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黒龍殺しの付与術師  作者: しきな かいどう
第2部 討伐遠征
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プロローグ

 黒く塗られた森が徐々にその色を薄めていく。

 東の空から一日の始まりが告げていた。

 森の形が分かるようになると生い茂る木々の中でも一際高い大樹の枝にうずくまる人の姿があった。


 膝を抱え、小さく呼吸を繰り返す。

 全身は泥と血にまみれながらも、暁に照らされる純白の髪が浮き立っていた。

 幼くも整った顔立ちは見る者を引き込む。

 やがて朝日がはっきりと姿を表すと、それに合わせるかのように切れ長の瞼がゆっくりと開く。


 ふぅ、とゆっくりと息を吐くと大きく深く息を吸う。


 呼吸に合わせ左手は腰に差す剣の翠鞘に触れた。

 その剣は世間一般で使われるものと違い、細く、しなやかに反っていた。

 刀と言われる極東の小国に伝わる剣だ。

 その刀は成人前の子供が扱うには明らかに長かった。

 そんな不釣り合いな刀の柄を握ると共に木の上から音もなく()()()()

 急激に迫る地面の先には二頭の熊型の魔獣が四足歩行で歩いている。

 立てば5メートルを優に越え、その太い腕は太い木も一撃でへし折ると言われる危険度Cランクの魔獣。

 その狂暴さから冒険者からは“森の暴虐者”の異名で呼ばれていた。


 その二頭の内より大きい方に視線を向けると刀を一息に抜く。

 2頭の魔熊は何かを感じ取り足を止めるが、既に遅く、


 シュタンッ


 直下の刃が大きい方の魔熊の脳天を貫いた。

 もう片方の魔熊は呆気にとられ、動けない。

 可憐な少女にみまごう()()は後頭部に足を掛ける。

 踏み込むと同時に刀を引き抜いた。

 瞬間、血が間欠泉の様に吹き出す。

 血を全身に浴びながらかつての相棒の上にたたずむ人間族の子供という異常な光景に、森の暴虐者の異名を持つ魔熊は未だ動けずにいた。

さて、第2部始まりました!

ブックマークを外さずにいてくれた読者の方々ありがとうございます。

新しく読み始めた方、ここまで読んで頂きありがとうございます。

今日か明日に出来たらもう1話投稿予定です。


本当はまだ投稿再開する予定ではなかったのですが色々あり、再開することに決めました。

その理由は駄文の活動報告へ記しますが本当に駄文です。


またこの物語にお付き合い頂けたら幸いです。



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