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ゆいこのトライアングルレッスン

ゆいこのトライアングルレッスンMスピンオフ〜逆バレンタインD作戦in京都〜

作者: 佐藤そら
掲載日:2026/02/20

こちらは、“D”の可能性を大きく広げた『ゆいこのトライアングルレッスンDスピンオフ』に続くバレンタイン特別編!


今回は、Dの可能性とMの可能性を追求した、超スピンオフ作品です!!


“Dスピンオフ”から読んでいただくと、人物像を含め、より楽しめる内容となっております。

 そうだ京都、行こう!!


 わたしは、ひろし、たくみ、かなちゃん、むっくんと京都へ遊びに行くことになった。

 かなちゃんの推しが京都でバレンタインライブをするらしく、それに便乗した形だ。


 京都駅で、かなちゃんと別れ、わたし達はとある神社にやって来た。


「京都といったら、やはり神社仏閣巡りだろう」


「ひろしは、何大人ぶってんだぁ?」


「たくみが、幼稚すぎるだけだ」


「えぇ? だって今日はバレンタインデーだぜぇ? 期待しない方が失礼ってもんだろ?」


「だっせぇーな。ゆいこ姉ちゃんからチョコ貰いたくてソワソワしてる男なんて」


「なんだとぉ?」


 × × ×


 みんなが、朝からソワソワしているのは、なんとなく分かっていた。

 今日はバレンタインデー当日だからである。


 わたし達は、縁結びの神様のもとへやって来た。

 紅白の紐をリボン状に結んだ沢山の絵馬がかけられている。


 わたしは、そっと『えんむすび祈願』と書かれた絵馬に手を伸ばす。


 でも、結ばれるのは一人だけ……。

 わたしは、まだ決めかねている。


「バレンタインD・キッス バレンタインD・キッス バレンタインD・キッス リボンをかけて〜」


 突然、わたしの鼓膜に、甘くセクシーな大人の色気を感じさせる低音ボイスが響いた。


 どこかで聞いたことのある歌声。

 え、まさか……!?


「D!?」


 沢山の吊るされた絵馬の間から登場したのは、Dことだいすけだった。


「おやおや、いつぞやの、さつまいものお嬢さんだ」


 こんなところで、会うなんて!


「奇遇だねぇ」


 ダンディーなDは、甘く囁いた。


「すごい、偶然ですね。観光ですか?」


「浪漫飛行かな?」


「はぁ……?」


「ほら、これを見て」


 Dはスマートフォンを取り出し、わたしにカメラロールを見せてきた。

 そこには、神社の顔出しパネルから、ひょこっと顔を出したひろの画像が大量に並んでいた。


「すっ、すごい数!!」


「可愛く撮れって言うからね。最高の一枚を残したくて」


「そ、そうなんですね……」


「ほら、彼ガラケーだから。僕ので撮らないとね」


「え、ガラケー!?」


「そうだよ。1人だとスマホを渡しても、スクリーンショットもできないんだ」


 それは衝撃的な内容だった。

 ひろは、完全に文明に取り残されていた。


 しかしながら、Dが撮った連写されたひろの画像は、わたしにはどれも同じに見えた。


「知ってるかい? この神社は世界文化遺産に登録されているんだよ。声優さん達が朗読劇を行うこともあるらしい」


「朗読劇!?」


「神社で朗読劇、素晴らしいよね」


 Dは知識が豊富だった。

 そして、ひろしやたくみにはない、大人の余裕を感じさせる。



「Dは僕のだ!!!」


 突然、大きな声が境内に響いた。

 もめている声のもとに駆けつけると、むっくんとひろがいがみ合っていた。


「え、これ、どういう状況!?」


「まったく、なんなんだよ、このおっさん!」


 むっくんは、呆れたように言った。


 おっさん!? ひろが?

 いや、むっくんの年齢からしたら、確かにおっさんなのか……。


 しかし、童顔できゅるきゅるしたおめめ。

 小動物のようなひろに、おっさんという言葉は違和感しかなかった。


「ゆいこ姉ちゃん、コイツが急に怒ってきて、僕のDとか訳分かんないんだよ!」


「あーなるほど……」


 怒っても可愛いひろは、むっくんを威嚇するように言った。


「やんのか?」


「はぁ? やんねぇーよ!」


「まあまあ、2人とも落ち着いて……」


 ふと、むっくんとひろの手元を見ると、同じラッピングが施された箱が握られていた。


「ん?」


「コイツが僕のDのと同じチョコを持ってるんだ!」


 ひろはむっくんを指差し、頬を膨らませた。


「僕は、ひろにしかチョコはあげていないよ」


 Dはそう言うと、にっこり微笑んだ。


「えっ、じゃあ、むっくんのは……?」


「これは、俺がゆいこ姉ちゃんにあげようと思って……」


「えっ!?」


「ほら、今日バレンタインだろ? そのぉ……別に俺からあげたって……いいわけだし……」


「むっくん!!」


「だから、これ、姉ちゃんにやるよ」


 むっくんは、ぶっきらぼうに、わたしにチョコの箱を差し出した。


「ありがとう! わたしこんなの初めてだよ!!」


「別にチョコくらい、いくらでもやるよ……」


 むっくんは、照れているのか、わたしと目を合わせようとしなかった。


 × × ×


「ひゃやー、逆バレンタインかぁあ!!」


「たくみ、ゆいこからチョコを貰おうとしか考えてなくて、浅はかだったんじゃないか?」


「そういうひろしこそ、今しまったって思ってんだろ?」


「そんなことは……」


「しかし、ゆいこの初めてを奪われるのは、なんかジェラっちゃうねぇ」


 × × ×


「今夜は、僕のDと鍋パーティーなんだ!」


 ひろはわたしに自慢してきた。


「Dと一緒なら、ソウルにもマルセイユにも行ける!」


 他人に嫉妬するほど、ひろはDのことが好きなようだ。


 二人の関係は、ミューチュアルパイニングなのだろうか?

 いやいや、もうとっくに……


 だいすけ、大好きーー!!

トライアングルレッスンウィーク!

ご覧いただき、ありがとうございました〜!

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― 新着の感想 ―
トライアングルレッスンウィークお疲れさまです。 逆バレンタインD作戦in京都の掲載告知から楽しみにしていましたが、期待以上でした。 ダンディな浪漫飛行はひろの大量写真、 ひろとむっくんの「やんのか!や…
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