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少年Aの異世界漂流  作者: 樹実源峰
第一章 第二部 冒険者ヤンシング編
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第十三話 少年Aとモモタリューヌの冒険

どうも、樹実源峰です。二週間振りに更新ですね。今回は、モモタリューヌという新キャラクターが出てきますよ!

「・・・ん?なんだこれは?」

「へえ、面白そうじゃねえか」

 とある日、俺と浩はギルドで奇妙な依頼を見つけた。


クエスト名:鬼ヶ島へ鬼退治

クエスト内容:審判役

依頼者:モモタリューヌ

ランク:C


「・・・え、審判?退治とかじゃないのか?」

「見届け人とかそういう奴か?でもなんでCなんだ?」


 うんうん言いながら(もちろん実際に言うはずがない)、俺と浩は話し合うが、結論は出ない。でも、結局


「なんにせよ、受けてみっか。報酬もそこそこ良いみてーだし」

「そうだな。・・・特にデメリットもねえか」


 浩の提案に俺はそう頷き、カウンターにその依頼書を持っていた所、三時間後にまた来てくださいと言われたので、一旦宿に帰りアンジェラをつれて来た。


####三時間後####


「・・・え?あれが、モモタリューヌか?」

「いやいや、冗談だろ?ありゃ、化物とかそう言う類だぜ?」


 言葉だけ聞くととても失礼に聞こえるだろうが(俺は気にしないが)、実際にコレを見ると誰でもそう言った感想を漏らすだろう事は請け合いだった。


 手も足もパンパンにふくれあがっている位に鍛え上げられていて、ぴっちりとしたシャツ(タンクトップである)の上からでも分かる位に胸筋や腹筋が恐ろしいまでの威圧感を醸し出している。そう、ここくらいまでならどこぞの世紀末にでも出てきそうな奴なのだが、問題はその後だ。どう見ても男にしか、もとい漢にしか見えないその顔にアイシャドーや口紅などの化粧が施されている上に髪を三つ編みに結んで腰までたらしていた。・・・そして額には、よく桃太郎の物語なんかの挿絵で見るような桃の絵が描かれた鉢巻きのようなものもしていた。


「慎也、俺吐き気して来たんだが」

「行ってこい。お前が本人か確かめるんだ」

「は?なんでだよ」

「言い出しっぺの法則だ」

「チッ・・・、慎也覚えていろよ」


 若干青い顔をしていた浩を言いくるめて様子見をさせる。・・・死んだらそこまでだ。俺はアンジェラをつれて逃げる。犠牲は一人で十分だ。


 やがて、本人だと確認できたのかモモタリューヌだと思われる人物を連れてくる。・・・近くで見ると威圧感が半端じゃない。

 まあ、それはさておき、俺と彼女|(だよな?)はお互いのギルドカードを交換する。依頼者には依頼者の印が、受注者には受注の印がついているため本人確認は取れた。

 そして、俺は彼女のステータスを見た。


名前:モモタリューヌ

性別:女(恐らく)

種族:不明

年齢:秘匿

出身地:桃の中

職業:鬼狩り

所持金:85,300C

登録称号:桃から生まれし者


 ・・・鬼も裸足で逃げ出すような奴がこの世界における桃太郎のようだった・・・。というか、なんだよ女性(恐らく)って・・・。それでいいのか、ギルドカード?

 正直、この世界で二番目の衝撃だ。こんな人間がおろうとは夢にも思わなかった。夢に出て来たらSAN値がとんでもないことになりそうだ。ちなみに、一番の衝撃はガン爺である。ジジイのくせに、スキル無しの勝負なら一瞬でやられるだろう実力を保持しているのだから。・・・レベルとかを加味しても。


「オデノ仲間ヲ紹介スル」


 と、低い声でそういったモモタリューヌは、馬とか呼べそうな口笛を披露すると、ギルドに三人の人間・・・いや、二人の獣人種ビーストと一人の人間種ヒューマンが入ってきた。


「オデノ仲間」

「俺っちはドギーさ!犬の獣人だ!!」

「私はバードウォッチャー!!きじの獣人です!!」

「・・・あ、僕はモン吉。・・・人げ・・・」

「猿ノ獣人ダ」


 ふむふむ、犬猿雉の獣人か。・・・一名人間と勘違いしたが気のせいのようだ。モン吉が「にん」とか言った瞬間モモタリューヌの後ろに、スタンドのように鬼が現れたのもきっと気のせいだ。


「え、あれ人・・・」

「気のせいだ、アンジェラ」

「いや、でも・・・」

「アンジェラ、世の中には知らなくても良い事なんてたくさんあるんだ」


 余計な事を言い出すアンジェラに釘を指して、俺は準備OKと言う意味を込めてモモタリューヌを見る。・・・おぞま・・・いや、なんでもない。


「フム、デハ出発ダ」


 そして、俺らの、いや、モモタリューヌ達の鬼退治が始まった。

 そして歩いていくモモタリューヌ達に俺たちはついていきたどり着いた港には・・・ヨットがあった。


「・・・おい」

「安心シナ、コレハカナリ丈夫ダ。ソレニオデ達ガ漕イデイク」

「お前達は座ってるだけで良いんだぜ、キャッホウ!!」


 犬の獣人のテンションにげんなりとしつつ、俺たちを乗せたヨットは出港する。・・・風は出ていないので完全に人力らしいが、俺は『それなりの速度が出る風』なんてものは意地でも出さない。出してやるものか。

 そして、しばらくすると、何の変哲もない、島が前方に見えて来た。・・・鬼の顔の形をした山がある島なんてあるはずもないが、な。そして、岸までたどり着くと、モモタリューヌは降りないよう俺たちを手で止めながら、単身降り立つ。

 そして、本物のゴリラがビビって縮こまるような音量のドラミングを開始した。・・・あいつの方が猿・・・ってか、ゴリラの獣人に相応しいんじゃないか?


 とその時、島の奥の方から緑色の肌を持ち、醜悪な顔をしている連中が姿を現した。・・・悪魔種デビルの中の一族、大鬼族オーガのようだ。


大鬼族オーガ、オデハ勝負ヲスル!!」

人間種ヒューマン獣人種ビーストが我等に逆らうとは身の程を知るがいいだ!!」

「んだんだ」


 すげえ、訛ってるな、大鬼族オーガ


「勝負ハ四本勝負。代表ヲ一人ズツ立テテヤル!」

「んだども、二人大いベ?」

「コノ二人ハ審判ダ。ドンナコトニナッテモ手ハ出サナイ。戦ウノハオデト猿雉犬ダ」

「・・・僕、人間なんだけど・・・」

「分かっただ。んだば、一番槍はサネ吉だぁ」

「合点承知ってんだ!!」

「モン吉、勝ッテコイ」

「人間・・・なんだけどなぁ・・・」


 そんなこんなで試合内容も決まった。ずばり、殴り合い。降参か、場外アウトするか、気絶したら負け。場外アウトはあれだ。相撲とかのように円をつくってやる。

 ・・・あと、訛りってどこかの一方言に統一されてる訳でもなくなんか適当に方言がある。さっきなんて九州方面の方言が出てた。


そして、十分後、また言い出しっぺの法則で審判役を押し付けられた浩はしかしノリノリで審判役をやる。


「よっしゃ!!審判はこの俺、上野浩!!殺しはなしの殴り合いのガチンコバトル!!用意はいいか、てめーら!!」

「「「「「ウォォォォォォォッォォォォォォォォォ!!!!!!!」」」」」


 いつの間にかもの凄く数が増えた大鬼族オーガのギャラリーが大声を上げる。場の雰囲気はプロレス大会とかのソレだった。・・・五月蝿い。

 俺は人に注目される他に喧噪も嫌いなのに・・・。殺すか?


「アンジェラ、こい」

「え、あ、はい」


 俺と同じように喧噪に耳を抑えていたアンジェラを側に来させる。そして、


「俺を中心に半径三メートルの球を構成。外から中への音の振動を0にする」


 俺の特殊能力スキル、『近神者パーフェクト』を発動し、俺の周りに喧噪が届かないことにする。・・・とはいえ、それだと不便に過ぎるので、ステージ場の声だけは拾えるようにイメージをする。そして、イメージが終わったと同時に浩は叫んだ。


「まずは、モモタリューヌ側から!!その実力は未知数!!人・・・ゴホン、猿の獣人モン吉の登場です!!」

「・・・僕、人間なのに・・・」

「対するは、大鬼族オーガ側からは、サネ吉だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!」


 ひょろっとした体に、びくびくとした表情を浮かべるサル吉と、ムキムキに鍛え上げられた肉体をもち、某吸血鬼を思わせるような笑い声をあげるサネ吉。どうみても、こう死後に発動するスタ◯ドとか、相手に痛めつけられたぶん効果が上がるス◯ンドのような特殊能力スキルが無い限り、サル吉が圧倒的不利だが・・・?

 と、その時、モモタリューヌがサル吉に耳打ちをした。


「おっとぉぉぉ、ここでモモタリューヌ選手がサル吉選手に耳打ち!!!なんか必勝の手があるのでしょうか!!」

「・・うん、分かった。頑張る」

「どうやら終わったようです!!さぁ、試合開始します・・・1、2、3、開始!!!!」


 ・・・ちょっと、適当過ぎ無いか?審判?


「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!!!!」


 DI◯のような声を張り上げて迫るサネ吉。その突進自体は、俺に取って全く脅威ではないが、彼に取っては脅威だろう。さて、必勝の手とやらを拝見させて・・・


「僕は、この戦いに勝って、あの子に、告白するんだぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


 その時、俺は思った。あ、死亡フラグ、と。

 直後、拳の一撃を喰らったサル吉はエボニーデ◯ルや、ノト◯リアス・B・I・Gのような特殊能力スキルを・・・・・・発動する訳も無くあっさりと場外へ吹き飛ばされた。

 ・・・・なんの予想外の事体も無い。・・・というか、予想外と言うなら自分から死亡フラグを立てにいった事か。


「フッ、ヤツハ我ガ一味デハ最弱。ヤラレテモナンノ支障モナイ」


 そして、数分後


「さぁ、二回戦!!!!モモタリューヌ側はドギー、大鬼族オーガ側はカメヌシを選出!!1、2、3、試合開始!!」


 二回戦が始まった。ちなみにサル吉は吹っ飛んだまま帰ってこない。俺は、拾いにいかないし、アンジェラに行かせもしない。アンジェラなら行くだろうと考えてるだろうが、ソレは違う。彼女はいま、寝転がってる俺の背中を嬉しそうにマッサージしてる。・・・完全にサル吉は忘れ去られているようだ。・・・まあ、俺が画策した事なのだが。


「おっと、いきなり・・・クロスカウンターだと!?ドギー選手いきなり魅せます!!」


 クロスカウンター。ボクシングでたまに見られるもので、ようは相手の顎を殴りつつ自分も攻撃を喰らうという技だ。この技は相打ちとかとして見られやすいが実際は違う。相手の攻撃の瞬間、相手は攻撃に夢中になっているために自信の拳を避ける事ができないために必中という感じの技だ。うぅむ、こんなところで見られるとは・・・。


「ん・・・、アンジェラ、もうちょい上だ」

「はーい」


 しかし、アンジェラは人を癒すのに長けているらしい。特殊能力スキルといい、マッサージといい、料理の腕といい・・・。素晴らしいな。


 そしてステージではドギーとカメヌシが向かい合っている。


「やるべ、犬っころ・・・」

「そっちこそ、緑の・・・」


 互いに距離を取り合い、相手を讃え合う。つまり、終わりが近づいているのだろう。


「だが、負けん(べ)!!!」


 次の瞬間二人の姿は掻き消え、ステージ真ん中でぶつかり合う。びりびりと空気が振動しているのが感じられる程白熱していた。


「ワンワンワンワン・・・・・!!!」

「ホラホラホラホラホラ・・・・・!!!!」


 ラッシュに次ぐラッシュ。互いの拳に、腹に、顔に拳を入ろうと二人は殴るのをやめない。きっと、泣いても気絶するまで殴り続けるのだろう・・・。


 やがて・・・


「おっっとぉぉぉぉぉ!!!!!!カメヌシ選手のアッパーが、顎にヒットォォォ!!!こ、これは、効く・・・ああ、立ち上がれドギー!!!・・・・・・・・・・・・・・タイムアップ!!!試合終了!!!二回戦を征したのはカメヌシ選手だぁぁぁぁぁぁ!!!追い込まれたぞ、モモタリューヌ!!!!」


 そういって、ノリノリで実況かつ審判を行う浩に五月蝿いと言う意味で白い目を向けてからモモタリューヌを見た。



 彼女は嗤っていた。まさに、計画通り、とでも言わんばかりに。

 ここで補足をば。

 以前、第五話ですね、悪魔族デビルの表記があり、今回には大鬼族オーガ悪魔種イビルの一部族という設定が書かれていましたが、悪魔族と悪魔種。なにそれ表記揺れ?と思った方もいらっしゃるでしょ・・・うかね?

 まあ、それはさておき、悪魔種というのと悪魔族というのは別物・・・というかカテゴリーの仕方が違います。簡単に言うと、悪魔種というのが黄色人種とかそう言う感じで、悪魔族というのが・・・まあ、部族のこととかそう言う感じですね。

 じゃあ、なんでこんな紛らわしいことに・・・ということにはちゃんと理由があります。べ、別に設定不足という訳じゃないです(汗)。

 まあ、それは別の機会にでもお話できればと思っています。


 さて、次回予告。

 ドギーとサル吉が倒されてもう負けられないモモタリューヌ。次に戦うのはバードウォッチャー。雉に勝ち目なんてあるのか!?犬の方が勝ち目あるんじゃないか?!そう、思った時、モモタリューヌは・・・・

 次回『モモタリューヌの冒険2』いつか更新します。ええ、近いうちに。

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 ご視聴(?)ありがとうございました。

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