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まことの正義

朝、昼、晩。朝、昼、晩。 何も変わらない一日が過ぎていく。今日もまた、彼の面白くない一日が始まる。

「昨日のご飯は、カレー。今日はちょっとおいしいカレー。」意味の分からないことをぶつぶつとつぶやきながら、彼は階段を下りていく。夏の朝特有の涼しさが平凡な一日の始まりを告げる。


「マジで宿題が終わんねーんだよな」

男子高校生ならだれもが思うであろう悩みを口にする。やるやると言って、やらず。明日に後悔するのは自分であることを知っているはずなのに。

「まぁ、ゲームしちゃうんだけどね☆」


何とかゲームの欲望に勝ち、2時間の宿題の時間という充実した時間を送った彼は、少し休憩に、近所のコンビニへ足を運んでいた

「もう12時か~、暇だな。まぁ烏龍茶でも買って帰るか。」

隣で、表紙が水着のお姉さん系統の雑誌を見て発情するエロガキを懐かしい目で見ながら、家へと自転車をこぎこぎしていく。


夜。8月10日午後9時丁度。 

「今日は月がきれいだから外を見てみようかな~」

一年に一回あるかないかの、風情を感じたくなるdayが今日だったらしく、彼は月を見ながら烏龍茶を飲む。

ごくっごくっごく、と音を立てながら風呂上がりの体を冷やすかのように。

携帯電話の画面を開く。誰からもメールは来ていない。

「友達じゃなくて、親友がいないんだよなーw」

誰からも好かれず、嫌われず生きてきたのが彼だ。

人に干渉せず、干渉されない。 まるで、道端の小石のように。


烏龍茶を飲み干したあたりで、はっと気づく


「なんじゃありゃ。」


空が光っている。正確に言えば、南のほうの空が。一つの赤い点のようになって光っている。


一瞬。 音はしなかった。 


赤い閃光が、空を裂いた。










 

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