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黒龍殺しの付与術師  作者: しきな かいどう
幼年期
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第5話 弟と妹

 頭の片隅にあり引っ掛かっていた()()、それをどうするか考えていた。

 つくづく思う。

 前世の記憶なんて良いもんじゃないと。

 二歳の短い手で頭に手をやりながらう~んと唸っているとアイリが「うんち?」と言ってお尻を触ってきた。

 あ、ちょっ、そんな撫で回さないで!

 ふん!っとちょっと怒りながらも違うと首を振る。

 当たり前だがどうやらこの姿で悩んでいても考え事をしているとは思って貰えないようだ。


 ふぅ、と息をつきながらふっくらした指先でなんとなく自分の髪を掴む。

 ゾッとした。

 髪無くね?

 両手で頭を撫で回す。

 正確に無いのではなく、かなり薄い。

 いや、赤ん坊ってこんなもんだったか?こんなもんだったはず。

 いや、大丈夫、大丈夫なはずだ。

 自分に言い聞かせながら母と父の頭髪を見る。

 アイリは言わずもがな、ゲインも剛毛だがフサフサだ。

 いや、待てよ。

 毛深い人は禿げやすいと聞いたことがある。


「どうしたカイリ?

 もしかして抱っこして欲しいのか?」


 ジーっとゲインの頭を見ていたら勘違いして肩に抱き上げてきた。

 はたしてこの世界にヅラという文化があるのかわからないが目の前にあるソレ()を引っ張ってみる。


「イタッ!こら引っ張るなカイリ!」


 ふむ、なんだコレ?

 なんかブラシのように固いんだけど。

 もしかしてホントにヅラか!?


 さらにぐいぐいと引っ張るとたまらずゲインが涙目で腕を掴む。

 赤子の手は簡単に外されてしまう。


「コラッ!駄目だろ!」


 ビクッ


 厳つい顔が間近で怒られてしまった。

 握っていた手の平を開くとそこに抜け毛は無かった。

 あんだけ引っ張ったのにどれだけ毛根強いんだ。

 これなら安心だろう。


だうっ(すまんっ)


 伝わらないだろうけど一応謝る。

 あともうひとつの意味を込めて。


 アイリが鼻をすんすんとしだすとさっそく気付いた。


「あ、ほらやっぱりうんちしてる!」


 ビクッとしたとき、ついね?

 赤ん坊だからね?仕方ないね。










「「おぎゃあ、おぎゃあ」」


 2歳になってすぐ、兄になった。

 弟と妹が生まれたのだ。


 前世で姉がいたことはあるが下に弟妹がいたことはない。


 生まれたばかりの弟達を見て、


 (しわくちゃだな)


 というしょうもない感想とともに


 (俺が守ってやらなくちゃな)


 という気持ちが自然と芽生えた。


 下に兄弟を持つ者達みんなに言いたい。

 弟妹とはけっしてアイスを買いに行かせたり、ゲームのレベル上げをさせるパシリではないのだ。

 断じて!


「おぎゃぁああぁ」


 弟が一際大きな声で泣き出した。


 ゲインが抱き上げたのだ。


 わかるぞ、弟よ。

 あのアルミたわしの腕毛が不快なのだろう。

 最近はなるべく俺も我慢するようにしてるけど生まれたての柔肌にアレはいかん。

 俺は先程の誓いを胸に、右手にガラガラ鳴る玩具を手に取るとゲインのすねに思い切りフルスイングした。 

ちょこちょこ改稿してますが、大まかなあらすじは変更ありません。

言い回しを変えたり、小ネタを入れていく位です。

今回の小ネタがうんちだったのは自分でもどうかと思ってます。

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