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「長文説明タイトルの小説ばっか描いて終わってんじゃねぇよ。」と嘆く俺は今日も長文説明小説を描く

掲載日:2026/03/21

【簡単なあらすじ】


俺はずっと小説家を目指していた。

だが現実は甘くなかった。何度も小説家への道を挑戦する内に俺は30歳になっていた。

そんな俺は憧れの人に現実を突きつけられ嘆く。

そこからだろう…俺の夢が始まったのは

世界は美しい夢を与え…残酷な現実を突きつける。

そう思いながら俺は今日も長文説明タイトルの小説を描いている。夢を求めて




「長文説明タイトルの小説ばっか描いて終わってんじゃねぇよ」と嘆く俺は今日も長文説明小説を描く











俺は…どこから間違えたのだろう

小…中…高までは上手くいっていた筈だ

学生の頃は青春を謳歌していた。彼女は出来なかったが友達は沢山居た。毎日友達と話しゲームや競争をする。おそらくそれが俺の人生のピークだった


俺の夢は小説家だった。

大人になると色んな小説を書きそれを様々なところに持っていった。でも現実は甘かった。


担当者G「君〜今年19なんでしょ?小説はセンス無いから辞めたほうが良いよ…19で若いんだから小説じゃなくて違う仕事を…」


担当者B「あんた…驚くほど面白くないね。特に、ここのシーン…2話目で主人公がヒロインを助けるシーンだけど安っぽいんだよねぇ…それにせっかく主人公が助けに入ったのに、逆に主人公がやられそうになってどうするのさ。主人公がへなちょこで泣きべそかいて漏らして何になんの?騎士団が駆けつけてくれなきゃ主人公は無駄死にでヒロインも殺られてたよ」


俺「そこは…まだ物語の冒頭で主人公は弱虫で泣き虫だけどそこから成長するのが…」


担当者B「確かに…弱虫で泣き虫の主人公が成長して強くなるなんてのは王道の展開だ。でもね…あんたの物語は全体的に遅いんだよ!渡された原稿の8話まで見たけど主人公はずっと弱虫で泣き虫だったよ!本来の小説の8話は色々設定や物語細かな動きを入れても良いぐらいなんだよ!

あんたにはっきり言う。小説は辞めて別の仕事を探しな!」


その意見はごもっともだった。

俺ははっきり言って物語を作る才能が無い。だから面白い物語を作る人達に惹かれた…そんな面白い物語を自分でも作りたかった。自分なりに努力はした


面白いと評判の物語と面白くないと評判の物語を見比べて何が良いのか…悪いのかを見極めた。そしておおよそな結論は出た。

面白い物語は登場人物の心の機微や物語の展開の自然さ…そして何より作者自身が楽しんでいると…そう結論していた。


小説を受け付けている会社には一通り回った

でもその全てが駄目だった

会社を回ってるうちにもう俺は30になったらしい

30で無職…良いご身分だ。


実家は太かったので生活には困らなかった。

それに家族仲も比較的順調だった。

家族仲が良好なのは俺が好きな小説に投資してそのお金で家族に返していたからだ

俺は無職だが何も問題無い…そう思っていた


ある日同窓会に誘われた。せっかくの同窓会だ自分が作った作品を評価してもらおうと

30歳の同窓会にて自分が書いた自信作の小説を持って行った。

題名は


俺の世界は小さかった。世界の広さを知った俺は広大な未来の世界へと足を踏み入れたが狭い世界が邪魔をした。【今更邪魔してんじゃねぇよ俺の世界。そんな狭い世界なんか広大な地球に押し潰されてしまえばいい】だ。


タイトルでは想像がつかないだろうが

この作品は家の中と言う小さい世界に囚われていた主人公が外の世界を謳歌するがその広すぎる世界に家の中で得た小さい世界が邪魔をする。そんな話だ


ある程度の自身を持って同窓会に行った。

が…反応は香ばしくなかった。


X30歳「お前まだ小説書いてんの?辞めたほうが良いって…センス無いから。」


Y30歳「え?お前まだ小説書いてんの?投資で生活困らないからって働かなくても良いと思ってんの?30で無職だよ…お前」


Z30歳「良く12年も諦めなかったね。その才能は素直に凄い。でも逆に12年もやって駄目なら流石に諦めたほうが良い」


俺は何故作品も見てないのにそう言われたかが分からなかった。彼らは俺が働かなくても生きていけるから嫉妬しているんだと…そう思った。その同窓会は最悪な日だった。


その帰り道、俺は街頭のスクリーンである人気小説家のニュースを見た。俺が大好きで…尊敬していて投資もしている程の人物だ。

彼の代表作は

無尽(むじん)白羽(しらばね)

悠久(ゆうきゅう)(かね)

巫女(みこ)(きつね)夢語(ゆめがた)りだ。


無尽の白羽は何にも染まることのない人が空へと羽ばたく夢を見て何度も挑戦する物語だ。


悠久の鐘は終わることの無い鐘を鳴らしている人達の物語だ。彼らは世界に明日を与える為に日夜、鐘を無らし続けている。そんな話だ。


巫女と狐の夢語りは世界に縛られて生きてきた巫女と何にも縛られない、そして何物にもなれる狐が巫女と共に夢を見て語り進む夢物語だ。


それぞれが累計発行部数1000万部を突破している大人気作だ。


そんな作品達を作った彼はニュースにて語った。


尊敬する49さん「小説はね…99%の才能と1%の努力が物を言うんだ。凡人がどんなに努力しても、物語を作る以上…作者の頭の中で考えられている面白い事以上の物は書けない。甘くない世界だよ。想像力が物を言うなんて…」


尊敬する人にそう言われた時、何故か俺の心がえぐられた。

俺の心の中では面白いと思っていても世間では…俺以外の人では面白くないのか…


何故か納得した。

俺が面白いと感じるのは俺が作った世界だからだ。俺以外が面白く感じないのは見ず知らずの赤の他人が作ったどうでも良い話だからだ。俺は嘆いた。


そう考えた時一目散に家に帰った。自分の今までが否定されたような感じがして。

それに納得する自分が居て…

家に着くと家族は心配してきた。俺は家族に心の内を明かしてこれからは小説を趣味として仕事をしながらやると説明した。その後…布団の中で倒れるように眠りについた。



チュンチュン…チュンチュン


続いてのニュースです。

昨晩、正体不明の光が住宅地を襲いました。光は株式会社俺氏の代表取締役である3さんの住宅にて発光しその光は数キロ離れたところからでも見えるくらいのものとされています。その光により3さんの子供である俺さんが………………


う〜んニュース?誰が付けたんだ…うるさいな

俺はそっと目を開けようとした


………は?

目を開くとそこにはガラスのコップの中で自分が万年筆として映っていた

俺は言葉を失った。

そんな時…


コツコツコツコツ

足音?誰かが歩いてきた。その時俺はその時怖くて仕方が無かった。

何かの実験台にされたのか?それともたちの悪い夢か?そう思う俺をよそに扉は開いた


ガチャッ


その時俺は驚愕した。


「良し…今日も小説書きますか!」


そこには俺が尊敬する小説家の49さんが居た。


ガリガリ…


その時初めて気が付いた。今日から俺はこの人の右腕となって生きていくのだろう。…と。それが例え俺が見ている都合の良い夢だとしても。


49さんが俺を…尊敬する人の右腕として使ってくれる…俺は何故か嬉しかった。


彼の原稿を見るに俺とは違ってとても面白い作品を作っていた。俺は無い口を開くようにして言った。


「面白い!俺とは大違いだ」

万年筆だから口は無い…動けない…そう思っていた…だが声が出たのだ。


49さん「今…どこから声がした?」

49さんは戸惑っていたが俺は直ぐに答えた。必死に気付いてもらおうと…


「万年筆だよ…万年筆。49さん…あなたが持っている」


なんて気持ちが悪いのだろう。

万年筆が喋ると普通なら声が聞こえた者は精神病院に行ったり、お祓いに行ったりその万年筆を研究室に持って行っても良いくらいだ。


だが49さんは違った。

「万年筆が…喋った?凄い」


彼の感性は変わっていた。少し混乱していたがその後、研究室や精神病院やお寺にお世話になる事は無かった。


俺はバカでアホで頭がおかしい…そう思うのはきっと当然の反応だ。


普通ならこんな非現実的な事を受け止めれるはずが無い…だが俺はそんな事に喜びを覚えていた。

尊敬する小説家の腕になれたから喜んでいたのだろうか?なんにせよ30歳にもなって良い身分だ。


「私が大切にしてきたから意志が宿ったの?」

49さんは聞いてきた。


「俺は人間だった。俺が貴方に憧れてたからか…それともこれが望みだったのか…今では貴方の右腕…万年筆だよ」

なんて気持ちが悪いんだろう。そう思った。


だが彼は目を輝かせて言った

「望みだったの?なんか嬉しいな…」

やはり彼の感性は変わっている。

俺も大概だが…彼は俺の事が怖がらず会話をしてくれている。

有名な漫画家や有名な小説家は人と感性が違うと聞いたことがある。きっとそれだろう。


「そういえば人間だった頃の名前ってなんていうの?もしもの時の為に知っておきたいんだけど…」


俺は即答した

「俺です」


「ハハッ何それ…一人称じゃん…」


それが俺の人生…いやペン生の起点だろう。


そんな衝撃の日から1週間程経った。俺は自力で動ける程になっていた。自分の意志で動き…49さんと話をして小説を書く…そんな日常が続いていた。


そんな時、俺が「なろうよ小説家」と言うサイトにて出した作品が評価された。たったの1良いねだったが、万年筆の俺が初めて49さん以外からの評価を貰った。お世辞でも無い…俺の物語が世界の誰かに認めて貰えた…とても嬉しかった。

49さんにサポートされて描いた物…それが何よりも嬉しかった。憧れの尊敬している人と作ったものだからだ。


それから毎日が楽しかった。

49さんと共にラッキー俺氏と言う名前で登録して小説を描いていた。49さんは自分の小説家との仕事とは別に俺と共に小説を描いてくれていた。


特に

無愛想な彼氏…実は百面相につき。彼の顔の豊かさは私だけが知っています。ちょっと…彼の魅力が凄すぎるんですけど!



1年間大事にした物に意思が宿る世界で物を大事にする理由…お金に意思がつき過ぎてまともにお買い物出来ません。でも私達は物を大事にします!



アホに恋愛は早かった為、認めさせてやります。「大好きな彼はアホだったが、そんな彼の事が好きな私は今日も可愛いと言わせます!」



チート勇者から煩悩を消したら空っぽになった。「強大過ぎる力で暴れ回った勇者から煩悩を消したら勇者は無気力になり何もしなくなっちゃった。でも色々やり過ぎた勇者が悪いよね?」


と言う作品達は何故か好評だった。

俺は小説として販売されるなら49さんが良いと言ったが、49さんは「まだ小説化は決まっていないよw」と笑いながら返してくれた。


そんな日が続く中で変化が訪れる。俺が万年筆になって1年経ったある日、無愛想な彼氏…実は百面相につき。彼の顔の豊かさは私だけが知っています。ちょっと…彼の魅力が凄すぎるんですけど!と言う作品が正式に漫画と小説として採用されたのだ。自分が49さんと描いた作品が漫画家して俺はとても楽しみにしていた。


しかも小説版は49さんに担当してもらえることになってはしゃいでいた。

49さんは俺に見られないようにする為か新しい万年筆を買って俺に秘密で描いていた。俺はどんなのか聞こうとしたが辞めた。心の何処かでなんかズルいと感じてしまい、それならば楽しみに取っておこうと…そう思った。


漫画の連絡はまだかまだかと確認する日々だった。それから約2年が経過しそうな時11月2日に漫画として完成すると言われた。俺は待ちきれなかったため、49さんに「どんなのだった?」と聞いてみることにした。


49さんは「楽しみにし取っておいたほうが良いよ!完成度高いから」と言っていた。それを聞いた俺は嬉しくなった。自分が描いた小説が49さんも完成度が高いと思うほどのクオリティになっていると喜んだ。


49さんが完成度が高いと言うほどの漫画に49さんが本格的に描いてくれる小説…楽しみだった。


2年経ったある日俺の身体に異変が起こる

全身が軋むのだ。動けば声に出せないほどの激痛が走り…とても小説を描くことなんて出来なかった。ましてや49さんの右腕として描くなんて出来なかった。


直ぐに49さんがメーカーに問い合わせた。すると返ってきた言葉が


「君の万年筆はボロボロだね…40年以上も…君の父の代から使っているんだ。修理なら出来るけど…どうする?」


49さんは言葉を失った

何故なら修理をするという事はどこかしらの部品を取り替えると言うことだ。そんな痛みに俺が耐えられるかも分からない。修理したら俺が消えているのかもしれない


49さんは物を大事にするのでも有名な人だ。彼は父が扱っていた万年筆を貰い…俺が宿る時点でも38年は経っていた。


49さんは父から譲り受けたという万年筆を選び可能性にかけるか俺という存在の残りの寿命を選ぶか…選択しないといけなくなった。なら…と俺は自分が消えてから直せば良いと答えた。

49さんはそれに静かに頷いた。


11月1日

その日がやってくる。お別れの日だ。

おそらく俺は寿命が直ぐ側に来ているのにはしゃぎすぎたのだろう。憧れの人の万年筆になり夢が叶い浮かれていた。このままじゃ49さんに申し訳ない気持ちと万年筆に顔が立たないと思い、俺は49さんに伝えた。


「俺が居なくなったらこの万年筆をちゃんと直して大事に使ってあげてね!」


でも49さんは頷かなかった。

「この万年筆は…思い出としてずっととっておく」

おそらく今の彼が出来る最大の返答だったのだろう。そりゃあそうだ…何せ人の命が宿っていた物だ…そしてその人は彼と2年間も過ごしたのだ。そんな人に死体を改造するような事なんて…例えそれが乗っ取りであっても…言えなかったのだろう。


2年の思い出…49さんが俺を握りしめ、泣きながら言う。「長文説明タイトルの小説ばっか描いて終わってんじゃねぇよ………俺は俺の右腕なんだろ…」それが彼の本音だった。


そこで俺の意識は途絶えた。最後に返事くらいしたかった。49さんを1人取り残すようだから…


あれからどれほど経ったのだろう…


小説家49は今でもあの頃の夢を見て今日も長文説明タイトルの小説ばっか描いている。

使い古されたボロボロの万年筆をそばに

「長文説明タイトルの小説ばっか描いて終わってんじゃねぇよ。」と嘆きながら…







「長文説明タイトルの小説ばっか描いて終わってんじゃねぇよ。」と嘆く俺は今日も長文説明タイトルの小説を描く





          〜END〜

※ここからは個人的感想
























4秒ぐらいで考えたんだけど…4秒にしてはクオリティ高いと思う。(素人の自分にしては)


正確に言えば物語の簡単な内容と展開は4秒で考えてそれ以外は書いてるうちに考えた感じかな…(ラストは変えた)


この小説内に出てくる架空の作品達は結構気に入ってる。(1分ぐらいでタイトルと内容考えただけだけど、いつか作るかも)


出来るだけ6000字以内に収めたかったので(その方が読む気がするかな?と思った)ちょっと展開が雑になりました。


個人的に気になるところや気に入らないところがあったらその都度変えるかも(読んで方であったら教えて欲しいです!読者視点の感想も大事だと思うから。)


タイトルだけはインパクトあると思ってる。


投稿したばっかの時はハッピーエンドにしてたんだけど、仕事終えた感だして寝ようとしたらなんかバッドエンド思いついちゃってこっちにした。投稿してから1時間と少してからバッドエンド路線にした。こっちの方が余韻がいいかな?って思って。

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