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黒龍殺しの付与術師  作者: しきな かいどう
少年期
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余談 アリスとお兄ちゃん

ククルが家に来る前の話になります。

 私のおっきい方のお兄ちゃん、カイリお兄ちゃんはとってもきれいです。

 髪はつやつやで目もぱっちりです。

 町の人からも女の子だと思われてます。

 お兄ちゃんは最初は違うって言ってたけど最近は間違われても何も言わなくなりました。


 あとお兄ちゃんはとっても優しいです。

 よく山にある果物を取ってきてくれます。

 ママが夕飯前に食べちゃ駄目って言うけどコッソリ少しだけくれます。

 それでやっぱりご飯残して怒られて、お兄ちゃんも一緒に怒られて、それでもお兄ちゃんはアリスには怒らずに笑ってます。


 あとあととってもおもしろいです。

 アリスとギル兄ちゃんが本を持っていくと声に出して読んでくれます。

 その時に色んな音楽を歌ってくれます。

 たまにとても怖い音楽もあるけど、楽しくなっちゃう音楽もあります。

 カイリお兄ちゃんはびーじーえむって言ってました。

 あんこくきょうの登場曲はしゅういつ?だとも言ってました。

 お兄ちゃんの言うことはたまによくわからないです。




 カイリお兄ちゃんは寝るときはいつも一人です。

 パパのお部屋を夜眠るときだけ使います。

 アリスはお兄ちゃんとも寝たいのにママもパパも駄目だって言います。

 お兄ちゃんだけ仲間外れにするなんてひどいとママとパパに怒りました。

 二人は違うんだよと困ったように言います。

 納得できません。

 夜中にこっそり部屋に行くとお兄ちゃんが寝ていました。

 お兄ちゃんはパパと違っていびきもかかなければ寝返りもうたずに横を向いて静かに寝ていました。

 お布団に入ると今まで身動き一つしなかったお兄ちゃんがアリスの袖を人差し指と親指の二本で握ってきました。

 するとすぐお兄ちゃんが目を覚ましました。

 アリスを見て驚くかなと思ったけど違いました。


「アリスか……。

 どうしたの?」


 いつものお兄ちゃんならもっと驚いたり、笑ってくれたりするのに、なんだか違いました。

 何か怖い夢でも見たのかなと思ったけれど怖がってたり悲しんでいたりしているのではないと思いました。

 アリスにはお兄ちゃんが何をそんなに落ち込んでいるのかがわかりませんでした。


「母さんのところに戻りな?

 お兄ちゃんは人が近くにいるとあまり眠れないんだ」


 ただお兄ちゃんは今の顔を誰かに見られたくないんだということはわかりました。

 けど


「お兄ちゃん、アリス目を瞑ってるからね。

 だから一緒に寝よう?」


 何ていっていいのかわからなかったけどお兄ちゃんと一緒にいてあげたいと思いました。


「ありがとう」


 お兄ちゃんはそう言ってアリスの頭を優しく撫でてくれました。

 お兄ちゃんはよくアリスとギル兄ちゃんの頭を撫でてくれます。

 けど今日のはいつもよりも長く撫でてくれました。


「うん、アリスのおかげで楽になったよ」


 それでもお兄ちゃんの顔は無理しているようでした。


「もう戻りな?」


 これ以上お兄ちゃんと一緒にいると無理させちゃうのがアリスにもわかったのでみんなが寝ているお部屋に戻りました。


 帰り際にお兄ちゃんが今のうちトイレいっといたら?一人で行ける?と聞いてきました。

 ちょっと前までママを起こしてトイレに行ってたのを知ってたんだろうけど、それは昔の話です。

 アリスはもう夜中一人でトイレに行けます。

 何より女の子にトイレの話はデリカシーがありません。

 レイラお姉ちゃんもよくカイリはデリカシーがないと言っていました。

 行けるもんと言って部屋を出ました。


 部屋に戻るとギル兄ちゃんは寝返りで布団をぐちゃぐちゃにしてパパはいびきをかいていました。

 ママはそれを全然気にかけず眠っていました。

 けどアリスにはこのお部屋の方が眠れると思いました。

 お兄ちゃんの部屋の方がずっと静かだけど、こっちの方が眠れると思いました。


 お兄ちゃんも誰かいる方が眠れるんじゃないのかな?

 なんだかお兄ちゃんが遠くにいる人のように感じて、ママとパパの困った顔の意味がわかりました。

 あれはきっと寂しかったんだ。


 ママの横に入り込むとママは起きていました。

 どこに行ってたのか聞かずに頭を撫でてくれました。

 お兄ちゃんの撫で方はママとそっくりでとっても優しいです。

 気付いたら目を閉じていました。

 ぼんやりとしていくなかでお兄ちゃんにも一緒に眠れる人が出来て欲しいと思いました。



後で順番は入れ換えるかもしれません。

タイトルに閑話休題と入れようと思いましたが全く反対の意味だったんですね。

なんとなく字句で余談という意味だと思ってました。

まあそれこそ余談ですが


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