プロローグ
拙くて内容も分かりにくくて、拙くて文法とかたまに消しとんだりしていて、拙い文章ですが、ほんの少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
「それで?」
少年はそう言いながら、琥珀色の瞳を向かいの男に向ける。
目で先を促された赤褐色のローブを着た男は一度頷いてから、一枚の紙を差し出してきた。
少年は紙を手に取り、その内容に視線を移す。
依頼書
内容 異人族軍魔人族部隊所属大隊長
ドルベルト=グライドス[魔人族]の暗殺
そこまでの内容を確認した後、少年は一度紙から視線を外し口を開いた。
「大隊長とは大きくでたな」
少年は漆黒の髪の間から男を見つめ、一瞬考える素振りを見せた後
「今夜だ」
短く言葉を発した。
「分かりました。上にはそう伝えておきます」
男がそう答えた瞬間、少年は身を翻した。
足音も、衣擦れの音もさせることなく、少年は男の居る部屋から出ていってしまった。
男は目深に被っていたフードを上げ、大きく息を吐いた。
「あれが最強の暗殺者か」
男は懐に手を入れ、あの少年のステータス表を取り出した。
ステータス
個体名 アルフレッド=マーキュリー[人間族]
所属 国王軍直属異人族軍要人暗殺部隊
マナ総量:20 マナ強度:10
マナによる戦闘適性:無し
使用可能な魔法:付与魔法
「紙上なら、俺の方が強いんだがな...」
そう言いつつ、男は自身のステータス表も取り出し、アルフレッドの物と見比べる。
ステータス
個体名 ザンガル=ギムレット[人間族]
所属 国王軍直属異人族軍要人暗殺部隊傘下暗殺軍補佐隊
マナ総量:850 マナ強度:790
マナによる戦闘適性:80%
使用可能な魔法:全火炎系魔法
「付与魔法なんて戦闘向きじゃねぇだろ...。付与なんてクソほど時間掛かる癖に、一回使ったら効果が無くなるじゃねえか...」
誰にも聞かれる事の無いその独り言には、正さなければならない点が一つだけがある。
それはアルフレッド=マーキュリーの付与魔法にはクソほどの時間など必要ないと言うことだ。
それがどういう意味を持つのかは、彼の戦闘を見た事のある全ての戦士には嫌と言うほど分かっている事だった。