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魔道具だよりの暗殺者  作者: 鈴ノ宮 獅翠
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魔道具

 深夜二時。

 草木も眠ると云われているこの時間に活動している者は殆どいない。

 しかし、たった十五歳の少年はこの時間に仕事を始める。

 

 アルフレッドは自室にあるクローゼットの隠し扉を開け、中から仕事道具を取り出した。仕事道具と言うよりは、暗殺道具と言ったほうが正しいのだが。

 そしてその暗殺道具も、もちろんただの道具ではなく魔道具である。


 この世界における魔道具とは、マナを流すことで効果を発揮する道具の事であり、付与魔法とは違い何度でも使える。

 しかし、人類の英知の結晶とでも言うべきそれは殆どが国宝に指定されている。


 そのため平民はおろか、貴族さえも魔道具を使うことができない。

 この世界の命有るものは、多少なりともマナを持っているというのにも関わらずだ。


 しかしアルフレッドは暗殺者としての権力と財力、そしてマナによる戦闘ができないという理由をフル活用し、全部で三百個程度存在すると言われている魔道具のうち六十個を自身の所有物にしてしまった。


 そしてアルフレッドの持っている魔道具は、仕事以外での仕様が原則禁止となっている。


 その魔道具の中には武器や防具はもちろんのこと、マナ増幅装置や異空間収納型革袋など魔道具の中でも珍しい物まであるのだが、アルフレッドはそんな貴重な魔道具を「目立つから」という理由で、全て真っ黒に染めてしまった。


 暗殺者としては正しい判断だったのだが、「色鮮やかで素晴らしい」と言っていた国王はかなりドン引きしていた。


 しかし国王も一度アルフレッドに褒美として渡してしっまた手前、返せとも言えなかったようだったが。


 何はともあれ今は愛用とまで言えるほどに使い込んだ仕事道具に身を包み、アルフレッドは今日の仕事場へと出掛けて行くのであった。

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