熱田神宮のそば
ネットワークシステムを、有機的に結ぶには、アレクサのような機器がマザー機種のような動きを醸し、そこで、結び合うには、全員の着席が必要である。
同じく、子育てもまた、ネットワークが必要だろう。
肉体こそが宿命の正体だ。
名古屋空港での銃撃戦を待逃れた楠木と黒澤と花、そして、森田春菜。
楠木が、車をコンビニの駐車場に入れ、人心地ついた。
黒澤のポケットベルに、「本日、神宮の先にある俺の部屋に来い」と、谷田からのメッセージが出た。
「その前に、飲み物を買って来るじゃけ」と、楠木が車の中で黒澤と花の方に振り返った。
「俺も行くわ」と、黒澤が言い、花も一緒に車を降りた。
陽菜は、足元を見た。
(あちゃー)
無理して走ったせいか、履いていたパンストが大きく伝線していた。
楠木が車を降りたあと、花が戻って来て、助手席の窓を叩いた。
「一緒に行くじゃけ」
花が言うと、「わかった」と、陽菜は車から出た。
「ストッキングが伝線してもうた」と、陽菜は言った。
楠木が、「花、早く」と言うので、花は、陽菜の手を引き、コンビニに入った。
「とんでもねぇ」
「とんだ土産じゃ」
「どうするじゃけ?」
最後に花が聞くと、楠木と黒澤が同時に、「はい、あかばん」と、花の頭をたたいた。
陽菜はさすがに気が引けて黙っていた。
だがしかし、いまいち状況がわかっていない。
楠木が、カゴに入れたペットボトルの飲み物と、お菓子をレジに置くと、花が後ろからストッキングをカゴに入れた。
「靴はないじゃけ?」
車に戻ると花は言った。
楠木が、「着いたらあるじゃけ」と、言いながら車をバックさせた。
黒澤が、「もう限界じゃけ」と、花にキスをした。車の中の香水がやけに鼻についた。
楠木が車を急発進させて、花が頭をウインドウに打った。
「着くまで我慢」
楠木は、いつもよりアクセルを深く踏み、「俺もふる勃起じゃけ」と言った。
陽菜は、折れたヒールと東南アジア風の男を思った。
きいてきたきたクーラーに、楠木が窓を閉めた時、外は快晴なのに、まるで嵐のようじゃと仰ぎ見た。
黒澤の指が花の膣の奥まで来て、「くぅ・・」と、花が言う。
ブルートゥースから、谷田の「そつなくこなした」と言う声が聞こえていた。




