土曜日にしましょうか?」


「助かります、それでお願いします」

「すまんな、南條くん! はっはっは!」


 日下部さん、めちゃくちゃ嬉しそうだな……。

■作者コメント

ここまで読んで頂きありがとうございます<(*_ _)>

田舎民の東京への憧れ、異常|ω・)


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― 新着の感想 ―
[一言] ルキはチョロイン枠なのか。
[良い点] 社畜風な日下部さんの活躍がそろそろ始まりそうなところ! コロナで仕事が緩くなったせいか、仕事が無性にしたくなってきてしまった気持ちを、疲れ切った日下部さんの姿が描写されることで、戒めてくれ…
[良い点] 日下部 あなた疲れすぎているのよ・・・ [一言] 一日144時間 一日休みで6日間分の時間がw 二度寝3度寝はあたりまえw
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